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2006年11月14日星期二

インターネットの敵

 先日わが部屋のADSLが繋がらなくなり、「すわ『神の手』ならぬ『お上の手』か」と一人で騒いでしまった。
 ところで、最近「国境なき記者団」なるNGO組織が、住民のインターネット接続を監視し、検閲・遮断しているとされる「インターネットの敵」13ヶ国のリストを発表した。ITmedia Newsによる記事はこちら

国境なき記者団、“インターネットの敵”を発表

 国境なき記者団は11月7日、インターネット検閲に反対する「24 hours against Internet censorship」キャンペーンを立ち上げ、インターネットを検閲、遮断している「インターネットの敵」13カ国のリストを発表した。
 このキャンペーンの敵と認定されたのは、ベラルーシ、ミャンマー、中国、キューバ、エジプト、イラン、北朝鮮、サウジアラビア、シリア、チュニジア、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ベトナムの13カ国。
 いずれの国も、政府が反体制派のサイトへのアクセスを遮断したり、インターネットカフェを監視したり、ブロガーを投獄するなどの取り締まりや弾圧を行っている。
 例えばミャンマーのインターネットカフェのコンピュータは、ユーザーの行動を監視するために自動的に5分おきに画面をキャプチャするという。また今年新たにリストに加えられたエジプトでは、民主改革を唱えたブロガー3人が投獄された。チュニジアは昨年の世界情報社会サミットの開催地でありながら、インターネットカフェはすべて国家統制下にある。
 さらに国境なき記者団は、中国は依然としてインターネットフィルタリングにおいて世界最先端であるとし、また北朝鮮は引き続き世界最悪のインターネットブラックホールで、数人の政府関係者しかWebにアクセスできないとも述べている。
(後略)

 上記はあくまで国境なき記者団の主張であるが、インターネットフィルタリング、またの名を「万里のファイヤーウォール」を身をもって体験している身としてはその部分は頷かざるを得ない。台湾の政府関係や報道機関のウェブサイトへはアクセスできないところが多いし、SeesaaブログやWikipediaが見られるようになるのはいつの日か(プロキシを噛ませれば読めるが)。ウェブサイトによってはプロキシ経由でもエラーになり、そのあとどうにもならなくなるウェブサイトもある。(追記:すみません、Wikipediaは読めるようになっていました。)(さらに追記:11月17日現在またダメなようです。)
 中国のこの「アクセス禁止」については、このブログでも何度か触れたことがある。

 接続できないウェブサイトにつなげよう
 アクセスできないウェブサイト
 書き込み制限
 アクセスできないウェブサイト その後
 Wikipediaに接続できない
 Seesaaブログに接続できない

 まぁ「上に政策あれば下に対策あり」で何とかやっている、というところである。

 しかしこの記事、「中国は依然としてインターネットフィルタリングにおいて世界最先端である」としている。もし本当に当局にとって都合の悪いウェブサイト「だけ」をブロックしていれば確かにそう言えるが、実際は都合が悪い「と思った」ウェブサイトと同じサーバーのものを根こそぎアクセス禁止にするという方法を採っているため「最先端」の文字が相応しいかどうか疑わしいものがある。別に「サーバーもろともアクセス禁止」で良いという訳ではないが・・・
 北朝鮮はさもありなんという気がするが、中国とともにベトナムも「敵」に名を連ねている。アジアの中で今後の経済成長が期待され外国人の数も増えていくだろうに、行ってみて面食らう外国人が増えるだろう。あとミャンマーのインターネットカフェで「5分毎に画面をキャプチャ」、これもなかなかやりますね。
 なお、記事にはないがWikipediaの「朝鮮民主主義人民共和国のインターネット」というページ(中国からはそのままだと見られないかも)によると、韓国でも親北朝鮮とみなしたウェブサイトをアクセス禁止にしているとか。決めうちという点ではこちらのほうが「最先端」では?

 この「国境なき記者団」の主張に対して、中国政府も反論をしているとか。やはりITmedia Newsによる記事はこちら

中国政府、「インターネットの敵」認定に反論

 中国政府は11月8日、報道の自由の実現に向けて活動する国際的なジャーナリスト団体「国境なき記者団」により、組織的なオンライン検閲が行われている最悪の状態にある国家の1つとして名指しされた件をめぐり、この非難は事実無根であり、中国国民は自由にインターネットにアクセスできている、と反論した。
(中略)
 中国外務省の広報課職員は匿名を条件に、「こうした批判は根拠のない言い掛かりだ」と語り、次のように続けている。
 「中国国民はインターネットへの自由なアクセスを享受しており、必要な情報を得ることができている。現在、中国国民が得ている情報は、この国にインターネットが導入される以前と比べてはるかに多くなっている」
(以下略)

 外務省の担当者が「匿名で反論」というのもなぁ・・・国としてやましい事がないと信じるなら堂々と報道官なりそれなりの人が名前入りでコメントを発するべきだと思うのだが、どうだろうか。だいたいこの担当者、国にとって有利となる発言をしようというのに匿名とはどういうことだろうか。無断で取材に応じているのか?あるいは名前を出すと近所の人に「ウソつけ!」と叩かれるからなのか。

 アクセス制限もさることながらインターネットの接続スピードも何とかして欲しい・・・という別の不満はまたそのうち。

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Comments

私もこの記事気になっていました。
それにしても反論の内容が幼稚で笑えますね。

>現在、中国国民が得ている情報は、この国にインターネットが導入される以前と比べてはるかに多くなっている

比べてる基準がインターネット導入以前というのが可笑しいです。
国境なき記者団の評価は世界の標準と比べてなのに…。

Posted by: プーアル | 2006年11月15日星期三 at 上午8:59

プーアルさん、こんにちは。
外務省の担当、「全然自由じゃないよ」と突っ込みを入れたくなりますね。目の前で「ほら、このウェブサイト繋がらないよ」とダメ出しをしてやりたいところです。
実際に情報を得ている人は我々がやっているのと同じ方法で何とかしているのでしょうが、情報封鎖されたままの人はそのままなのでしょう。

Posted by: はぎお@貴ノ浪世代 | 2006年11月15日星期三 at 下午11:43

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