« 『甘苦上海』 | Main | 新宿・花園神社酉の市 »

2008年11月29日星期六

映画『小さな中国のお針子』

 「中国映画の全貌2008」と題して中国映画69本の上映を新宿の映画館でやっている。過去に上映されたものや過去の「中国映画の全貌」で何度か上映されたものも少なからずあるが、今まで観たことのない映画の中で何か、と思い『小さな中国のお針子』を観に行った。
 文革期を題材にした映画であるが、2002年の作品であり「文革期を振り返る」作品としてはそう古くはない。文革期に四川省の山奥、文字を読める人が殆どいない農村に「再教育」のために下放された二人の青年と彼らが出会った村のお針子の話である。「外の世界を知る」下放青年に影響を受けて心の中の世界を広げていくお針子、そんなお針子が取った人生の選択、時は流れかつての青年がその村が三峡ダム工事で沈もうとしている頃に昔のことを振り返り…、と続いていく。
 実はこの映画、登場人物も俳優も監督も中国の人であり、舞台も中国であるが、原作はフランス語で書かれたフランス製作の映画である。中国映画の中には観終ったあとで「?」となる映画が少なからずあり、フランス映画はあまり見ないがやはり難しい映画があるようだが、この映画はストーリーが明確であり、観た後で心にオリが残ることのないわかりやすい映画であったといえよう。映画ではかつて懸命に生きた場所は川底に沈み、若き日に恋した人に思いを寄せるのだが、我が身を振り返り歩んできた道程はあとで懐かしむことができるようであって欲しいし、昔を懐かしむだけでなくかつで出会った人たちに誇れる歩みを記したいものである。

|

« 『甘苦上海』 | Main | 新宿・花園神社酉の市 »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73410/43269256

Listed below are links to weblogs that reference 映画『小さな中国のお針子』:

« 『甘苦上海』 | Main | 新宿・花園神社酉の市 »