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九月 2005

2005年9月30日星期五

国慶節

10月1日から7日まで、恒例の国慶節休暇である。
今年の国慶節休暇であるが、10月1日(土)〜7日(金)まで7連休、その代わり8日・9日の土日が平日扱いになり8日(土)〜14日(金)まで7連投であえる。まぁ連休前後の連投としてはましなほうだろう。

実は今日の午前に仕事を終えてから出国し、既に日本に来ている。この国慶節休暇は5日まで日本滞在である。休み前は何かとすることが多くてブログの更新もできないまま日本に来てしまった。日本で見たこと聞いたこと考えたことは、書くことがあればぼちぼちと、と思っている。

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2005年9月24日星期六

李敖大陸行

2000年の台湾総統選挙の候補者だった李敖が現在大陸を訪問しており、中国のメディアが大きく取り上げている。(ネタを期待したい方は写真のところまで読み飛ばしてください)

2000年の台湾総統選挙は陳水扁(民進党)・宋楚瑜(無所属)・連戦(国民党)・許信良(無所属)そして李敖(新党)の5人で争われたが、実質的には陳水扁・宋楚瑜・連戦の3有力候補による争いであった。国民党が宋と連に分裂したことで陳水扁の当選を招き、国民党が初めて総統ポストを手放す歴史的な選挙であった。
この選挙に、李敖は新党なる政党から立候補した。この新党、1993年にできた政党であり、大陸との協調を目指す政党であった。当時は中国国民党が李登輝の下で台湾志向、つまり「台湾は中国の一部」との建前を捨てて台湾の独自性を目指す方向にあり、新党はそれに不満を持った外省人(国共内戦時に大陸から渡ってきた人)の受け皿とされていた。事実結党直後の1994年に行われた台北市長選挙では落選ながらも趙少康が国民党候補を上回る得票を得るなどその役目を果たしていた。しかしながら2000年総統選挙の時点ではこれら外省人の受け皿は宋楚瑜(選挙後親民党を結成)になっており、新党は泡沫化していた。その新党がこの総統選挙で担ぎ出したのが作家である李敖であった。
この2000年総統選挙の結果はこちら。結果の部分をアラビア数字に直して貼り付けておく。

(引用はじめ)
陳水扁・呂秀蓮(民進党)4,977,737票/39.30%
宋楚瑜・張昭雄(無所属) 4,664,932票/36.84%
連 戦・蕭万長(国民党)2,925,513票/23.10%
許信良・朱恵良(無所属)79,429票/0.63%
李 敖・馮滬祥(新 党)16,782票/0.13%
(引用終わり)
台湾の総統選挙は正副総統候補が連名で立候補する。上記は全て前者が総統候補、後者が副総統候補である。選挙中に新党が宋楚瑜支持を打ち出したこともあり、李敖は最下位落選。全くの泡沫候補であった。

李敖自身はかつて台湾における国民党独裁に反対して投獄されたり、台湾独立派を支援したとされて軟禁されたりと、苦難の道を歩んだ作家である。中国語繁体字による紹介はこちら(Wikipedia中文版より)。国民党に反対して投獄されながら結局大陸志向の政党から総統選挙に、とはなかなか波乱万丈である。
中国のメディアが大きく取り上げるということは、彼が中国にとって都合のいい人物と見られているということである。総統選挙でも台湾に対する「一国二制度」を主張するなどした姿勢が大陸受けが良いのであろう。

logical_volume_identifier__00hr_12min_14sec写真は、大陸のテレビではないが鳳凰衛視台という衛星放送のニュースから。李敖の大陸訪問をかなり時間を割いて報道している。



logical_volume_identifier__00hr_12min_47sec今日は北京にある彼の母校を訪問したとかで、そのときのインタビュー映像。やはり鳳凰衛視台のニュースから。
2000年の総統選挙では0.13%しか票を集められなかったのだから、泡沫候補の訪中を大々的に取り上げるとはなんともはや、羽柴誠三秀吉氏や高田がん氏の訪中を大々的に取り上げるようなものだ(わかるかな?)・・・と思ったら、その後無所属で台湾の立法院議員(国会議員)になっているとのこと。

logical_volume_identifier__00hr_00min_25secところで、彼は鳳凰衛視台に「李敖有話説」なるレギュラー番組を持っている。写真は鳳凰衛視台によるその番組の宣伝。番組の内容であるが台湾政治の人物を取り上げて徹底的にこき下ろしたりと、あまりお上品ではない(勿論番組の最後に「出演者の主張は放送局とは関係ありません」とテロップが出る)。鳳凰衛視台がニュースで時間を割いて彼の大陸訪問を取り上げるのも、番組を持っているせいか?鳳凰衛視台にはやはり新党の政治家である趙少康(上述)もレギュラー番組を持っていて、新党関係者に手厚いようだ。
この鳳凰衛視台、日本でも見ることができるようである。ここでも「李敖有話説」が紹介されている。日本でどんな感じで見られているのだろうか?
中国のニュースにおける「重要性」の認識例を感じた一件であった。

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2005年9月21日星期三

今日の中国語

IMG_1148豆腐衣−湯葉




職場近くの便利店(コンビニ、というよりももっと簡素な店)にて。一瞬油揚げかと思いました。「豆腐衣」、湯葉の形状や性質を言い当てているような気がする。
しかし、何ゆえ便利店に置いてあるのだろうか?日本のコンビニで湯葉が置いてあるところありますか?確かにこちらではよくスープに入っていますが・・・

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2005年9月20日星期二

従業員募集

IMG_1138内装中の建物の前に通りに掲示された、ある高級中華料理店の求人広告。その後ろ、屋外に机と椅子が並べられて求人受付みたいな風情である。建物は内装中なので使えないのはわかるが、何故屋外に机を並べて受付なのか?求人広告を新聞や雑誌にも載せていてその人たちに店の前で面接するのか、歩道に出した募集に興味を示した人をその場で面接するのか、道行く人をスカウトするのか。
ちなみにこの求人、ウェーター・ウェイトレスの求人には年齢制限(26歳以下)のみならず身長制限(男性170cm、女性160cm以上)もある。日本なら間違いなくアウトですね。

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2005年9月19日星期一

うまい話はない

IMG_1132長楽路で見かけた横断幕。「『当たった』という知らせを軽々しく信じるな。饅頭は空から降ってはこない」=うまい話には裏がある、というところか。
日本の国民生活センターの問題商法一覧のページに、アポイントメントセールスの例として「景品が当たった」などと話を持ちかけて事業所に呼び出し、商品やサービスを契約させるケースが紹介されているが、上海でも同様のことが社会問題化している、ということか?社会主義市場経済で経済発展を遂げたが、犯罪や悪徳商法も市場経済とともに入ってきているのだろうか。

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2005年9月18日星期日

残暑の中秋節

logical_volume_identifier__00hr_00min_16sec9月も半ばを過ぎたというのに、残暑がぶり返してきている。午後2時頃の上海テレビでは久しぶりに?画面の右下に高温注意報を示す赤色の矢印が現れた。暑いせいか、画面もゴースト気味である。今年は8月末〜9月始めにかけて過ごしやすい日が続いたので、今シーズンはもうこの矢印を見ることはないだろうと思ったし、ブログで披露することもないと思ったが・・・やはり上海の残暑は長いようである。
logical_volume_identifier__00hr_03min_16sec以前撮った、もう少し見やすい?高温注意報の映像はこちら。やはり上海テレビより。




今日こそ中秋節なのであるが、22時半からの上海テレビのニュースでは「高温重返申城 中秋不覚秋天」だったと思うがこんな表現で中秋節の残暑を表現していた。「申城」は上海の別名。ニュースによるとやはり35度までいったようだ。
この後、中秋節がらみのニュースをやっていた。中秋節に外灘で月見をする(と言っても人でごった返しているが)、というお約束の報道のほかに、月餅がよく売れる月餅フィーバーが今日までであり、売れ残りを避けるべくディスカウントを展開したり、「買一送一」=1つ買ったら1つおまけで売っていることを報じていた。だから、月餅一辺倒というのは何だかなと思うのだが・・・
もう1つ、「月餅の食べ方」と題したニュース。曰く「月餅は1日1個までが良い。老人・子どもは量を少なく」「月餅を食べるときは一緒にお茶を飲もう」「『無糖月餅』(そんなものがあるのか?)は注意すること(何に注意するのか?人工甘味料を体質的に受け付けない人への注意だと思うが)」とのことである。月餅の餡に卵黄を使っているものが多いので、卵を食べ過ぎないように、から派生した警告だろう。

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買ってしまった!!

IMG_1140襄陽路に、「百万城」というホビーショップがある。店の前にあるオブジェから想像がつくかもしれないが、鉄道模型の専門店である。



IMG_1149店内はこんな感じ。ヨーロッパの鉄道模型が所狭しと並んでいる。
ヨーロッパの鉄道模型のみならず、中国の機関車・客車・貨車の模型もその一角に並んでいる。HOゲージ(実物の1/87、日本だと1/80のモデル)が殆どである。で・・・

IMG_1155私も一輌買ってしまった。買ったのは中国のディーゼル機関車「東風4号」毛沢東号モデル、である。



IMG_1156IMG_1159




横から見たところと斜め前から見たところ。飾り台としてのレールも付いている。この模型にはモーターが付いており、レールや電源(パワーパック)を揃えれば動かすこともできる。
IMG_1158正面の写真。毛沢東号のエンブレムがリアルに再現されている。
値段は780元、とても高い。同じ機関車でも毛沢東号モデルでないものは500元強なので、毛沢東プレミアムということか?





IMG_1160模型の説明と保証書類。限定2,000個製作だそうだ。車両の下に保証書と同じシリアルナンバーがついている。しかし、「中華人民共和国鉄道部監制」というのも何とも大袈裟なものだ。日本だと「国土交通省監修」みたいなものか。
中国では機関車が客車を引っ張っている列車が殆どで、電車やディーゼルカーは(地下鉄や市内交通はは別にして)見られない。蘇州へ行くときなどは1時間弱の道程を客車に揺られて出張している。

10年以上振りに鉄道模型を手にしました。鉄道模型の店は稀だが、プラモデルなどが置いてあるホビーショップは結構見かける。採算に見合うのかな?

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2005年9月17日星期六

上海航空旅遊服務展

IMG_1150静安寺の前で、上海航空旅遊服務展(上海航空旅行サービス展)なる催しをやっていた。南京西路に面する広場では中国系航空会社がブースを出し、マイレージプログラムの勧誘やパンフレット・観光案内の配布をしていた。

IMG_1151静安寺と久光デパートに挟まれたスペースには、外国系航空会社のブースがあった。
どこも会社案内や観光案内程度であまり見るものはなかったが、人が集まるところで外国も含めた航空会社が催しをすること自体、中国の消費能力の向上を感じずにはいられない。旅行なりビジネスなりで飛行機に乗る、とりわけ外国へ行く需要が見出せている、ということである。

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新楽路で冷面を食べる

今更ながら残暑を感じる一日。
IMG_1141淮海中路と長楽路の間を並行する新楽路。淮海中路の裏通りとなる。



IMG_1142別に外国人街というわけでもない、普通の通りなのだがドイツビールを出すビアホールがあったり、



IMG_1147なんと日本式の甘味処まである。




IMG_1146店頭のメニュー。和風パフェ・ぜんざい・あんみつ・抹茶ミルクが並ぶ。しかしそれぞれ30元台と高い。日本人としては日本茶を飲むのにに30元払うというのは納得できないのだが・・・ちなみにこの店、店内で無線LAN使用可能らしい。




IMG_1143だが今昼はこの甘味処ではなく、どこにでもある餃子店に入った。上海ではあちこちで「東北餃子」を名乗る店があり、6個で2元からと廉価に水餃子を食することができる。


IMG_1145が、今回食べたのは餃子ではなく冷面。「面」=「麺」なのであるが、「冷麺」といっても朝鮮料理のそれや盛岡冷麺とは全く違う。普通の小麦粉ベースの麺に酢・醤油・アーモンドソースをかけ、辣肉(ひき肉を辛く炒めたもの)やもやし炒めなどの具をのせて食べるのである。
今回は青炒肉絲と荷包蛋=目玉焼きをトッピング注文した。最初はアーモンドソースに違和感を感じたが、何回か食べて慣れてくるとこれが美味しくなるのである。これで麺3.5元+青炒肉絲3元+荷包蛋1元=7.5元。
この冷面、別にこの店オリジナルというわけではなく、夏になるとあちこちの食堂で出している。

甘味処はまたそのうちに。

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2005年9月16日星期五

カウンターをつけてみた

このブログの左側に、FC2提供のカウンターを設置した。
@nifty提供のカウンターは「別のところ」で使っているのでそちらのを移植してもよかったのだが、やはり「別のところ」にもカウンターがないと寂しい。しかしながらCGIがちっともわからない。CGIに関する本を持ってきてはいるのだが、スクリプトだのトーナメント表のようなディレクトリ康生例もとい構成例というのが理解できず、なかなか勉強できない。
広告が出ない(出さなくても良い)既製のカウンターを見つけたので、結局これを付けることにした。
FC2から提供されたHTMLソースを、@niftyお問い合わせ窓口に予め問い合わせて教えてもらった方法で必要箇所に貼り付け、カウンターを作成した。うーん他力本願。

ちなみに、カウンターを付ける前からこのブログにはアクセス解析機能が付いている。カウンターを設置する直前までのアクセス数は4,238。もっとも本人が踏んづけたのも数多く含まれているので・・・
このアクセス解析で面白いのは、どんな検索ワードからこのブログに飛んできたのかがわかることである。どういう仕組みなのかはそれこそCGIを勉強すればわかるのだろうが、既製のもので堪能している。
やはり「上海」で検索してたどり着く方が多い。あとは時々に応じて「在外投票」やら「愛ちゃん」やらでたどり着く方もおられるようだ。面白いのは、台風が日本に接近する頃には「台風」で検索して来られる方が増えることである。
あと、「HSK」で検索される方も多い。このブログ、勉強の役にはあまり立たないでしょうが・・・
変わったところでは、「日本の常任理事国入り絶対反対」の検索結果でたどり着いた方がおられた。そんなこと書いたっけ、と思いましたが・・・書いてましたね。そういう趣旨ではなかったけれど。

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中秋節

あさっては旧暦8月15日、中秋節である。別に祝日というわけではないのだが、仕事もそこそこに早く家に帰ったりレストランに行ったりして家族団欒を過ごす人が多いようである。

IMG_1131ところで、日本では「中秋の名月」の食べ物というと月見団子がすぐに思い浮かぶのであるが、こちらでは月餅である。
この月餅、要は饅頭なのであるが、中に入っている餡が日本のそれに近いものや塩っぽいもの、卵黄が入ったものなどさまざまであり、外側の皮もいろいろである。
中秋節前後にはこの月餅をお世話になった人に配るのが慣わしになっており、月餅の箱詰めがあちらこちらで行き交う。もっとも、いちいち月餅を持って回っていられないので、実際には月餅の引換券を配り、引き換えてもらうことも多い。有名ホテルブランドや菓子店ブランドの月餅箱詰めが好まれる一方、コンビニでもバラ売りの月餅を売っている。菓子店やデパートや有名ホテルには月餅引換所なるものが登場し、そのブランドの引換券を持っていくと箱詰めと引き換えてもらえる。
変わったところでは、「アイスクリームの月餅」なんてものもある。雪見大福みたいなものか。
職場では顧客や従業員に月餅引換券を配ったり、引き換えた月餅をこれまた職場で配ったり、街では月餅が入った袋を持った人がたくさん行き来していたり、朝出勤するときに月餅を朝飯代わりに食べている人を見かけたり、とこの時期は月餅フィーバーである。
しかしこの月餅、日本の温泉饅頭に比べると結構大きいもので、そうそうたくさん食べられるものでもない。これだけたくさん月餅が出回って、本当に食べられないまま捨てられる月餅も少なくないと思う。中華料理の「残すほどたくさん料理を出すことがもてなしだ」というのと同様に気になるところである。
あと、皆が月餅を贈り物にしているときに違うもの、例えばチョコレートやパンケーキを贈答品にすれば喜ばれそうなものであるが、うちの同事によると「やはり中秋節には月餅」とのことである。季節の名物は変えられない、ということか。

(追記)すみません、中秋節の日付勘違いしていました。文章は訂正してあります。手持ちの月餅引換券の有効期限が16日までだったので勘違いしていました。

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2005年9月14日星期三

在外選挙権の制限に違憲判決

在外邦人が衆参両院の選挙で選挙区候補に投票できないのは憲法違反だとして訴えていた裁判の判決が今日最高裁判所大法廷で言い渡された。結果は「違憲」、原告勝訴の判決であった。
毎日インタラクティブによる記事はこちら

在外選挙権訴訟:公選法の選挙権制限は違憲 最高裁判決

 海外に住む日本人の選挙権行使を制限する公職選挙法の規定は憲法に反するとして、5カ国の在外邦人13人が違憲確認と国家賠償を求めた訴訟で、最高裁大法廷(裁判長・町田顕(あきら)最高裁長官)は14日、衆参両院の選挙区での投票を認めていない現行法の規定を違憲と判断した。そのうえで、国会が長年にわたり立法措置を怠った「不作為」も認め、国に1人5000円の慰謝料支払いを命じる判決を言い渡した。立法不作為による賠償を認めた最高裁判決は初めて。

 最高裁が法令を違憲としたのは、02年の郵便法の賠償制限を巡る訴訟の判決以来で7件目。判決に直接的な拘束力はないが、国会は早急な法改正を求められる。

 在外邦人の投票は、98年の法改正で比例代表に限って認められたが、選挙区については「在外邦人への候補者個人の情報伝達は極めて困難」との理由で見送られていた。

 大法廷は「選挙の公正を確保しつつ投票を認めることが不可能か著しく困難でない限り、選挙権行使の制限は違憲」との初判断を示した。そのうえで改正前の公選法を違憲と認め、現行法についても「通信手段の発達で候補者個人の情報を在外邦人に伝えることが著しく困難とは言えず、参院の比例代表では候補者名を書く方法で既に在外投票が行われている」と述べ、違憲と結論付けた。

 ただし、違憲確認の請求そのものは「不適法」として退け、一方で、次回衆院総選挙、参院通常選挙の選挙区で、原告らが選挙権を行使できることは確認した。

 また、84年に国会に提出された改正法案が86年に廃案となった後、96年衆院選まで法改正が行われなかった経緯を「10年以上も必要不可欠な立法を怠った著しい不作為」と認定。「例外的に国家賠償法上違法となる」と判断し、同年衆院選で投票できなかったことに対する慰謝料支払いを命じた。

 津野修裁判官は法改正時の内閣法制次長だったため審理に関与せず、判決は14裁判官のうち11人の多数意見。違憲判断に対して横尾和子、上田豊三両裁判官は「選挙権制限は国会の裁量の範囲内」と反対意見を述べた。国家賠償を認めた点には、泉徳治裁判官が「金銭賠償になじまない」と反対意見を述べた。

 原告側は96年に提訴し1、2審は違憲確認を「抽象的な訴えで不適法」と退けた。賠償請求も「憲法の文言に一義的に反するような場合でない限り、国会議員の立法行為は国家賠償法上は違法とはならない」とした判例に基づき棄却した。【木戸哲】

 ▽原告団の話 海外に住む日本人がすべての国政選挙に投票できるようすみやかに公選法を改正するよう求める。現行の海外投票制度は手続きが煩瑣(はんさ)だが、判決の精神を理解し、誰もが簡単に投票できるよう改善していただきたい。

 ▽久保信保・総務省選挙部長の話 厳粛に受け止めている。判決内容を踏まえ、関係各方面とも協議しつつ、解決方策等を早急に検討して参りたい。

 また、共同通信による配信(産経新聞の記事はこちら)に、判決の要旨がある。

 一、改正前の公選法が、在外選挙を全く認めていなかったのは違憲  一、改正後の公選法が、当分の間、在外選挙を比例代表に限っているのは違憲  一、判決後、最初の衆院総選挙、参院通常選挙において、原告らが選挙区選挙に投票できることを確認する  一、1996年までに国会が立法措置をとらなかったことは、国家賠償法上の違法行為であり、国は精神的苦痛に対する慰謝料支払い義務を負う。慰謝料は1人5000円が相当(共同)

こうした訴訟は「立法の裁量内」として退けられるケースが多い(本件も2審まではそうだった)だけに、違憲と結論付けた今回の判決は画期的であると同時に、意外でもあった。しかも慰謝料支払いまで命じた判決は珍しいのではないか。
この裁判、当初は在外邦人に投票の機会がなかったことに対する訴えであった。この裁判の影響もあり1999年の公職選挙法改正により在外邦人も比例代表選挙に限り投票可能になったが、引き続き内地の日本人が2票持っているのに在外邦人が1票だけというのは違憲として訴えを続けていたものだ。
この間、帰国などにより離脱せざるを得なかった原告もいると聞く。私などは以前「1票でもいただければ充分」と書いたことがあったのだが、こうした裁判による先人の努力により選挙権の拡大を得たことを改めて感じた次第であり、敬意と感謝の意を表したい。

この判決を受けて、おそらく選挙区への投票も可能とすべく法改正が行われるのだろう。おそらくは所属する選挙管理委員会(出国時期により、直前の居住地もしくは本籍地)によってカバーされる選挙区への投票になるのだろう。
しかし、以前も書いたように在外邦人の総数は、2004年9月現在で有権者人口が最も少ない徳島1区の3倍以上いる。在外邦人区を作る、というのも面白いのではないか?選挙戦で候補者がニューヨークのSushi Barで有権者と握手をしたり、上海の古北エリアに選挙カーを走らせて選挙運動を展開したり、青年海外協力隊がいるところをくまなく訪ねる候補者がいたり(戸別訪問はダメでしたっけ)と・・・実現性は低そうだがあったらおもしろそうである。

他方、faminet在外選挙に関するページによると、在外有権者数は推定72万人、そのうち今回選挙までに在外選挙人登録をした人は80,885人(全体の1.2%)、今回の総選挙に実際に投票した人は20,551人(登録者の25.41%)とのことである。登録者数に対する投票者数が意外と低い。今の制度は「登録しないと投票できない」システムであり、積極的に登録した人は選挙に関心があるわけだから投票率は高そうなものだが、意外とそうでもないようである。せっかく登録したのに権利を行使しない人がいるのは残念である。もっとも、郵便投票や在外公館投票がおぼつかない地域にお住まいの方もおられようから、一概に「投票していない」とも言い切れない。
と同時に、現在の在外有権者登録の煩雑さの問題も指摘されている。現在は在外公館の管轄地域に3ヶ月連続して居住した後にその在外公館に出向いて手続きをし、その2〜3ヶ月後に在外選挙人証が送られてきてようやく投票可能になる。極端な話在留届を出せばオッケーにすることも可能だろう(これから出国する人は出国直前の居住地の選挙区になる、と今の制度では決まっているわけなので恣意的に選挙区を選ぶことはない)し、少なくとも登録制度を維持するにしても申請してから2〜3ヶ月もかかるというのは怠惰以外の何物でもない。登録者数が上がらないのはこうした煩雑さに問題がある、ともいわれている。
上海では、総領事館がタウン誌で日頃から登録を呼びかける宣伝をしている。だが、肝心の総務省のウェブサイトが、在外投票を促進する気のないウェブサイトになっていると感じた。(外務省の紹介は、制度がわかるウェブサイトだと感じた)。総領事館には宣伝を続けていただくとともに、総務省の意識改革を期待したい。

いずれにせよ、現行制度では登録が必要だとされているので、今回選挙権を逃して残念な思いをされた方はこれを期に登録をし、次の選挙(参議院選挙は2007年、衆議院は???)を待つといいだろう。

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2005年9月11日星期日

在外投票への道(6)−開票−

総選挙の大勢が見えてきた。既にネット上でもいろいろ言われていることだろう。刺客だの何だの言われていたが、刺客に入れた人も民営化反対候補に入れた人も(新党を作った人は別にして−新党から出た候補でもそうな場合が多いのだろうが)比例代表では自民党に入れることが多かろうから、自民党もうまくやったな、というのが感想である。
それに対して民主党であるが、「自民と違うことを言わなければならない」というのに縛られすぎたせいか主張が散漫だったきらいが、外地から見る限りでは感じた。

ところで、今回は初めて在外投票で選挙に参加したわけだが、やってみて日本での投票との違いを感じたところを挙げてみる。
1.まず根本的なルールの違いから。在外投票で投票できるのは衆議院は比例代表のみ。選挙区には投票できないし、最高裁判所裁判官国民審査にも参加できない。参議院選挙でも同様に、比例代表のみ参加可能。
2.公式な情報が手に入りにくい。日本だと少なくとも投票所に行けばどの政党が出ているかわかるし事前に選挙公報などで知ることができるのだが、こちらではネットやら何やらで自分で調べないといけない。もっとも、在外投票自体が情報技術の発展により設けられた制度ではあるが。「はて、新進党って今もあるんだっけ?」とか「私は新党大地に投票できるの?」とかいうことは自分で調べないといけない。
3.非公式な情報も手に入りにくい。ゆかりタンがどのくらい萌えるのかとかいうことは、さすがにわからない。まぁ、こういうのはどうでもいいことが多いが。
4.在外公館投票の場合は投票日の1週間くらい前が締め切り、郵送の場合は投票日当日午後8時必着のため、早々と投票しなければならず、選挙戦終盤の情勢を考慮したりぎりぎりまで政党の訴えを聞いた上で投票する、ということができない。
5.立候補者のみならず、投票する側にも選挙にカネがかかる。一票を確実に届けようとすればするほどEMSなど高額の郵送手段に頼らないといけないし、投票用紙の請求も同様である。

こんなところであろうか。
1.であるが、日本で所属する選挙管理委員会が決まっているのだから(出国時期によって、直前の居住地もしくは本籍地)、選挙区候補への投票も可能な気がする。国民審査は全国一律だから尚更である。ネットとかで調べないと候補者がわからないのだが、ネットが使えなくてもこのあたりは在外公館なりで教えてもらえばいいことだし。
2.は、まぁ仕方ないでしょう。公示を待って投票用紙を送っていたら間に合わないでしょう。それより上に書いたような選挙情報サービスの整備が重要だと考える。
3.は・・・あったほうが面白いでしょうがまぁいいです。結局日本でもネットとかマスメディアで知るのでしょうから。
4.は、少なくとも在外公館投票はもう少しぎりぎりまで可能な気がしますね。
5.・・・日本でも金を払って交通機関を使って投票に向かう方もおられるでしょうから仕方ないのだろうが、「投票のためにカネを使っている」という感触は大きいですね。

上に書いた在外投票で比例代表しか投票できないことは裁判で争われており(もともとは在外投票ができる前に在外邦人に投票権がないことの争いだった)、14日に最高裁で判決が言い渡される。こちらの結果にも注目である。

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2005年9月10日星期六

新人民弁当

IMG_1125日本のコンビニ弁当は種類が豊富だが、ここ上海でもコンビニ弁当を見掛ける。特に最近種類が増え、また置いてある店も以前は日系など一部の店だけだったのが最近は民族系のコンビニでも見掛けるようになった。
写真は「新人民弁当」と名前が付いた弁当。パッケージの絵柄やロゴはややノスタルジックを狙った感じがする。白飯の上に鶏のひき肉?に衣を着けて揚げたものや野菜や茄子の味噌炒めなどが乗っかっている。衛生度もacceptableで、味も日本のそれと変わりない出来である。ただ卵が乗っかっているので、これを敬遠する人がいるかもしれない。
この「新人民弁当」、コンビニ1社だけで扱っているわけではなく、複数社のコンビニに置いてあり、宣伝にも他コンビニの名前が書いてあった。
コンビニに置いてある弁当は以前は炒麺など種類が限られており、i味もちょっと…というものが多かった。今回食べてみて味は改善した気がするが、今でも近くの民族系コンビニに置いてあるのは多い日でも3〜4種類程度である。日系や台湾系だともう少し種類が多いようだ。
中国の都市住民の生活も、だんだんこうやって日本のそれに近くなっていくのだろうか。

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2005年9月8日星期四

在外投票への道(5)−ついに投票−

今朝、投票用紙に記入の上、EMSで某市選挙管理委員会に送付した。
よくEMSを使っているが、朝出勤前に郵便局に持っていくと(こちらの郵便局は朝7時とか7時半とかから開いている)いつも2日後に着いているので、まぁ大丈夫だろう。
既に在外公館投票は締め切られているところが殆どだろうし、郵送投票も投票日午後8時(勿論日本時間で)必着なので、在外投票としてはかなり遅い時期といえるだろう。
もう少し早く投票すれば普通の航空便でも間に合ったのだろうが、やはり折角の1票、より確実な方法で届けるのがいいだろう。ちなみにEMS料金は121.3元。また選挙にカネをかけてしまった。

今回やってみての在外投票のまとめ?は開票後に。

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2005年9月3日星期六

卓球愛ちゃん@NHK-BS

今日のNHK-BS『ドキュメント スポーツ大陸』で、卓球の福原愛選手が特集で取り上げられていた。
内容は遼寧省チームでプレースタイルの改造に取り組んでいること、スーパーリーグではその結果がなかなか出ないこと、チーム事情からシングルスへの出場機会がなかなかないこと、日本で開かれたスーパーリーグ最終戦で漸く手応えをつかんたこと、といった感じであった。

で、お目当て?の「愛ちゃんの中国語」であるが、6月にCCTV新聞台のインタビュー番組『面対面』に出演したところだけであった。この番組は放映時に日本でも結構話題になったようで、アナウンサーが福原選手に意地悪な質問をしたことがとりわけ議論をかもしていた。中国情報局による報道はこちら。見ていても確かに「あなたがいるからチームは勝てないかもしれないですよ」なんてキツすぎるんじゃないの、通り一遍おざなりのインタビューも困るけどこれはひどいんじゃないか、という感じであった。
それはともかく、やはり愛ちゃんの中国語は流暢で、表現も豊かであった。遼寧省チームに入ってから勉強したのかと思っていたが、番組によると小学生の頃から中国合宿をしていて、そこで中国語を覚えたとのこと。なるほど。やはり一朝一夕ではなく時間をかけてマスターしたわけですね。しかし、おそらく中国語を専門に勉強した時間はほとんどないであろうに、上達が早いというのはうらやましい。やはり実践が大事、ということでしょうか。
期待が大きいだけに道のりは厳しいであろうが、頑張って欲しいものである。

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2005年9月2日星期五

戯れに

このブログの日付表示を中国語にしてみた。
実は最初ポルトガル語を試みたのだが、作者本人もわからなくなってしまったので(1月から始めたので大体推測はつくが)やめてやっぱり中国語にした。
記事やバックナンバーについている月・日付・時間の説明はいいだろう。カレンダーの曜日であるが、「星期一」が月曜日、「星期二」が火曜日・・・という感じで「星期六」まで続き、日曜日だけが「星期日」となる。
簡単な操作でこういうこともできるので、結構面白いですね。また戯れでほかの1日だけほかの言語に、なんてこともするかもしれませんが・・・

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2005年9月1日星期四

在外投票への道(4)−洋上投票−

 在外投票に似た制度として、洋上投票という制度がある。総務省のウェブサイトの説明はこんな感じだが、投票を促進する気がなさそうなページである。横浜市岡山市のウェブサイトによる説明のほうがわかりやすい。
要は、貨物船や漁船などに乗船しており航海中に投票日を迎えるため投票所に行かれない乗組員が、船上のファクシミリを用いて投票を行う制度である。
 船員は事前に「選挙人名簿登録証明書」を交付してもらう。その上で、船員は出航前に船長に洋上投票の申し出をし、船長は投票用紙を請求し、受け取ったら船上に保管しておく、そして、選挙期間中にファクシミリで投票を行うという手順のようだ。
 不在者投票扱いなので、比例代表だけでなく選挙区選挙にも参加できるようだ。

この洋上投票、投票人数の割に費用がかかりすぎるとしたネット記事がある。毎日インタラクティブからの引用。元ページはこちら

(引用はじめ)
選挙:衆院選 洋上投票、会計検査院が調査か−−ファクス200万円、日本人船員減

 1票36万円、「金かかりすぎ」/組合「費用で判断しないで」

 衆院選の期日前投票とともに「洋上投票」(不在者投票)も31日、全国54カ所の選管で始まった。遠洋漁船員らが船内からファクスで「1票」を投じる制度だが、ファクス機器の設置・リース料は1台約200万円かかる。一方、船舶のハイテク化やコスト削減のため日本人船員は減少傾向にある。中には「投票ゼロ」の例もあり、今年に入って会計検査院が調査を実施した模様だ。調査を受けた関係者は「1票に金がかかりすぎるのでは」と指摘されたと明かす。【網谷利一郎】

 この制度は、公選法改正で00年6月の衆院選から実施され、今回で5回目。投票日に投票できない遠洋漁業や科学調査船の船員が、あらかじめ選管に申し込んで送信投票用紙を受け取り、公示日以降にファクス送信で「1票」の権利を行使する。今回の衆院選では、全国54選管に受信機器が国費で設置され、合計費用はざっと1億円になる。

 全日本海員組合(東京)によると、前回衆院選(03年11月)で48隻約300人が投票したという。単純計算すると、1票の費用は約36万円になる。

 ある関係者は「今年1月、会計検査院の調べがあり、1票に金がかかりすぎると指摘された」という。検査院は「調査段階の内容は一切公表していない。洋上投票の調査の有無も答えられない」と回答する。

 神奈川県内では、横須賀市と三浦市の選管が利用する。横須賀市選管の場合、前回衆院選で29人が利用、昨年7月の参院選ではゼロだった。三浦市選管は両方ともゼロ。横須賀市選管は「今回は解散が急だったためか、申請は1件」と話す。

 同組合によると、遠洋漁船の多くは解散時には既に出漁中の上、日本人船員は減少傾向にある。洋上投票には立会人と投票管理者、投票者の3人の日本人が必要で、2人以下では投票できない。同組合は「貴重な1票の権利行使を単純に費用対効果で判断するのはいかがなものか」と強調している。
(引用終わり)

 洋上投票に金がかかるというが、普通の(在外投票や洋上投票でない)選挙にも当然金がかかっているのである。勿論効率よく行ってコスト削減を図るのは望ましいことであるが、国民に権利を行使せしめるための出費を悪のように見るのはいかがなものか。
 この洋上投票、調べた限りでは在外投票よりも使い勝手が悪そうである。事前に選挙人登録証明書を取っておくのはともかく、出航前に投票用紙を取り寄せないといけないとのことであるが、上記記事の通り解散時には既に出航済みで、解散から告示・投票に至るまで日本に帰ってこないケースも多々あるだろう。漁船や貨物船で例えがわかりにくければ、世界一周の旅に出ている豪華客船の乗組員を想像していただければいいだろう(乗客も事実上投票できませんね)。こうした船では投票用紙を取り寄せることができず、投票の機会がない。
 もし日本に寄港したとしても、停泊時間が短くて本来の船務以外のことは到底していられないということもあろう。
 また、投票には3人以上の日本人がいなければならないとのことであるが、もしそうならば船長・機関長の2人だけが日本人だったりする場合にはやはり投票できない。外国の船舶に1人だけ日本人が乗っている場合はなおさらである。
 船長の権限が絶大である海事法の影響が反映されているような投票制度であるが(注:船長の権限が大きいことを批判しているわけではありません)、国政選挙は有権者が主人公であり、また投票の間口を拡げるのは国の役目である。例えば洋上から投票用紙を請求できるようにするだけでも、かなり機会が拡がるだろう。船陸間通信の発達を、もっと制度に反映させて欲しいものである。

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