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2007年12月9日星期日

日本亜細亜航空

 現在、日本と台湾を結ぶ日系のフライトは、日本航空系が日本アジア航空、全日空系がエアーニッポンと、それぞれ別会社により運航されている。
 少し前の話になるが、この別会社運航方式を改めてそれぞれ本体による運航に切り替える方向で話が進んでいることが報じられた。NIKKEI NET記事

(10/27)日航と全日空、台湾路線を本体で運航へ――子会社方式を転換  

【台北=山田周平】日本航空と全日本空輸はともに子会社で運航してきた台湾路線を本体での運航に切り替える方針を決めた。日台間では断交2年後の 1974年にいったん航空路線が途切れ、75年の再開の際、中国への配慮から子会社で運航する方式を採用していた。中台間で航空チャーター便が常態化するなど、日中台の航空業界を取り巻く環境が変わったのを反映させる。
 日航は日本アジア航空、全日空はエアーニッポンに成田―台北便などの台湾路線を運航させている。日本と台湾の実務交流の窓口団体が現在、航空協定の修正を交渉中で、親会社による運航に切り替えることが盛り込まれるもよう。両社は交渉結果を受け、2008年前半にも切り替える。

 これを受けて、日本アジア航空は日本航空インターナショナル(日航の事業会社)に統合されると報じられている。
 ちなみに上の記事では「日本航空と全日本空輸はともに子会社で運航してきた」と書いてあるが、日航の他のフライトを担っている「日本航空インターナショナル」も、持株会社である「日本航空」の子会社なので、「別会社による」というのが本来は相応しいだろう。

 全日空系のエアーニッポンは手広く国際線や国内線を運航しており、台湾線は会社の事業のごく1部に過ぎない。しかし、日本アジア航空は台湾線専業ともいえる会社なので、本体での運航が可能になったらその存在意義が問われてしまう。
 もともとこの日本アジア航空は、日本が大陸の中華人民共和国と国交を結びその結果台湾の中華民国と断交することになった際にできた会社である。断交の後に日本航空による台湾への乗り入れが不可になり、更に日本航空本体が大陸とのフライトを飛ばす際に台湾へのフライトを持つことが望ましくないとされたため、台湾向けフライトを担うために作った別会社が日本アジア航空である。
 以来、一時期台湾線以外も持ったこともあったが、日本アジア航空はほぼ日本-台湾線の専業会社として今日まで歩んできた。もっとも最近では日本アジア航空のフライトでも日本航空の機体を使っていることがあり、「別会社」というのは見た目は形骸化している感がある。
 日航や全日空は国内外のあちこちにフライトを飛ばしているため、時には北海道線の宣伝をし、またある時には沖縄線の宣伝をし、更にある時にはヨーロッパ線の宣伝をしたりしている。しかし、日本アジア航空は台湾線のみを飛ばしているため、一年中台湾線の宣伝をし、そして台湾への観光キャンペーンをしている。志村けんと金城武が長きに渡りコマーシャルに出ていたのはおなじみだろう(今はオセロか)。機内誌も日航本体とは別で、独自に『アジアエコー』というタイトルで出している。

 政治的経緯から設立された日本アジア航空だが、年中台湾の観光キャンペーンをし、台湾への興味を喚起し関心を引き寄せ続けた功績は大きいと思う。日本アジア航空のコマーシャルを見ることができるのもあと少しかと思うとちょっと寂しい。

Img_3809 「EG~」という便名を見ることができるのも、あと少しである。



*当時の日中・日台航空交渉の経緯は、陳桂蘭 『国連脱退後の台湾 「実務外交」の形成と展開』 富士ゼロックス小林節太郎記念基金 1997 に詳しい。

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