2009年7月8日星期三

七夕

20090707  1日遅くなったが、近所で見た七夕飾りの写真。本来は旧暦の7月7日の夜が七夕と称されるようだが、物心ついてからずっとこの時期に七夕飾りを見ている。七夕にちなんだお祭りをするところに住んでいる人だと、その土地の七夕祭りの時期に応じて「七夕」を感じる時期は違うのかもしれない。
 家族の健康であるとか家族旅行の実現だとか、日々の生活の中での願いとりわけ家族の幸福祈願が多く短冊に託されている。

20090708  こちらは職場近くのビルの中でみつけた七夕飾り。こちらの短冊には、個人の健康維持だとか仕事上の目標実現とか、個人から出てくる願望が多く託されていた。

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2009年7月6日星期一

スペイン語を学ぶ-外国語を教わる・教えるということ-

 過去にスペインへ何度か旅行したことがあり、拙ブログでも過去に旅行記を書いたことがある。スペイン語については、地下鉄の出口にはsalidaと書いてあるとか案内所はinformationだとか表示を見てごくごくわずかのスペイン語が類推できたり口にできたりするだけなのだが、それよりももう少しスペイン語をわかりたくなり、次に行く機会があればもう少しわかった上で訪れたいと思い、この週末に初心者向けのスペイン語講座を受けてきた。
 土・日の2日間で集中して学ぶ講座で、講師は大学の先生なのだが、スペイン語を学ぶという観点のみならず「語学を教わる、語学を教える」という観点からも得るものが多い講座で、楽しく学ぶことができた。
 限られた時間でスペイン語を教えようとすればいきなり発音なり会話なりから入るのだろうが、今回は受講者1人1人にスペイン語を学ぼうと思った動機やスペイン語圏の人や文化などに触れた経験を聞きだすところから授業が始まったのが意外だった。受講者の話からスペイン語圏のいろいろな話に展開し、興味を高めていくという感じであった。私自身は中南米への関心はあまり高くなかったのだが、その中南米圏の人と触れたことからスペイン語を学ぼうと思った方が多かったのが私にとっては新鮮だった。
 私の場合、中国を旅行したり中国に住んでいた時には、例えば日本の新聞で「中国は『調和の取れた社会』を目指し…」と書かれているときに街のあちこちで「和諧社会」という看板を見つけ「あぁ、こういうことか」とその実体がわかるわけであり、スペイン語でその域に達するのは難しいだろうが言葉を理解することで表面的に見るもの以上のものがわかるかもしれない、というのが動機である。
 講座の内容は自己紹介を中心にした会話が主で、動詞の活用などのスペイン語のきまりごとは最少限に留め「もっと学びたい場合は次の機会で」という感じであった。例文をもとに単語を置き換えていくのが会話ではよくあるが、「あなたは何を飲みますか?」「私は~を飲みます」という会話で、先生は「ワイン」という単語を置き換えの候補になかなかしようとはされなかった。スペインといえばワインもそこそこ有名なので、受講者の1人が「ワインは?」と言うと、先生は「ワインを飲みます、と言うと『赤か白か』聞き返されますね」と仰った。「私はワインを飲みます」だけ教えると、いざ使おうとしたときに「赤ワイン・白ワイン」という言葉を知らないと聞き返されたときわからなくなってしまうということで、当たり前なのだが外国語を教える先生はよく考えておられるなぁ、と感心してしまった。
 スペイン語そのものの他にも、バルセロナ五輪を契機に日本ではスペイン語の学習の機会が増えたり辞書の数が増えたなどここ20年くらいのスペイン語事情や、そのいくつかある辞書の特徴に触れて学び方によってどのような辞書が良いかについてのお話もあった。お話から察するに講師の先生は私と略同世代のようであるが、バルセロナ五輪の頃のスペイン語事情を聞いてその頃の中国語事情を自分ならどう説明しようか、説明できるか、と考えてみたりもした。
 スペイン語の入り口に触れたという感じの今回の講座だったが、スペイン語のみならず「外国語を教わること、外国語を教えること」についていろいろと得るものがある講座だった。もっとも今後私が中国語なり語学なりを教える可能性は低いのだが、既に学んでいる中国語も含めて外国語と触れ、外国語を学ぶに際して参考になることが多かった。中国語を学んだときはフルタイムの学生だったので、(同学ならご存知だろうが)会話・文法・作文・講読それぞれに時間を掛け、特に会話なり文法なりについては反復練習でやりこんでいくという方法で学んでいった。フルタイムではない、仕事など他のことがあり時間が限られたなかで外国語(のみならず新しい知識や情報)に興味をもちまた興味を持たせ、修得していくということについて引き続き考えることにしたい。

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2009年7月2日星期四

中国、検閲ソフトのパソコン掲載義務化延期

 中国で販売されるパソコンには「有害サイト」=都合の悪いウェブサイトへの接続を遮断できるソフトのインストールが義務付けられるとかで以前拙ブログでもこのことに触れたが、昨日(7月1日)の日本経済新聞国際面によると各方面からの反発やソフト自体に問題があるとかでこの措置は延期されるとのこと。

検閲ソフトのパソコン搭載 中国、義務化を延期
日米欧の撤回要請 配慮か

 中国政府は30日、7月1日から予定していた国内販売パソコンへの「検閲ソフト」搭載義務づけを延期すると発表した。一部パソコン会社が大量のソフト搭載には時間が必要と主張しているたっめとしているが、日米欧の撤回要請に配慮したとみられている。延期期間など詳細は明らかにしていない。(後略)

 この検閲ソフト、記事中では「グリーン・ダム」という名前で紹介されている。中国語では何というのだろうか。「绿坝」かな?
 海外からの反発に加え、この「グリーン・ダム」自体が設計技術を盗用しているとアメリカのソフトウェア会社からクレームを受けていたり欠陥が指摘されていると記事では述べている。
 さらに記事では、中国国内のネット利用者からも反発の声が上がり1万4千件を超える抗議の署名が集まったことや、有力経済誌が「権力の乱用を避けるため、有害情報のろ過では強制的な手段をとらず、市民の選択権を尊重すべきだ」とする論評を配信したり、中国当局が批判的な報道を規制する通達を出したことにも触れている。
 施行前日や期近になって突然通達を出すのはよくあることだが、やはり検閲ソフトのパソコン掲載を強引に進める環境にはなかった、ということであろう。諦めたとは言っていないが当局が強引に事を進めなかった、というのも印象的である。
 もっとも、だからといってネット上の情報に対する検閲が無いわけではなく、プロバイダ側でフィルタリングをかける、ということは相変わらず行われているのだろう。検閲ソフトの件も諦めたわけではないだろうし、またこの件が蒸し返されるのだろう。
 他方、記事によるとパソコン購入者の殆どがこの検閲ソフトのことを知らなかったのだとか。市民の知らぬ間に情報統制がなされ市民の思考形成に影響を及ぼす、ということが大いにありそうである。

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2009年6月22日星期一

「上海焼きそば」

 去年の北京オリンピック、天津で1次ラウンドを戦ったサッカー日本代表の選手の1人が「天津には天津丼がない」と知らされて落胆したそうだが、やはり日本の中華料理屋でよく見かける「上海焼きそば」、何をもって「上海焼きそば」と名乗るのだろうか。

20090622090 20090622092  まずは職場の近くにある中華料理店での「上海焼きそば」。しょうゆ味であることを売りにしているが、醤油だけでなくオイスターソースで味付けをしているようだ。



20090606080  続いて自宅の近くの中華料理店での「上海焼きそば」。こちらは上のに比べると味も色も濃いような感じだが、やはり味付けはしょうゆとオイスターソースのようだ。ここの上海焼きそばには肉が入っておらず、野菜のみを具に使っていた。




20090616088  やはり自宅近くの、別の中華料理店で出てきた「上海焼きそば」。ここの上海焼きそばはしょうゆと塩の味が濃かった。具の野菜が種類豊富であり、豚肉も入っている。






20090607081 20090607083  出先で中華料理店に入り、オーダーした「上海炒麺」。この店でも「上海炒麺」のことを「ショウユ味ヤキソバ」と説明している。


 こうしてみると、具財や麺の種類はあまり問わず、醤油味をベースに店によってはオイスターソースで味付けをしたものを「上海焼きそば」と称しているようである。
 「上海」という文字を使うことで、普通に焼きそばを出すよりもより「中華料理らしさ」をアピールする、というのもあるだろう。

20090505134  上海の食堂に入っても菜单(メニュー)に「上海炒面」の文字を見つけることはできないだろう。上海の通りに並ぶ食堂に入り、「炒面」をオーダーするとだいたい写真のような麺が出てくる。日本のちぢれ麺ではなくうどんに近いような麺に、酱油(醤油)をベースに味付けして少しばかりの野菜を加えて炒めたものが皿に盛られて出てくる。醤油だけの味ではないだろうから、やはり蚝油(オイスターソース)など他の調味料で味付けしているのだろう。麺類を売りにする値段の安い食堂では汁物の麺は具財に応じて何種類かメニューにそろえておくが、他方炒面はそれ1種類のみを用意しておく、という店が多いのではという印象を上海在住時に持ったものである。

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2009年6月10日星期三

中国、パソコンに検閲ソフト義務付け

 今後中国で売られるパソコンには「有害サイトへの接続を遮断できる」ソフトをインストールすることが義務付けられると、昨日(6月9日)の日本経済新聞国際面に載っていた。

中国、検閲ソフト義務化 全パソコン 来月から
反体制情報など統制

中国政府は7月から、中国国内で販売するパソコン全製品について、有害サイトへの接続が遮断できるよう義務付ける。中国メーカーが開発した「検閲ソフト」が取り付けの対象となる。10月に建国60周年を控えた中国当局は社会安定に向けて情報統制をさらに強め、反体制的なネット上の書き込みなどの摘発を徹底させるとみられる。(中略)
検閲ソフトは、政府が有害情報に当たると判定したキーワードやホームページを自動的に検出できる中国当局のシステムと連動。わいせつ画像など特定ホームページへの接続を遮断する。(中略)
中国が来年5月に導入予定のIT(情報技術)セキュリティー製品の強制開示制度を含めたネット情報に対する一連の監督強化について、公安当局者は「ネット上に飛び交う党・政府に批判的な情報を完全に把握するのが目的だ」と指摘した。(後略)

 同趣旨の記事は、NIKKEI NETにも掲載されている(記事)。ここで言われている「有害サイト」は、日本で言われているような青少年に有害なサイトだけでなく政治的に、特に当局にとって不都合なウェブサイトも指しており、むしろ後者の意味合いが強い。
 中国で特定のウェブサイトが見られないというのはよく言われる話で、私も上海に住んでいたときに経験した。それは「有害」とされる特定のウェブサイトに対してプロバイダー側でアクセス制限をかけるというもので、中国の殆どのプロバイダーがこれを行っている(行わさせられている)ことから中国国内からは「有害な」ウェブサイトは見られないということである。今度はそれに加えて、パソコンにもこうしたフィルタリングソフトの導入を義務付ける、というものである。中国の国ぐるみでのアクセス制限をおおっぴらに認めたものだといえる。
 日本でも、PCや携帯電話で子どもや少年に見せたくないウェブサイトへのアクセス制限をかけるソフトがあるが、それを政治目的で、自分達にとって都合の悪いウェブサイトを遮断するためにアクセス制限を掛けるためにパソコン側にも細工をしよう、させようというものが今回の中国当局の目論みである。
 それにしても、「有害情報に当たると判定したキーワードやホームページを自動的に検出できる中国当局のシステムと連動」、どんなものなのだろうか。不都合な言葉や写真が並んでいるウェブサイトへの遮断をするものなのだろうが、ウイルスソフトのアップデートよろしく「更新情報」が送られてきたり、新しい「有害サイト」対策で「自動アップデート」がされたりするのだろうか。ソフトウェアだからアンインストールも出来るのか、あるいは「このソフトが入っていないとウェブサイトに接続できない」とか「OSへの組み込みが義務付けられる」のだろうか。輸入されるパソコンも対象になるとかで、量産品は網にかかってしまうのだろうが個人輸入までも厳しくなりはしないかと心配してしまう。
 そして、「有害サイトにアクセスした」PCが特定されてしまう、という恐ろしい状況も危惧してしまう。あるいはこのソフト経由でPCが動かないようにしてしまうとか…あったりすると空恐ろしい。

 私が中国にいた頃は、有害だと判断されたウェブサイトのみならずそれと同じサービスもろとも遮断されていた。だから、Seesaaのブログは全部中国からは見られないとかGeocitiesも全部ダメとか(現在は状況が違うでしょう)、巻き添えで見られないウェブサイトが99%以上を占めるのでは、という感じだった。今回の遮断ソフトも作りが粗っぽくておなじことになりはしないか、というのも心配である。
 かつて私は「中国のインターネット統制は遮断から『見せて批判・教化』に舵を切ったかも」と書いたことがあったが、どうやら違ったようである。

 同日の日本経済新聞は「中国はIT強制開示の撤回を」という社説を載せ、やはり問題になっている、中国でIT製品を販売する際にその基幹ソフトウェアの設計図を中国側に提供することを義務付けられようとしていることを批判している。中国当局が、「中国で売りたければキモの部分まで技術移転をしろ」「中国で売りたければ中国の情報統制に協力しろ」という考えを持っていることが見えてくる。
 アクセス制限も「上有政策下有対策->上に政策あれば、下に対策あり」で乗り切ることができればいいのだが…

(かつて書いた関連記事-今は状況が違う部分が多いでしょう。カテゴリーを作ったほうがいいのでしょうか)
 接続できないウェブサイトにつなげよう
 アクセスできないウェブサイト
 書き込み制限
 アクセスできないウェブサイト その後
 Wikipediaに接続できない
 Seesaaブログに接続できない
 インターネットの敵
 続・インターネットの敵
 北京・東莞からはアクセス可能?
 中国からココログへのアクセス制限?
 中国からココログへのアクセス制限?-その後-
 中国西南部-久々に中国のインターネット環境が気になった-  
 Yahoo!JAPANに接続できない?
 インターネット統制の転換?
 中国から見られない動画サイトと、見られない中国の動画サイト

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2009年6月4日星期四

あれから20年

 今日、2009年6月4日は中国で起こった「あの事件」から20周年の日である。
 この年はベルリンの壁崩壊やルーマニア革命など、東欧では大きな政治的変革があった。それら変革に至るまでの道程、多くの市民が広場に集まったり壁を壊したりという「多くの市民が集結し」「多くの市民が関わった」象徴的な場面がテレビの映像で映し出され、東欧における変革を印象付けた。ところが、中国ではやはり多くの市民が広場に集まり政治的変革を目指したが、東欧と異なりそれらは成就せず、民主化運動とその鎮圧しか記録に・記憶に残らなかった。
 あの事件から20年を迎え、当時の学生運動の指導者に関する動向が伝えられている。SANKEI-MSN記事から。

民主化リーダー、ウアルカイシ氏の入境拒否 中国の封じ込め巧妙化 

 【北京=野口東秀】1989年の天安門事件で、「反革命宣伝扇動罪」の疑いで指名手配され台北で亡命生活を送っていた民主化運動リーダーの一人、ウアルカイシ氏(41)が3日、出頭するため空路到着した中国特別行政区マカオで入境を拒否された。当局は、同氏の出頭は「民主化運動の宣伝」が目的とみて、追い返したい考えだ。当局は北京で大量の治安要員を配置、民主活動家を外出させない体制を敷いており、活動を封じ込める手法は巧妙化している。
 関係者によると、同氏は天安門事件から20年となる4日に合わせて、「公開裁判で中国の事件への責任を追及する」ためにマカオ入りした。中国当局が逮捕に踏み切れば、国際的に知られる同氏への対応に注目が集まるのは必至。国内外で民主化勢力や遺族、知識人が勢いづくことが予想される。このため、当局側は台北に戻るよう求めたが、同氏は拒否。空港内に留め置き、4日に改めて送還を試みるもようだ。
(後略)

 引用で事件の名前が出てしまいましたね…
 事件後台湾に移住した当時の学生指導者の1人が、思うところあり大陸へ行こうとしたところマカオで足止めされ、当局側は強制送還しようとしているとのことである。別の報道では「マカオで拘束」と報じられ20年越しの逮捕かと思ったが、実際は上記のように中国にとっての「厄介払い」という状況のようである。
 運動が失敗に終わった後、指導者たちの多くは国外に亡命していたが、そうした学生運動家の1人による、鎮圧に抗議し民主化を訴える寄稿が翌年台湾の国外向け短波ラジオ「自由中国の声」の機関紙に載っていたのを読んだことがある(それを英語の授業でのスピーチのネタにしたことがありましたが…覚えてますか>同学)。当時の台湾はさすがに「大陸反抗」という雰囲気ではなかったが、国営のラジオ放送でこうした学生運動指導者の主張を大々的に伝えるところに当時の対中観が現れていたといえよう。

 

毎日.jpでも事件から20年にまつわる特集記事が掲載されている(()()())。前述中記事中の学生運動指導者はその後台湾に渡りIT企業を営んでいるのだとか。他の運動家たちも中国を離れ亡命生活が長くなり、中国を客観的に観る立ち位置になってしまったためか中国や中国社会との「繋がり」を保つのが難しくなったのか、中国との距離が開いてしまったように読める。そしてこの事件は彼らにとっても「回顧される」事件になってしまったのだろうか。

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2009年5月26日星期二

続々・中国の携帯電話

 長らく第2世代のGSM方式が主流であった中国の携帯電話だが、今年に入ってより高速な通信が可能な第3世代(3G)の通信方式の免許が各キャリアに交付され、今年を「3G元年」と位置付けて主に都市部で売り込んでいくようである。
 その3Gの通信方式であるが、中国移動(China Mobile)が中国独自規格といえるTD-SCDMA、中国聯通(China Unicom)がW-CDMA、中国電信(China Telecom)がCDMA2000である。中国聯通のW-CDMAは日本のNTTドコモ・ソフトバンクと、CDMA2000はAUと同規格なので、周波数帯があえばローミングが可能である。今後暫くすると、中国で日本の携帯電話のスイッチを入れると中国聯通や中国電信の3Gにローミングされるのだろうか。もっとも、日本と同様にウェブサイトを見たりすると高額なローミング料の請求が来そうだが…

 気になるのは中国移動がTD-SCDMAを使っていることである。中国最大手の中国移動が中国独自規格であるTD-SCDMAを使っていることで、各メーカーに「中国で売りたければ中国独自規格のTD-SCDMAを携帯電話に組み込みなさい」と言っているように取れる。今までは各メーカーが他国で売っている携帯電話を中国で売ろうとするときには3Gの通信を組み込まないものに改めて中国市場に投入しないといけなかったが、今後は3GをTD-SCDMAに差し替えて投入しないといけないのだろうか。また、発展途上国への影響力を利用してこの規格を普及させて主導権を握ろう、という計画があるようにも取れる。

Img_0037  かつて上海にいた頃に日本に一時帰国すると、日本の携帯電話がとても大きく見えたことがあった(その時の記事はこちら)。中国にいた頃は略通話オンリーだったので機能がシンプルな携帯電話で事足りていて、余分な機能はついていない小さな携帯電話を使っていた。GSM方式で通信速度に期待できない頃にあっては大きな画面は不要で、携帯電話にカメラ機能や音楽機能やスマートフォンを期待するのでなければ小さな携帯電話で事足りたのだと思う。
 写真は私が中国で使っていた携帯電話(但し写真はフランスでローミング中)。MOTOROLAのMOTO C168という、電話とメールとFMラジオというシンプルなもので、写真だと大きさがわかりにくいが78グラムと軽量であった。
 が、3Gになるとより高速な通信が可能になり、料金を別にすれば細やかなウェブサイトを見ることができたり音楽ダウンロードがスムーズになるなど今までとは違った通信環境になる。日本だと携帯電話を「電話」として使っている人よりは電車の中などでウェブサイトを見たりと「電話以外の用途で携帯電話を使っている」人をよく見る。くどいようだが料金を別にすれば同じことが中国でも可能になる。
 前述したように日本の携帯電話が大きいのは大画面を備えてウェブサイトやメールの閲覧など「電話以外の用途」を充実させた結果である。中国でも日本と同様になると見込んで日本同様に大画面&大きな携帯電話を中国市場に投入していけるのか、都市部など一部だけにそうした利用者がいてもペイするのか、あるいはやはり電話とメール中心の利用者が引き続き大多数を占めるので今までとあまり変わらないのか、中国側がどう仕向けるかも含めて日本や各国のメーカーの関心毎であろう。

 日本の「ケータイ文化」、前述のような3Gを用いた電話以外の用途の売込みを日本側が図っているのだとか。フジサンケイビジネスアイ記事より(配信は共同通信)。

日中、携帯電話協力で合意 「3G元年」の中国に売り込み

 鳩山邦夫総務相は5日、北京で中国の李毅中工業情報相と会談し、中国で今年免許が交付された第3世代携帯電話(3G)のコンテンツ分野で協力を進める覚書に署名した。
 光ファイバー回線並みの高速通信ができ、日本で来春以降に実用化が見込まれる次世代携帯電話の研究開発でも協力する。
 NTTドコモの山田隆持社長をはじめ、携帯電話各社のトップらが会談に同席、官民合同で6億人を超える利用者を抱える中国に日本の進んだ「ケータイ文化」の売り込みを図った。
 日本ではドコモの「FOMA」など3Gのサービスが普及しているが、中国政府は年初に3Gの免許を国内通信3社に交付、「3G元年」と位置付ける。最大手の中国移動通信が中国独自の「TD-SCDMA」、中国聯通がドコモやソフトバンクモバイルなどと同じ「W-CDMA」、中国電信がKDDIと同一の「CDMA2000」を採用している。(共同)

 

NIKKEI NET記事では、上述のソフト面のみならずハード面でも中国における第3世代やその後のインフラ整備で日中が相互協力していくことが伝えられている。

次世代携帯、日中が協力 端末やインフラ整備、首相会談で合意へ

 麻生太郎首相と中国の温家宝首相は29日に北京で会談し、次世代携帯電話の開発に向けた技術協力の枠組みづくりで合意する。中国で主流となる通信規格が、日本と同じ第三世代携帯電話(3G)や、第3.9世代(3.9G)に移行するのを見据え、両政府が新たな端末開発やインフラ整備で連携する官民協力を主導。動画などコンテンツの共同研究も促す。技術協力をテコに約6億5000万件とされる世界最大の携帯電話市場への日本企業の進出を後押しする。
 麻生首相は29日から中国を訪問。両首相の会談では、戦略的互恵関係の強化の一環として、次世代携帯電話を柱とする情報通信技術分野の協力で合意する見通しだ。

 フジサンケイビジネスアイの記事ではNTTドコモの名前が出ているが、日本のキャリアのみならず日本のメーカーにしても、かつて中国市場で成功したとはいえなかったが今回の3G導入で巻き返しを図り、大画面など3G対応で売り込みたいというところもあるだろう。

 もう1つ、3Gの下では「接続制限」などはあるのだろうかが気になるところである。PCからの閲覧同様にウェブサイトの閲覧制限は3Gの下でコントロールされるのだろうか。されそうな気がするが。

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2009年5月25日星期一

内藤大助の防衛戦・上海開催は中止

 以前拙ブログで触れた、ボクシングのWBC世界フライ級王者・内藤大助が上海で防衛戦をするという話は、手配に不備があり中止になったそうである。日刊スポーツ記事

内藤中国戦中止、相手変えず26日都内で

 プロボクシングWBC世界フライ級王者内藤大助(34=宮田)が、26日に中国・上海で予定していた5度目の防衛戦が、開催3日前の23日に急きょ日本国内に変更された。中国の現地プロモーターが、開催に必要な書類手続きをしていなかったことが発覚。26日までに準備が整わないため、内藤が所属する宮田ジム側が国内開催への変更を決断した。試合は同じ26日に都内で開催する予定で、挑戦者も同じ熊朝忠(26=中国)で調整している。
 5度目の防衛戦を3日後に控えた内藤に、前代未聞のトラブルが降り掛かった。中国入り前日の23日、急きょ開催地が中国から日本に変更された。アウェーでの防衛戦へ万全の準備を整え、25日には現地で調印式と前日計量に臨む予定だった王者にとって、まさに寝耳に水のことだった。
 内藤が所属する宮田ジムの説明によると、宮田博行会長らスタッフは試合に先駆け、21日に中国・上海入りした。その時点で、現地プロモーターに依頼していた事務的処理が滞っていることが発覚した。翌22日に同会長らが北京の国家体育総局に掛け合い、興行実現に必要な複数の手続きを完了させたものの、肝心の会場、盧湾体育館の使用許可などが間に合わなかった。土、日を挟むこともあり、試合が行われる26日までに書類をそろえるのが不可能になった。使用許可に同様の手間がかかる中国の他会場での開催も断念、ジム側がこの日になって国内での開催を決断した。現地入りしている日本ボクシングコミッションの安河内剛事務局長も「プロモーターの問題」と話した。
(以下略)

 試合3日前に上海での興行中止、代替地を探すというドタバタである。
 中国側のプロモーターがなすべきであった手配が滞っていたとかで、「中国ビジネス本」に「中方に仕事を任せていたら仕事が先に進まず失敗した」「よくある悪い例」として書かれてしまいそうな顛末である(もっとも、報道によると内藤選手の所属ジムは「監督不行き届き」を認めているようである。誰の主催興行だとか契約関係など権利義務関係が不明ですが…)。本来なら試合直前にこのような事態に陥れば試合は中止もしくは延期なのだろうが、テレビ局の都合で日程は変えられないとかで日本で同日開催の線で調整しているとのことである。かつてはそのテレビ局に「亀田大毅の引き立て役」として扱われ、今度はそのテレビ局のために中止することができないとは皮肉なものである。もし中止だったら「1ラウンドKO決着だった」と思って昔の映像、TBS系だと具志堅用高とか渡嘉敷勝男とか鬼塚勝也とかの映像でお茶を濁せばいいのに。
 この報道の後、何とか会場は都内のディファ有明に決まり対戦カードも変えずに行われるようだが、試合直前、本来ならば予備検診が行われたりするタイミングでこのトラブルでは両選手のコンディションや気持ちの持ち方に大きな影響を与えているだろう。もともと1ヶ月前に急遽決まったタイトルマッチ、開催直前によもやのドタバタである。
 ただ予定期日通りの開催と決まったからには、難しいだろうが与えられた条件の中で、選手のみならず関係者が皆ベストを尽くして欲しいと期待するのみである。

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2009年5月24日星期日

続・中国の携帯電話

 前回の続き。中国の携帯電話キャリアは、中国移動通信(China Mobile)と中国聯合通信(China Unicom)の2社である。私が上海にいた頃は中国移動がGSM方式で、中国聯通はGSM方式に加えてそれよりやや高速で通信できるとされているCDMA方式のサービスも提供していたが、CDMAサービスは固定電話サービス会社である中国電信(China Telecom)に移管されている。その中国電信であるが、PHSサービス(小霊通という)を提供していたがそのうち廃止するようだ。
 利用シェアは中国移動が一番大きく、少し古いが2007年4月末時点で中国移動のシェアは67.5%になるのだとか(サーチナによる記事)。

Img_1410  前述の通り中国では回線契約と携帯電話の購入は別物であるため、SIMカードを手に入れて別途買った携帯電話に挿して使うことになる。そのSIMカードであるが、電話会社の営業所のみならず、街のコンビニエンスストアや新聞スタンド、小さな商店などあちこちで扱っており、街を歩いていると写真のような「各種電話カードあります」といった看板を掲げた店によく出くわすので入手に不自由はしないだろう。上海だと地下鉄の駅にもSIMカードを取り扱っている店がある。






Img_0444  こうしたところで手に入るのはプリペイド方式のSIMカードである。買うのに身分証明書の提示は求められず、気軽に購入することができる(もっとも、使い始めてすぐに「あなたの権利保全のため最寄りの窓口で利用者登録してください」というメールが来た)。確か50元の通話料が購入時に含まれていたと思う。
 面白いのは、電話番号によって値段が違うことである。「縁起がいい」と中国の人に思われる番号のSIMカードには高値がついている。「8」が多かったり覚えやすかったりすると高くなり「4」が発音的には縁起が悪いと見られるのか、日本人的には値段の差がどこに由来するのかよくわからないのだが…
 日本の携帯電話を中国に持ち込むとローミング可能なものもあるが、日本と同じ感覚で使っていると帰国後にとても高い電話代の請求が来る。出張者など中国に住んでいない人でも、使い方によっては中国のSIMカードを現地で買うのもいいだろう。
 プリペイドは気軽に購入できるがポストペイド(後払い)になるには敷居が高く、料金プランによるが一定期間の利用実績が良好であることが求められたり、場合によってはその都市の戸籍を持っているかその人に保証人になってもらう必要があったりした。

 料金プランは、例えば中国移動の場合だと下記のような感じである。
・神州行…基本料金が無料。追加8元/月の利用料で着信が無料になったり(中国の携帯電話は着信にも料金がかかる)、16元/月で通話料が安くなったりという各種プランがある。
・動感地帯…正直よくわかりませんが、定額の月額利用料を払うと一定量のメールが無料になるのだとか。そのほか音楽ダウンロードのサービスが受けられるとか。
・全球通…月額利用料の中に一定時間の通話料が含まれている。申請すれば国際ローミングも可能。高級会員という位置づけなのか、全球通利用者用のラウンジがある空港があった。

 動感地帯や全球通の各種料金プランには「~套餐」という名前がついている。「~定食」のような意味合いなのだが、無料通話や無料メール、通話料割引などの組み合わせを表した言い得て妙な表現といえよう。日本の携帯電話料金はそれぞれの料金プランごとに月額利用料・含まれる無料通話・それを超えた場合の通話料が異なりどれが自分に適した料金プランなのかわかりにくかったが、中国でも「全球通58套餐58元档」(月々の支払いが58元)がいいのか「58套餐158元档」(毎月158元)がいいのか迷うかもしれないし、廉価な神州行でも8元払って着信無料にするのがいいのか16元払って通話料を安くするのがいいのかなど、電話の掛け方・受け方次第でお得なプランが違ってくる。

Img_2560  他方、携帯電話端末は国内・海外各メーカーによる熾烈な販売競争が繰り広げられている。かつてはNOKIA・MOTOROLA・SONY ERICSSON・SAMSUNGといった外国メーカーが幅を利かせる一方、中国メーカーはこれに割って入ろうとするも今ひとつという感であった。最近はMOTOROLAが世界各地で振るわないようだが、それも含めて最近は様子が違うのだろうか。
 携帯電話の値段であるが、2年前で通話だけor通話とFMラジオだけという携帯電話だと1,000元以下、130万画素くらいのカメラがつくと1,000元~2,000元、それ以上のカメラや充実した音楽機能がついたり、Windows Mobile掲載のスマートフォンになるとそれ以上という感じであった。GSM方式という通信速度があまり期待できない通信方式の下にあるため、ソフト面の充実度よりはカメラや音楽機能といったハード面が値段を左右していた。かつては日本ではインセンティブで「ゼロ円携帯」「1円携帯」というものもあった一方、所得水準を考えると中国の携帯電話は中国の人たちにとって割高なはずなのだが、それでも中国の都市部では誰もが携帯電話を持っている。
 日本メーカーはこうした環境の違いや中国でのマーケティングがうまくいかなかったのか、私がいた頃にはさっぱりであった。最近またシャープが中国市場に参入しているようであるが、うまくいくだろうか。

 長らくGSM方式という第2世代の通信方式に拠っていた中国の携帯電話であるが、今年に入って日本同様の第3世代(3G)の通信方式も導入しだした。これについてはまた別途。

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2009年5月17日星期日

中国の携帯電話

 中国を離れて2年近く経つが、今更のように中国の携帯電話の話などを。
 中国の携帯電話の加入台数は2008年半ばには6億人を超えているのだとか。1990年代に旅行で中国を訪れたときにはオフィスは別にして固定電話もあまり普及しておらず、街角に電話を並べた電話屋で電話をしている人が多かった(上海にいた頃もこうした電話屋はあった。日本の煙草屋のようなものか)。それが固定電話の普及を飛ばして携帯電話の普及に至ってしまい、日本のように「固定電話が家庭に普及し、それから携帯電話の時代に」という順番を省略して一足飛びに携帯電話の時代になったと言える。
Img_3086  日本では携帯電話の購入と回線の契約はセットになっている。第2世代(NTT DocomoのmovaやソフトバンクのSoftbank 2GといったPDC方式など)では携帯電話に番号情報が組み込まれており、また今使われている第3世代になっても電話と回線契約はセットになっていて、例えばドコモと契約をしている人がソフトバンクの携帯電話のデザインが気に入り、ドコモと契約したままそれを使いたいと思ってもそれはできない。
 他方中国では今でも第2世代がスタンダードであるが、こちらはGSM方式と呼ばれる方式を使っており、この方式ではSIMカードと呼ばれる電話番号などの情報を記録したICカードを携帯電話に挿して使うようになっている。このため、回線の契約と携帯電話を買うのは別行動であり、また携帯電話がどこかの通信会社専用ということもなく、気に入った携帯電話を買って使うことになる(日本の第3世代もSIMカード方式だが、携帯電話機が他の通信会社のSIMカードを受け付けないようになっている)。世界ではこのGSM方式のほうが一般的であり、日本のほうが例外的とも言える。
 このように携帯電話と回線契約が分離しているため、中古の携帯電話=二手机のマーケットが存在する。雑居ビルの一角や小さな店で中古の携帯が売られている。
 また、「携帯電話と回線が分離している」ということはSIMカードを抜き取ってしまえば誰の携帯電話かわからなくなるわけで、このため携帯電話泥棒も横行する。私も携帯電話を置き忘れ、すぐ気付いて自分の番号に電話したがもうSIMカードを抜き取られた後なのか通話不能になっていたことがあった。携帯電話を置き忘れたり落としたりしたら最後、心無い人に拾われるとSIMカードを抜き取られ自分のものにされるか「二手机」として売り飛ばされてしまう。
 長くなったので、続きは別途。

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