« Sparkling Water "Cerah Bulle" | Main | 2007年春節@西班牙(2)-トレド- »

2007年3月2日星期五

2007年春節@西班牙(1)-『龍時』-

 先月の春節休みは、西班牙を旅していた。その時の様子をぼちぼちと更新する前に本の紹介を1つ。
 今回はフライト4時間前まで仕事、フライト3時間前まで部屋でメールを打ったりしていて旅行気分が今ひとつ盛り上がらなかったので、機内でこの本を読んで気分を盛り上げることにした。


龍時 01-02 文春文庫 野沢尚著 (写真・リンクをクリックするとAmazon.co.jpの当該サイトに飛びます)

 16歳の高校生・志野リュウジがリーガ・エスパニョールのチームに入るべく単身スペインに渡り、下部チームで揉まれながら成長しトップチームで出場の機会をつかむまでのストーリーである。プレーに対する細かい描写や、スペインに旅立つときに殴りあいまでした母親そして別れて暮らす父親との葛藤、さらに外国人としての厳しいプレー環境や「スペインに帰化するか、日本サッカーを選ぶか」の悩みにも読ませるものがあるが、作中には彼が所属する『アトランティコ』(架空のチームですね)のメンバー、宿舎となっているパルのマスターやその孫娘との交流がスペインを舞台に展開されている。
 この『龍時』を書くに際して、作者は実際にスペインに足を運び、当時スペインにサッカー留学していた玉乃淳選手(その後東京ヴェルディ1969→徳島ヴォルティスを経て今年から横浜FC)に取材をするなどして下部チームも含めたスペインサッカーを研究し、さらに記述には中西哲生氏のアドバイスを仰ぐなど徹底したこだわりを見せている。そのためかサッカーのプレイの場面にも、彼が描くスペインの街並みや人間模様にものめりこむことができた。ちなみに玉乃選手が当時所属していたのは1部リーグに所属する『アトレティコ・マドリード』の下部チーム、『アトランティコ』の名前はここからだろう。

 この続刊『龍時 02-03』はリュウジがべティス(これは実在のチーム)に移籍してホアキンとチームメートになったりロナウドに削られたり(すごい選手だ)フラメンコダンサーと恋に落ちたりライバルチーム・セビーリャに所属する韓国人選手と交流するうちに成長しまた「国を愛する」ことに思いを巡らし、『龍時 03-04』ではアテネ五輪に出場し曽ヶ端・大久保・明神といった大物とプレーする、というようにリュウジは成長していく。3冊とも読んだが、やはりスペインを舞台にした『01-02』『02-03』が面白いと思う。
 作者の野沢尚氏が亡くなったので、続きを読んでまたスペインにそしてリュウジに思いを馳せることができないのが残念である。
龍時02‐03 野沢尚著 文春文庫

龍時 03‐04 野沢尚著 文春文庫

|

« Sparkling Water "Cerah Bulle" | Main | 2007年春節@西班牙(2)-トレド- »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73410/14110161

Listed below are links to weblogs that reference 2007年春節@西班牙(1)-『龍時』-:

« Sparkling Water "Cerah Bulle" | Main | 2007年春節@西班牙(2)-トレド- »