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2008年7月17日星期四

那覇~台湾間フェリー休止

IMG_0806 以前拙ブログでも紹介し、実際に乗ったこともある那覇と台湾を結ぶフェリーが運航休止になり、運航会社は破産手続きに入るとのこと。琉球新報による記事。(写真手前がそのうち1隻である「飛龍」)



有村産業 更生計画の廃止が決定
2008年6月24日

 那覇地裁は23日までに更生会社・有村産業(那覇市、飛鷹昌仁社長)の更生計画の廃止を決定した。同日、有村産業に更生計画の廃止の通知書が届いた。更生計画の廃止が決まったことで、同社は7月中旬の破産宣告までに従業員計約120人に解雇通知を出す方針。7月中旬ごろまで破産管財人が選任され、貨客船3隻を含む同社の財産処分が開始する。
 飛鷹社長は同日午後、貨客船の乗組員らに更生計画の廃止を報告。乗組員からは雇用に関する質問が相次いだ。複数の子会社は、有村産業から株を取得する形で本体との関係を解消しており、雇用継続できる人数を慎重に検討している。飛鷹社長は「船と船員は一体。事業継続のため設立した琉球フェリーを受け皿にするため、船を安く購入する必要がある」としている。
 破産宣告と破産管財人の選定は7月中旬ごろになる見通し。有村産業が想定していた船の売却額は貨客船2隻で計40億円。一方、船の債権の8割を所有する大口債権者の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)の想定額は約70億円とみられており、有村側の希望額で売船されるかは不透明だ。
 原油高など経営を圧迫する環境の中、琉球フェリーに確実な収益を見込んで出資するスポンサー候補は現段階ではなく、航路存続は厳しい状況だ。
 全日本海員組合沖縄支部の川満英次支部長は「(有村産業から)解雇に関する正式な文書での通告が来ていない。通告があり次第、組合員が不安にならないよう、会社側と論議したい」と話した。

 原油高があちこちで報じられる中で、船を動かすのに必要な燃料油の値段も高騰し、立ち行かなくなった末のことである。有村産業は一度会社更生法の適用を受けておりたいていの取引について現金払いが求められ、燃料油価格の高騰で支払いが困難になっての航路運休・破産手続き開始のようである。
 沖縄からでも台湾に行くには飛行機という方法もある。また、この船は名古屋~大阪~那覇と国内便として運航し、さらに宮古~石垣と国内の客を乗せた後で基隆か高雄に向かうのだが、国内便は飛行機との競合もあるし他船社との競争にもなる。
 また、私が乗ったときにも石垣から先、基隆までは客が少なかった。石垣までがメインとはいえ、台湾に足を延ばすには貨物輸送で稼がねばというところだったのだろう。
 その貨物の方面でもマーケット的にちょっと厳しいのではないだろうか。本州から那覇はさておき、大阪・名古屋から台湾にはコンテナ船航路など他の貨物船があるだろうし、沖縄~台湾というのはマーケットが小さいのではないだろうか。そんな中で何とか台湾まで足を延ばしてやってきたところに原油高でどうにもならなくなった、というところであろう。減速して燃料を節約する(燃料消費は運航速度の3乗に比例する、とされる)のも定時運航を求められる中では限界があるし、落とせる速度にも限界がある。
 私が乗ったときは、船での外国への移動こそ物珍しかったものの、やはり会社更生法適用の影響からか船内サービスが簡素化されていて、食事は美味しかったがそれ以外のサービスは今ひとつの感があり、移動手段としてはともかく「旅の高揚感」を感じることは少なかったと思う。勿論所謂クルーズ船とは性質が異なるのだがあまり寂しいのもどうか、と思った。
 そうは言いながらまた台湾へ船で行ってみようかとは思っていたのだがこの運航休止と破産手続き開始、残念である。

 他方、八重山毎日新聞のウェブサイトで報じている同社破産の記事には、こんな記載がある。

 松嶋英機弁護士は「更生手続きが廃止になる方向で進んでおり、ゆくゆくは破産手続きに移行する可能性が高いが、破産手続きと事業再生は相反するわけではない。破産手続きと事業再生は矛盾せず、それを実現する方向で関係者の動きも一致している」と話し、破産手続きを進める中で同社が提案している「有村産業の航路存続プラン」の実現を訴えた。
 同プランは既存の有村産業株主に加え、新たに県や先島市町村の出資をもとに新会社を設立、事業譲渡を行い航路・雇用の継続を図るもの。将来的には飛龍、飛龍21を活用し、本土―那覇―先島―台湾間の航路に加え那覇―上海間の航路を加える構想。同プラン実現に向けて県や石垣・宮古島市など関係市町村をはじめ、琉球海運など県内海運業者の動きが注視される。

 那覇~上海、これも上海~本州諸港と比べるとマーケットが小さそうだが、それなりの需要があると考えられる地域を絡めての運航というアイデアは悪くないと思う。もっとも、上海といっても大上海圏の人口と台湾のそれとの差がどれだけ貨物に結びつくかは未知数であるし中国から台湾への旅客輸送は限界があろうから、あとは貨物がどれだけ動くか、燃料油の上昇と上海に行くまでの追加燃料消費をカバーできるだけの貨物を確保できるかであろう。
 更に狙うは「台湾~上海」の旅客なり貨物なりなのであろうが、追々直航が認められるであろうからそれで競争するのも難しかろう。

 書いていて台湾へのフェリー運航の難しさを感じた。また、記事中にある他船社も引き受けには消極的なようだが、それでも何とかまた日本~台湾の旅客航路が再開することを願いたい。

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