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2006年12月16日星期六

ある日、硬座車に乗って

 ご存知の方も多いと思うが、中国の鉄道の座席・寝台の等級分けは軟臥(1等寝台)・硬臥(2等寝台)・軟座(1等座席)・硬座(2等座席)となっている。10年以上前は列車や飛行機の運賃には外国人料金の設定があり、飛行機の運賃は非常に高かったので、多くのバックパッカーたちが国内旅行をするときは列車を使うのが主流であったと思う。
 私も学生時代に中国旅行をしたことがあるのだが、移動は殆ど列車だった。当時は切符を買うのも一苦労で、数日先まで切符は売り切れと言われつつ外国人窓口に行ったらあったりという状況であった。夜行列車の旅ならば硬臥の切符を手に入れたいところなのだがこれはなかなか手に入らず、移動できれば等級は問わず何でもいい、という場面に出くわすこともあった。
 今だと外国人料金もなく、また飛行機の国内線にも割引航空券が出回るようになり飛行機も利用しやすくなり、軟臥と大差なかったり軟臥より安かったりすることも多い。日本同様に寝台列車に乗って時間をかけて旅行するのは「贅沢」になっていくのだろうか。もっとも、まだ中国の列車旅行には「贅沢」の雰囲気は感じられないが・・・
 列車の切符にしても、上海から江蘇省・浙江省であれば、窓口で「次の南京行き」といった感じで切符を買うことができる。また、かつては始発駅以外で座席指定を確保するのは困難と言われていたが、今ではオンラインが発達しており途中からの切符も容易に入手でき、上海から江蘇省・浙江省であれば往復の切符も入手することができる。もっとも、座席がなかったら立席を覚悟しなければならず、ある程度の距離ならやはり予め切符を買ったほうがよいだろう。以前も書いたと思うが、上海では電話で列車の切符が購入できるし、デリバリーもしてくれるのでそれを使うのが良いだろう。

 少し前のことであるが急遽蘇州・無錫に行く機会があり、往復とも硬座に座った。その時の写真をぼちぼちと公開。
Img_2936  今回乗ったのは「上海発長春行き」という長距離列車。しかも「特快」=特急ではなく「普快」=急行列車くらいのものなので、上海を出てあちこち停まりながら中国東北部・長春を目指す。もっとも、私は所要約1時間、2駅目の蘇州で降りるのだが。

Img_2938  客車の番号の表記であるが、硬座車は「YZ」から始まる番号である。この「YZ」、硬座Ying zuoの各文字の拼音の最初の1文字に由来している、中国語の資格試験である「HSK」が「汉语水平考试=
Hanyu Shuiping Kaoshi」の各文字の頭文字の略であるのと一緒で、こういう略記の仕方は多い。ちなみに軟座車(软座=Ruanzuo)はRZ、軟臥車(软卧=Ruanwo)はRW、硬臥車(硬卧=Yingwo)はYWで始まる番号がつけられている。2階建だと双層(双层=Shuangceng)の頭文字Sがそれぞれの冒頭につけられる。
 しかし、「硬座車」のアルファベット表記は拼音そのままで「Yingzuoche」。折角アルファベット表記するのなら「2nd class sheet」くらいにして外国人にもわかるようにしたら良いと思うのだが。
Img_2937  食堂車の窓をのぞくとコックの人形があった。ちなみに食堂車の客車番号は餐車(餐车=Canche)の頭文字CAから始まる。


Img_2940  車内の様子。立っている人もおり結構混んでいるし、相変わらず麻袋に入った大きい荷物を持って乗り込んでくる人も多い。
 車内は禁煙なのだが、入り口近くで煙草が吸えるようになっておりその煙が車内にも流れこんできた。昔は車内でも喫煙OKだったような気がするのだが、時代の流れだろうか。車内の空気が汚れないのは良いことではある。

Img_2967  帰りは無錫から、2階建て特快列車に乗った。写真は待合室の様子。軟座・軟臥専用待合室と違い、鉄製の椅子が並んでいる待合室に溢れんばかりの人が列車を待っている。


Img_2968 弁当も売っている。昔は発泡スチロールの容器の中にぶっ掛けご飯のようなものが入っていた。容器からすると、ご飯の上におかずがのっているというスタイルは変わらないのだろう。今の売り値は5元。

Img_2969  上海付近の鉄道駅売店は「新上铁」というブランドに統一され、ロゴや店のカラーも統一されたようだ。もっとも、売っているものは以前と同じだが。


Img_2970  無錫駅のホームで、降りる人と乗る人が交錯する。



Img_2975 帰りの車内の様子。意外にも空席が目立ち、隣にも人が来なかったので座席を広々と使うことができた。
 無錫からノンストップで上海へ。江蘇省・上海のみを走る短距離列車だったということもあり車内は清潔。昔の硬座車に比べると随分違う。もっとも、遠くから来る列車の硬座車に乗ると今でもかなり厳しいものがあるのだが。1時間半ほどで上海に帰着。

 学生時代には硬座に揺られて北京から桂林まで2泊3日過ごしたことがあり、勤め始めてからもフフホトから北京まで1泊を硬座で(私は座席を確保したが結構混んでいた)旅したこともある。当時に比べると硬座も幾分良くなったかとも思うが、それでも今となってはやはり短距離利用がせいぜいであり、これで夜行をこなせといわれると結構きついものがある。が、大上海圏を移動する分には(好みもあるだろうが)、硬座でも充分いけると思う。

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