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2007年3月6日星期二

2007年春節@西班牙(6)-アンドラでスキー-

 2月20日(火)。
 ヨーロッパの地図でスペインとフランスの国境を眺めていると、途中に小さな領土があるのに気がつくだろう。「アンドラ公国」という小さな国である。
 外務省のウェブサイトによるアンドラ公国の概要から、一部引用する。

1.面積 468平方キロメートル

2.人口 7.7万人(2004年12月)

3.首都 アンドララベリャ

4.言語 カタルニア語(公用語)、スペイン語、ポルトガル語、フランス語

5.宗教 キリスト教(カトリック)が国民の約94%

6.略史
(1)10世紀以来、宗主のウルヘル司教と、司教から封土としてアンドラを与えられていたフォア伯爵との間で統治権をめぐる争いが発生した結果、両者は、1278年に対等の封建領主権(徴税権、裁判権、徴兵権)を共有する「対等の宗主契約」を結び、以後、両者がアンドラの共同領主となった。
(2)共同領主の地位は、司教側で現在に至るまで代々ウルヘル司教に引き継がれているが、フォア伯爵側では当時のフォア伯爵がフランス王(ブルボン朝初代のアンリ4世)として即位して以来、フランスが国王に引き継がれ、フランス共和国となった後はフランスの国家元首(大統領)に継承されている。
(3)1993年2月には新憲法がアンドラ国会で可決、同年3月住民投票で賛成多数で承認され、アンドラは国家として独立した。フランス及びスペインは1993年6月1日に、アンドラ公国を主権国家として明示的に承認した(両国が仏西アンドラ善隣条約友好協力条約に署名)。また、同年7月国連加盟国の全会一致で国連加盟が認められた。

 香港の面積が、やはり外務省のウェブサイトによる紹介によると1,103平方キロメートルだから、それより随分小さい。ピレネー山脈の山間の小さな町の集まりが国として認知されるには、やはり独特の歴史があるのである。公用語がカタルニア語というのもユニークである。
 前日、サラゴサから特急列車でバルセロナ・サンツ駅に着いた後すぐに隣にあるバスターミナルに向かい、アンドラへのバスがどんな感じで出ているか調べることにした。18時頃バスターミナルに着いたところちょうど18時15分発のバスがあるとのことで飛び乗ろうかとも思ったがあいにくもうこのバスのチケットは売らないとのこと。次のバスは20時15分とのことで、深夜着はちょっと厳しいのでその日はバルセロナ市内に泊まることにし、またまた慌しいが次の日に朝1番のバスに乗り日帰りでアンドラに行くことにした。
 明けて当日、バスの発車時刻は6時15分。朝5時半に宿を出てまだ暗い中を地下鉄に乗ってサンツ駅に向かう。朝一番のバスなので車内は閑散としており、15分くらい遅れでバルセロナを出発。
 暗い中を高速道路を走りアンドラの首都アンドラ・ラ・ベリャを目指す。途中夜が明けて気がつくと一般道路に入っていたのだが、時々周りの視界が悪くなりガスに包まれたような感じになる。アンドラは標高1,000メートル以上のところにあるので、変わりやすい山の天気に翻弄されるのか、とも思った。
Img_0279  しかしまたしばらく走っているうちに周りの視界が開け、青空と緑が顔を覗かせてきた。この調子なら大丈夫そうである。
 バルセロナから2時間くらい走ったところで国境の検問と思しき建物のところで一旦停車したが、特にバスポートチェックもなくアンドラへ入国、さらに終点を目指して走った。
 バルセロナから走ること3時間、朝9時半にアンドラ・ラ・ベリャのバスターミナルに到着。
Img_0281  バスターミナルから歩いて10分くらいのところの橋の上がPl. de la Rotondaロトンダ広場になっており、ここにツーリストインフォメーションがある。ここで地図をもらうとともに、スキーができるか聞いてみた。聞くと、何ヶ所かスキー場はあるが一番近いところはバスで30分、La Massanaなるところまで行きそこからロープウェイに乗るとスキー場に行くことができるとのことで、スキーの板なども貸してくれると教えてくれた。
 バス停の位置も教えてもらい、遅い朝食をとって10時頃バス停に行くとタイミングよくバスが停まっていたのでそれに飛び乗ってLa Massanaを目指すことにした。
Img_0284 Img_0285  30分もかからず、15分くらいでLa Massanaのバス停に到着。ロープウェイ乗り場の周りに何件か貸スキー屋があったので尋ねてみたところ、道具は貸してくれるがウェアは貸してくれないとのこと。これからロープウェイで向かう先がどれほどの気温なのかわからないが、ここも暖冬なのか暖かかったので、ウェアを買うことなく「革ジャンにジーンズ」という姿でスキーに挑むことに決めた。ということで道具一式を13ユーロで借りた。
 ロープウェイ乗り場で利用券を購入。半日(9時~13時・13時~17時)で26ユーロ、1日で33ユーロ。この他長期滞在用に2日券~5日券もあるようだ。微妙な時間になってしまったが1日券を購入。上海の交通カードのようなICカードを渡され、これをロープウェイやリフトの改札でタッチすると決められた時間利用することができる。

Img_0286  かくしてゲレンデに到着。このあたりで標高1,800メートルくらいだったと思う。リフトで更に高いところに行ってそこからの滑りを楽しむ。
 温度的にはスキーウェアがなくても充分だった。


Img_0290  スキー教室の様子。ヘルメットをかぶっているのが特徴的である。アルペン競技が盛んなヨーロッパだからだろうか。


Img_0289  初級者用の短いコースには、動く歩道ならぬ「動く坂道」がある。



Img_0291 Img_0295  ゲレンデから見たピレネー山脈。結構上のほうまで地肌が見えるのは暖冬だからなのか、春が近いことを示しているのか。


Img_0296  日本だとスキー場で食べるものの定番はおしるこか味噌ラーメンだと思うのだが、アンドラの定番はあまりにも人が多すぎたので確認できず。


Img_0301 Img_0305  名残惜しかったが3時間程度滑ったところでスキーは切り上げ、再びアンドラ・ラ・ベリャに戻る。結構険しいところに教会やら家やらが建っている。



Img_0303  中央の銀色に光る建物はCaldeaなる名前のスパ。3時間33ユーロと入場料が高い上に要水着着用なのだが、折角なので海パンも購入して入ることにした。山に囲まれながら湯につかるのは格別である。ちょっと寒かったが。
 冬アンドラに行くときは、スキーウェアと水着を忘れずに?


Img_0308  アンドラにも、日本企業が着実に進出している。



Img_0313  アンドラ・ラ・ベリャのスーパー。品物は殆どが隣国始め各地からの輸入品。肉売り場に中国系?と思しき人がいた。


Img_0312  このスーパーの駐車場の案内。おそらくカタロニア語、フランス語、スペイン語による表記か。




Img_0314 Img_0315 Img_0317  アンドラのもう1つの顔として、免税ショッピングが楽しめる、ということがある。香港を彷彿とさせる電化製品店の店先に、カーオーディオや携帯電話、デジタルカメラなどが並んでいる。カーオーディオ89ユーロ、モノがどのようなものかわからないが安いのだろうか。私も記念というわけではないが1GBのmini SD cardを20ユーロで購入した。電化製品だけでなく、時計や化粧品、スポーツ用品店の店が目立った。もっとも、秋葉原や香港のように賑わっているということはなかった。週末になると違うのだろうか。
 アンドラというところ、スキーやハイキングの他に「バス旅行好き」で「デジモノ好き」の方(ぉ)にもいいかもしれない。

Img_0316  アンドラに割り当てられているドメインは「~.ad」。アンドラのみならずあちこちで使われていそうなドメインである。写真はアンドラの電話会社にて。


Img_0325 Img_0326  スキーとショッピング街の散策ばかりで、アンドラの歴史を感じる建築物、アンドラをここまでアンドラたらしめている場所はあまり見なかった。写真左はEsglesia de Sant Esteveなる建物、アンドラ国旗がたなびいている。写真右はおそらく役所の入口、中央に紋章が見える。

 ここまで見たところで18時前。バスターミナルに戻り、18時15分のバスでバルセロナに戻る。バスの中で「ミニ国家はいかにして国家として存立し得るか」研究するのもいいかも・・・と考えているうちに、スキーと街歩きの疲れからか、スパでふぬけになったからなのか帰りは熟睡してしまった。

*アンドラへのアクセス-バルセロナ・サンツ駅横のバスターミナルより、Euroline社のバスにて。手許の時刻表だと1日8往復、片道23.50ユーロ、往復40.50ユーロ、朝1番の便以外はバルセロナ空港が始発で、その後サンツ駅~アンドラと走る。他にもバルセロナ~アンドラのバスはある。
 他にもざっとバス停を見たところ、マドリッド~サラゴサ~リェイダ~アンドラ、アリカンテ~バレンシア~カステリョン~タラゴナ~アンドラなどいろいろな便がある模様。但しバルセロナ便以外は本数が少なそう。

*在仏日本大使館による「日本・アンドラ公国 友好ホームページ」 在仏日本大使館がアンドラを兼括している。

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Comments

スキー場と海で食べるラーメンは私も最高においしいと思います。
晴れていてスキー日和だったのですね!

Posted by: 奈藤 | 2007年3月10日星期六 at 上午9:03

奈藤さん、こんにちは。
写真の通りとても快適なスキー日和でした。ヨーロッパでスキーをするなんてことは少し前までは思いもよりませんでした。
スキー場では味噌ラーメン、海水浴場では・・・やはりラーメンでしょうか。かき氷も捨てがたいのですが、さて。

Posted by: はぎお@貴ノ浪世代 | 2007年3月11日星期日 at 上午2:36

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