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2005年3月25日星期五

文化大革命の亡霊

IMG_0605平楽古鎮を訪れたときのこと。銀家大院という、紙の商人(昔平楽ではは竹で作った紙を生産していたらしい)のお屋敷を見物し、出ようとしたところ出口の扉に「【?爪】革命 促生産」(革命に力を入れ、生産を促進しよう)の文字を見つけた。いかにも文化大革命期にありがちなスローガンで、事実この建物の切符切りの人も文革期に書かれたものだと言っていた。
伝統的価値観(また表現が正確ではないなぁ)が徹底否定された中でこの建物が「吊し上げ」の対象になったのか、あるいは街の有力な建物を文革の宣伝基地として利用したのだろうか。

IMG_0607建物の紹介を書いた板の後ろにも「我們XX根子 毛XX思想」(「X」の部分は板に隠れて見えず)と書いてあった。「毛XX思想」はおそらく「毛沢東思想」であろうから、「我々は毛沢東思想に根ざす」ということであろう。
文化大革命は、1960年代後半〜1970年代中盤にかけて展開された、毛沢東思想に基づく中国の改革運動である。政治的には劉少奇・トウ小平ら実務派に対する毛沢東・林彪らの追い落とし工作に代表されるように中国共産党内部の権力闘争であるが、当時の指導者によって煽動された紅衛兵があら捜しをして批判の対象とされた人を吊し上げ、伝統的・宗教的なものは建物や美術品など徹底的に破壊され、また若者が「下放」と称して農村に移されたため学習の機会を奪われるなど、中国を混乱に陥れた時代でもあった。パンダ見物のあとで文革の亡霊を見ることになるとは思わなかった。
そういえば、ここ平楽鎮を歩いていると、いかにも「外国人が歩いている」という目で見られている視線を感じた。今回は集団行動だったこともあるが、昔学生だった頃に中国を旅行した頃に浴びたような視線であった。ここ平楽鎮で「少し昔の中国」を感じた、と思ったが、そうはいってもこれが平楽鎮の今なのであり、上海など普段私が目にしたり身を置いたりしている空間とは違う雰囲気があることには間違いない。

翌日都江堰に行ったとき、毛沢東や林彪やトウ小平が載っている雑誌を露店で売っているのを見かけた。値段を聞いてみたら100元以上との言い値だった。もとの値段はたいしたことないだろうから、文革の亡霊で稼ごうとしている人もいるのである。
※【?爪】・・・てへんに爪

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