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一月 2008

2008年1月30日星期三

台湾・ビザなし滞在期間延長

 今でも日本人は台湾にはビザなしで30日間滞在することができるが、今後90日までビザなしで滞在できるとのこと。西日本新聞による記事

台湾ビザなし滞在拡大 2月から90日間に

【台北28日小山田昌生】台湾外交部(外務省)は28日、日本人が観光目的で台湾を訪れる際に査証(ビザ)なしで滞在できる日数を現在の30日間から延長し、2月1日以降は90日間とする、と発表した。日本政府は2005年から台湾からの観光客に対して90日間のビザなし滞在を認めており、今回の措置は平等互恵の原則に基づくもの。

 台湾交通部(交通省)観光局によると、昨年1年間に台湾を訪れた日本人は過去最多の約116万6000人で、外国人訪問者の31%を占める。台湾側は今回の措置により、滞在・交流型の日本人観光客がさらに増えることを期待している。

 私が初めて台湾を訪れたのは1993年のことである。そのときは韓国-中国-香港・マカオ-台湾と東アジア一周の旅だったのだが、そのときは台湾への入国に際してはビザが必要であり、香港にある旅行会社に依頼したのか関係機関に出向いたのか忘れたが香港でビザを取得した。その時はパスポートにスタンプで押されたり貼られたりするビザではなく、氏名・国籍・滞在許可内容などが書かれた紙でビザを発給してもらった。そのビザは台湾出国時に空港で回された。
 調べてみるとその後1994年に日本人はビザなしで台湾への渡航が可能になり、滞在可能日数も当初は5日だったのが14日→30日になり、さらに今回90日までの滞在が可能になった次第である。
 30日でも台湾のあちこちを探訪することができそうだが、90日滞在可能となるとそれこそ金門・馬祖も含めて台湾をすみからすみまで見てまわることができるのではないだろうか。 もっとも、90日続けて休暇を取れないであろう私には無縁の話であるし、これで期待通り台湾への観光客が増えるかは疑問であるが、これでじっくり台湾に滞在して台湾をよく知ろうとする日本人が出てくるのだろうか。ゲストハウスに泊まり続け、居座ってしまう人も出てくるのだろう(もっとも、そういう人は前述した私の初・台湾訪問当時もいたが)。
 日本を本拠地にしながら研究目的で台湾に滞在する人にはメリットがあるのかもしれない。

 日本も90日のノービザ滞在を認めているケースが多いが、日本に90日滞在するためにはそれなりのお金が必要だろう。台湾は台北だとドミトリーにNT$300/日程度で泊まることができるようだし、食費や交通費も日本よりは安かろうが、それでもいくばくかのお金がなければ90日ノービザ滞在のメリットは享受できなさそうな気がするのだが・・・

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2008年1月21日星期一

上海でのデモと新幹線の写真と

 また話題に乗り遅れた感があるが、上海であったとかいうデモの話。YOMIURI ONLINE記事

「リニア反対!」上海万博向け延長計画に住民が抗議デモ

 【上海=加藤隆則】2010年の上海万博に向け、上海市政府が沿線住民の意向を無視してリニアモーターカーの延長計画を進めようとしたことに対し、騒音や電磁波による健康被害を心配する住民が反発し、12、13日の両日、市中心部で抗議デモを行った。
 当局は地元メディアを通じ、「社会秩序を守るように」と呼びかけ、沈静化に躍起だ。
 12日の参加者は3000人を超え、市政府前の人民広場から目抜き通りの南京路まで約2キロを「リニア反対!」と叫びながら行進、同市内では05年の反日デモ以来の規模に発展した。動員された数百人の制服警官が、住民のほか外国人カメラマンなど100人近くを拘束した。
 上海リニアは、浦東国際空港から市中心部までの約33キロが02年に開通。政府はさらに約31・8キロを延長させる計画だ。
(2008年1月13日19時35分  読売新聞)

 記事では「浦東国際空港から市中心部までの約33キロが02年に開通」と書いてあるが、オフィス街の中心までリニアモーターカーが来ているわけではなく、郊外の龍陽路駅までである。東京に例えると、成田空港から本八幡までリニアが開通しており、あとは地下鉄で丸の内なり新宿なりに来てください、という感じである。このリニアモーターカーを杭州まで延伸しようとしたが計画が頓挫し、国内線用の空港である虹橋空港まで延伸する計画を立てたところ今回のデモにつながったようだ(また日本に例えると、甲府まで延伸しようとしたが頓挫し、では羽田空港へ、というところか)。
 中国のデモというと、第2次天安門事件や反日デモのように政治性を帯びたものか、あるいは内陸で起こっているが隠されていると言われているものはもっと生存権に関わるものといわれている。マズローの欲求段階説だと比較的下位に属する安全の欲求、もしくはもっと深刻だと衣食住といった生理的欲求を求めてのこととされている。今回のデモはこういった生存権にかかわるものでもなければ政治的な意識を匂わせるものでもなく、日本の「高層マンション建設反対」に見られるような良い生活の維持を求め、あるいは生活の悪化を防ぐデモということが特徴的だと感じた。もっとも、中国では土地は国有であり、いくらお金を貯めてマンションを買っても土地は国のものなので、こと土地の収用ということに関してはお役所の方が強い。そういう意味では基本的な「衣食住」を求めるのに似ているとも言えようが。
 今のリニアモーターカーの線路の延長線上、行き止まりのすぐ先には、既に建物が建っていた気がする。デモで言われていた健康問題とともに、立ち退きの問題もあるだろう。
 日本のテレビで映った映像では、上海博物館を背景に人民広場付近が移っていた。街の中心で見た日本の人もいるのだろう。

 もう1つ、北京空港で日本の新幹線の写真が無断で広告に使われていたというニュース。こちらはMSN産経ニュース記事

新幹線写真を無許可使用 北京空港の広告看板で

 北京国際空港で、日本の新幹線の写真を無断で使用した巨大な広告看板が掲示されていることが15日、分かった。JR側の抗議に対し、北京市の広告会社は無許可使用を認め、撤去も検討している。
 中国では違法コピーや海賊商品の販売など、著作権や商標権の侵害が横行。五輪開催を前に国際化を急ぐ中国政府は、あらためて問題を突きつけられた格好だ。

(以下略)

 上海の地下鉄の工事現場を覆う塀にも日本の新幹線の映像が使われているのを見たことがあるし、マンションの宣伝にも新幹線の写真が使われているのを見たことがある(前者は写真も撮っています)。許可を得ていないとすれば著作権や商標権としては当然NGだが、なぜに地下鉄の工事で新幹線の映像?その地下鉄の写真なり中国を走る列車の写真ではなく何故新幹線なのだろうか?
 ちなみに、これらを見たのは「和諧号」がデビューする前のことである。

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2008年1月13日星期日

台湾立法院選挙・2008

 上海であったとかいうデモのこととどちらを書こうか考えたが、やはり昨日の台湾立法院議員選挙の話題を。
 日本のニュースでも結構取り上げられているが、結果は国民党の圧勝であった。
 前回までは大選挙区制で行われていたのだが、今回から小選挙区比例代表並立制(山地原住民・平地原住民選挙区は大選挙区制)に変更になった。大選挙区制の頃は同じ選挙区に同じ政党から複数の候補者が立候補しているため、政党ごとに「身分証明書の下1桁が1番と3番の人はAさんに、2番と5番の人はBさんに…投票しよう」とやっていたのを見たことがある。大選挙区が長く続いたあとで小選挙区比例代表並立制(投票所で小選挙区と比例代表の2枚投票用紙を渡される)に移行するのは慣れないのか、Yahoo!奇摩の「2008立委選舉」ウェブサイトで、「看漫畫學選舉」というコーナーを設けて漫画で小選挙区比例代表選挙区を説明していた。
 また、今回から議席数が225から113に半減しており、任期も3年から4年に延びるなどいろいろと変わる下での選挙であった。

 選挙結果は前述の通り、国民党81議席に対して民進党は27議席となり、野党である国民党の圧勝であった。小選挙区と原住民区の合計で国民党61に対して民進党13と明暗を分け、民進党にとっては小選挙区の怖さを思い知る結果となった。
 報道では議席数のみ報じるケースが多く惨敗がより際立つが(というか、議席数を多く得ることが選挙に勝つことであるが)、比例区の得票数では国民党501万票に対して民進党361万票(比例区の獲得議席数は国民党20に対して民進党14)。比例区の得票数も開いてしまい、2000年の総統選挙よりも今回の比例区での得票率は低い。その頃に戻ってしまったと思い、捲土重来を期すしかない、というところである。
 前もここで書いたと思うが、民進党政権下で陳水扁は台湾ナショナリズムを必要以上に経済や商業に持ち込んだのがその後の不人気につながったといえよう。勿論台湾には対中政策で譲れない部分があり、かといって最初から徳俵まで下がってはいけないからある程度戦うべき点を留保しなければならないのだが、その「マチ」が大きすぎた、と思う。
 台湾ナショナリズムを内的存在から表に出し、国民党政権を終わらせた点が民進党のここまでの効用であろうが、政権を担ってから経済政策でも台湾ナショナリズムを過度に経済政策に持ち込み、結果市民の不評を買ったのが今回の選挙結果につながったのだろう。

 国民党側にしても過度な中国への接近は、とりわけ政治面ではしにくかろうから、私の師匠が仰った「近づく経済、遠ざかる政治」のうち「近づく経済」がここ何年かうまくいかなかったとされる点を改めていくのに当面はとどまるだろう。台湾にとって「譲れない部分」を譲ってしまっては支持を失い、今回当選した立法院議員も一枚岩ではなくなるだろう。

 さて、2ヶ月後には総統選挙である。民進党には厳しい選挙となろうが、民進党の候補者である謝長廷は陳水扁ほどの過度なナショナリズムを強調せず、現政権よりも対話路線を志向すると聞く。当選したとしても立法院が2/3を占めて総統罷免案提出権を持っており前途多難であろうが、台湾ナショナリズムと経済政策のバランスで立法院選挙でついてしまった差を縮めることができるだろうか。民進党としては、総統選挙に勝ちさらにどこかで行政院院長の不信任案が出たときに立法院の解散で対抗するしか道はない。
 一方の国民党、「イケメン」かつ前台北市長の馬英九候補が公認候補となることが決まっており、この勢いに乗って有利であろう。個人的な感想では台北市長時に比べて「イケメン」度は薄れたと思うが、対中関係と台湾ナショナリズムとのバランスが鍵か。市民の経済回復への期待は国民党にありそうだ。

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2008年1月8日星期二

子どもの頃はこんなだったか?

 この前の日曜日、『NHKスペシャル 激流中国 5年1組 小皇帝の涙』という番組を見た。何かと注目される中国の姿を共産党幹部から出稼ぎの人達までいろいろな視点でとらえるシリーズの中で、一人っ子政策の中で「小皇帝」と呼ばれて大事にされる中国の子どもの姿を追った回である。
 番組自体は中国雲南省・昆明市の小学校を舞台に、大事にされている「小皇帝」が、親や教師など周りの大人も含めて厳しい学力競争に巻き込まれており、その中で子どもたちに班分けをさせると成績で班分けがされて仲間外れの子どもが出たりこの年にして親子の軋轢が起こったりと、悩ましいことが起こっていることを知らせる内容であった。
 この番組の冒頭で、その小学校の5年生のクラスで学級委員を選ぶ選挙の様子を取り上げていた。8人立候補した中でクラスで一番成績が良い子どもが当選したとのことだがこの選挙、候補者の子どもが「私がマジックを使ってみんなの成績を上げて見せます」だの「僕は勉強もできるし賢いし何でもできる超人です」だの「成績なら僕も負けてないでしょ?」だの、小学生の学級委員選挙とは思えない自信満々の子どもたちの姿が映っていた。小学校の学級委員選挙で、こんなことを聞いたことがあったかなぁ。

 この学級委員長選挙の様子をクローズアップした別の番組が、その日の深夜に放送されていた。『“民主主義”~世界10人の監督が描く10の疑問~ (9)中国 “こども民主主義” Please Vote for Me』という番組である。「民主主義とは何か」を問うための「デモクラシー・プロジェクト」の一環で世界各地の様子を取り上げるシリーズであるが、「中国には『西洋型民主主義』がない」とかで、取り上げたのは小学校の学級委員選挙であった。
 こちらは中国・武漢市のある小学校での、3年生の学級委員選挙である。3人の候補者がいた(「現職に新人2人が挑む」という構図である)が、この選挙が凄かった。候補者であるこどもは上記に増して自信満々だし中傷合戦をするし、何かと親が介入してきたりクラスの他の子どもが「助手」になっていたりと、地上デジタル放送の番組表が「アメリカ大統領選挙さながら」と書くのがわかる内容であった。
 本当にアメリカの大統領選挙さながらにクラスで公開討論会があったのだが、「○○さんは給食を食べるのが遅いし、すぐ泣きます」だの「XXさんはすぐ人を叩きます」だのと中傷合戦をして相手の欠点を挙げていき、終わりには相手に対し「僕の方が準備万端だったでしょ?」などと圧力をかける子どももいた。極めつけは現・学級委員に挑む子どもが「僕は独裁者にはなりません」と言い、相手=現・学級委員を「独裁者」呼ばわりしていたことである。
 これらは子どもがもともとこんなに攻撃的だったわけではなく、親の入れ知恵である。親が学級委員選挙に介入し、子どもへの助言のみならずクラスの子どもへの介入もしていた。自分の子どもに対して「国家主席への第一歩よ」と言う親もいたし、討論会での相手の攻略方法や公開演説の内容も親が考えているのであった。

 「小学校3年生の子を持つ」親というのは、私と近しい世代であろう。もし中国に生きていたら、文化大革命の記憶はおぼろげであるかもし若ければその記憶はなく、親が文化大革命の影響を受けてその話を聞かされている世代である。人を「資本家」だの「修正主義者」呼ばわりした・された記憶や伝承がその子女の学級委員選挙に影響を及ぼした、というのは穿ちすぎであろうか。あるいはその親たちのさらに親の世代が「下放」など文革期の混乱で教育機会を制限され、それが今の教育熱につながっているのか。
 先述の教育熱も、『激流中国』自身は満足に教育を受けられなかった世代が改革開放の流れでリストラに遭い、子どもにはそういう思いをさせたくなくて教育熱心になるという取り上げ方をしていた。私と近しい世代だとすると確かに学校を卒業する頃はまだ改革開放の恩恵もシンセンあたりに限られ、最近になってようやくその恩恵が行き渡ってくるも自身は就職時にはその恩恵は受けられていない世代なのであろうが、それにしても親子の接し方や興味の向け方が何だかなぁ、という印象を持った。

 で、『子ども民主主義』で取り上げていた学級委員選挙では現・学級委員が当選したが、この子は最終演説でクラスメートに中秋節のグリーティングカードを配っていた。それでいいのか?番組の中でいちばん他の候補者を中傷していた(と思う)子どもは、落選していた。
 それにしても、こんなに学級委員候補が皆他の同学を罵倒する(むしろこの子どものほうが「独裁者」ではないのか)というのはどうなんだろう。あまり日本の学校ではないのではなかろうか。少なくとも私が子どもの頃の学級委員選挙ってこんなだったっけ。
 「国家主席への道」や中国ビジネス界を渡り歩くには、ここまでの図太さが必要なのだろうか。

 かと思うと、以前見た『激流中国 富人と農民工』では、子どもを高校に通わせるために遠く出稼ぎに出ている人を取り上げていた。当局が解決したがっている、そして解決すべき「矛盾」というのが見えるような気がする。
 『子ども民主主義』で見た落選した子どもの涙、そして当選した現・学級委員が誇らしげに朝の体操を仕切るところが新たな「矛盾」の象徴にならないことを願いたい。

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2008年1月1日星期二

久しぶりに日本の正月

Img_4067 花火や爆竹の音でうるさいくらいである上海の春節と比べ、日本で久々に過ごす正月はとても静かな気がする。昔と違い1月1日から初売りをする店も少なくないが、それでも街を歩くと静けさを感じる。
 今住んでいるところの近くに、学問の神様を祀る京都の神社と同じ名前を冠し、同じ御祭神を祀る神社がある。この神社も近所の人達で賑やかだった昨晩とはうって変わり、朝の静けさの中で参拝に来る人達を待っている。
 学問の神様ということで受験合格を祈願する絵馬が多いが、この近くには中学校と養護学校と盲学校があるのでそこに通う子ども達も見守って欲しいものである。

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