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2006年8月23日星期三

中国で外国製アニメ放映制限

 題記の通り、中国では9月1日から外国製のアニメがゴールデンタイムにはテレビ放映禁止になるようである。
 毎日インタラクティブによる報道(共同通信の配信)はこちら

中国:ゴールデンタイムで海外アニメ放映禁止 9月から

 中国政府は13日までに、日本など海外のアニメ番組をゴールデンタイムに放映することを9月1日から禁止する方針を決定し、全国のテレビ局に通知した。中国紙、北京青年報が13日に報じた。
 中国では日本のアニメ番組が圧倒的に人気を集めており「日本文化に若者が感化されてしまう」(国内ウェブサイト書き込み)と警戒感を示す声が高まっている。今回の措置はこうした懸念に応えるとともに、自国の「貧弱」(同紙)なアニメ産業を保護育成する狙いがあるとみられる。
 禁止方針を決めたのは中国国内の映画や放送を管理する国家ラジオ・映画・テレビ総局。同局の「アニメ番組の放送基準に関する通知」は、午後5時から同8時までの間は、海外アニメ番組の紹介なども禁じている。
 しかし、国産アニメは最も視聴率の高い番組でも「『ドラえもん』の四分の一」(同紙)にすぎず、テレビ局関係者から不満の声が上がっている。(北京・共同)

 この措置であるが、実質日本のアニメをターゲットにしたものと言われている。日本のアニメ・漫画で中国でも知られているのは、『机器猫 多拉A梦』(ドラえもん)・『名侦探柯南』(名探偵コナン)・『网球王子』(テニスの王子様)・『灌篮高手』(スラムダンク)・『斗文字D』(イニシャルD)といったところか。大陸で流行っているかは不明なるも『樱桃小丸子』(ちびまる子ちゃん)もある。「日本に毒される」という趣旨のものはなさそうだが・・・『名探偵コナン』を見て「あんなに事件の多いアニメはけしからん」とでも言うのだろうか。中国のテレビでよくやっているサスペンスもの?のドラマも変わらないと思うし、そうした視点からだとこちらのほうが余計けしからんと思うのだが。
 翻って中国のアニメ、以前NHK-BSで中国製アニメに取り組んでいる人の姿を捉えたドキュメンタリーがあり、番組内で切り絵のような画像のアニメを紹介していたような記憶がある。当地のテレビ番組やコマーシャルでもアニメのものがあるのだが、奥行きを感じない紙っぺらのようなものだったり動きが不自然なものも少なからずあり、脚本的のみならず技術的にもこれから、というところであろうか。
 しかし、保護された産業は競争力に欠ける、というのは歴史的によくあることで、例えば日本の保護市場で育った携帯電話メーカーは中国では今ひとつだったりする。中国製アニメも競争相手を意識してこそ向上するのであり、小手先の保護策では・・・と思う。

Img_2562 写真はとある中国系便利店(コンビニエンスストア)にて。これはあまりにも極端な例だと思うが、『机器猫 多拉A梦』・『名侦探柯南』・『网球王子』がズラリと書籍売り場を占めている。

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Comments

何年か前にはあの問題?作「くれよん しんちゃん」ですら
中国では流行っていたので、今さら「日本文化に若者が
感化されてしまう」なんて言っても、もう手遅れなのでは?
と思います。潜在的には日本文化に感化されている若者が
多いですからね。やはり、はぎおさんが言っていた通り
「市場を保護する」のではなく、日本のアニメの技術や内容を
越える勢いでアニメ制作に取り組んでいった方が、中国としては
倫理的にも市場的にも得策なのではないかと思いますが・・・

Posted by: @zuilong | 2006年8月29日星期二 at 上午7:43

@zuilongさん、こんにちは。
『クレヨンしんちゃん』、アニメそのものはさておき、関係ない中国人が『蝋筆小新』(クレヨンしんちゃん)を中国で商標登録した結果「本物」のキャラクターグッズが商標侵害で撤去を命じられたとか。
今日の情報化社会では、とりわけ上海などでは情報の制御は難しいでしょうから、仰るとおりアニメやマンガも競争と交流で切磋琢磨するのが却って中国アニメ自身のためになるのではと思います。
他方、「日本小泉なんとかかんとか」という見出しの新聞記事も『名侦探柯南』も読む人がどのような日本観を持っているのか、わからないところはあります。

Posted by: はぎお@貴ノ浪世代 | 2006年8月30日星期三 at 上午12:07

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