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2008年10月29日星期三

『赤壁』@中華航空機内

 東京国際映画祭の特別招待作品である『レッドクリフ Part Ⅰ』(音が出るので注意、さらにウェブサイト上でBGMをOFFにしても、ページを移る度に音楽が鳴ります)、今週末から映画館で公開される。ここ8年、そのうち日本にいた5年は土日といえども東京国際映画祭に行くことが叶わない環境にあるのだが、この映画は先月旅行した際に中華航空の機内で観た。
 日台便だと、観終わるかどうか微妙な長さですね。エコノミークラスにも各座席に個人で操作できるテレビがありそれで観たのだが、飛行時間を考えて早回しする必要があるかもしれない。

 『三国志』における「赤壁の戦い」を話の中心に据えた映画である。劉備軍が曹操軍に苦戦を強いられる戦い-劉備夫人が趙雲に幼子の身を託し自らは井戸に身を投げるシーンがあったので、これは「長坂の戦い」でしょう-から始まり、「赤壁の戦い」の途中でこの映画は終わる。赤壁の戦いの前哨戦で劉備軍が勝利し、曹操が水軍を率いて乗り込んでいきそれを迎え撃とうかというところで映画が終わるので、『暴れん坊将軍』・『大岡越前』・『遠山の金さん』・『水戸黄門』のように「これにて一件落着」まで見届けて終わる一話完結の話に慣れている身としては拍子抜けである。続きはPart Ⅱで、ということなのだろうが、何かつかえたものが残る終わり方である。
 映画の見どころは、梁朝偉(トニー・レオン)扮する呉の策士・周瑜と金城武扮する蜀の策士・諸葛亮孔明が互いを見抜き見極めるやり取り、そして戦闘シーン、というところであろうか。前者のみならず人物描写については、趙微(ヴィッキー・チャオ)扮する孫尚香(『三国志』では後に劉備の妻・孫夫人になる)も個性豊かな人物として描かれており、人物描写が面白く描かれていると思った。他方周瑜と孔明の関係は、『歴史スペクタクル』を売りにする映画では小さく埋もれてしまう感があり、アピールの強いエピソードがないと物語の中心とも言える二人の関係・駆け引きが埋もれてしまう気がした。この辺は「Part Ⅱに請う御期待」なのだろうか。この2人が主役なので、君主であり『三国志』ではキーパーソンの劉備や孫権がこの映画では扱いが浅くなっているのはそれはそれでいいのではと思う。
 もう1つの見どころと言える、諸葛亮・周瑜の作戦の見せ所である後半の戦闘シーンは、「作戦の妙」を感じることができて面白い場面だと思った。他方、その映像は日本の映画に比べるとかなり「きつい」感じで、血の飛び方や刀・矢の刺さり方が「きつい」映像であった。「血生臭い」といえるだろう。

 この映画には、林志玲が周瑜の妻・小喬役で登場する。『歴史スペクタクル』の中では小喬の役割自体も小さいものになってしまったが、ベッドシーン…強引に林志玲の見せ場を作らせた気がする。オフィシャルサイトの「キャラクター&マップ」のページ(何れも音がするので注意)では戦いの主要人物やその相関図を差し置いて「曹操に奪われた小喬=林志玲を周瑜=梁朝偉と諸葛亮=金城武が奪い返さんとする」図が前面に描かれていたが、これがPart Ⅱの主要なストーリーなのだろうか。

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