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2009年3月26日星期四

2009年春・台湾(3)漢本駅~映画『練習曲』の舞台~

 一回別の記事を挟んだが、再び台湾訪問記をアップ。
 今回台湾東岸に足を運んだのは、昨年8月に観た台湾映画『練習曲』の中に映った風景のうちいくつかを訪ねてみようと思ったからである。翌9月にそのうち一ヶ所を訪ねたのだが、自転車で台湾一周をする青年と台湾各地の人たちとの触れあいを描いたこの作品の中にあった台湾各地の風景を訪れてみようと思った次第である。
 この映画の中に、台湾東部の小さな駅で青年とリトアニアから来た女性がしばし交流をする場面がある。聴覚にハンディキャップがある青年とリトアニア人の女性は言葉が通じないのだが、ローカル駅の裏にある海岸で次の列車を待つ間に絵を描いたり海岸を歩いて時間を過ごす、そんな場面だったと記憶している。
 このシーンの舞台は台湾・東部幹線の漢本駅という、宜蘭と花蓮の間にある小さな駅とその裏にある海岸である。東部幹線は台北~花蓮間は結構列車の本数が多いのだが、この漢本駅に停まるのは区間車(各駅停車)のみであり、1日7本しか列車が停まらない。特に南下(台北から花蓮へ向かう方向)する列車は11時前の後は夕方17時まで列車がない。なので今回は一旦花蓮まで行き、北へ向かって走る列車に乗った次第である。映画の中でも、女性が次の目的地(確か花蓮だったと思う)に行くには一旦逆の方向へ向かう列車に乗り途中で折り返すのがいちばん早い、と駅員に教えられる場面があった。

Imgp4040  漢本駅。







Imgp4046  ホームは結構長いのだが、区間車は4輌程度しかないのでその一部しか使われない。






Imgp4043  線路脇の電信柱に咲いた花の横を、犬が走っていく。







Imgp4036  漢本駅を出たところ。駅前にはトラックなどの運転手が対象と思われる自助餐の店しかない。
 花蓮から北上すると線路はずっと海岸沿いを走っているのだが、道路は途中から海岸線より少し高いところを走っている。そんな道路が標高を下げ、海岸線に近づくのがこの漢本駅のあたりである。
 漢本駅を降りて北へ(写真手前に)歩き、速度制限の標識のある分かれ道があるのでそこで車道と別れて下っていくとすぐ線路をくぐる道があるので、そこをくぐると海岸に出ることができる。
Imgp4000  海岸の砂浜。流木が流れ着いている。波打ち際から離れたところにある流木は打ち上げられてから相当日数が経っているのか、小さいものは手に取ると簡単に崩れてしまう。
 映画では、この流木の間を女性が歩きながら独白を話していた。



Imgp4026  波の音だけが耳に響く。







Imgp4024  海岸では、車で来た人が釣りを楽しんでいる。
 沖合には小さな漁船が浮かんでいる。






Imgp4032  映画では、駅員が「鉄道ファンがよく写真を撮りに来るよ」というようなことを言っていたと思う。が、(私の写真の拙さはさておき)海岸側からだと列車が防風壁にもぐってしまうので、ここでうまく鉄道写真を撮るのは難しいと思う。あるいは、駅付近の他の場所が撮影スポットになっているのだろうか。


Imgp4021  駅の真裏あたり。映画では、駅員が海岸にいた女性に「もうすぐ列車が来るよ」と教えていた。





 ここ漢本駅から北へ向かうと、線路は引き続き低いところを走りトンネルに入っていくのだが、道路は再び海岸線に切り立った崖を上って海を見下ろしていく。自転車で走っていた青年はこの漢本駅付近で線路に近づき、列車でその海岸線を違う路=線路で旅していた女性とこの駅で交錯し、再び女性がたどってきた線路と別れて道をのぼっていく、ということになる。現実には本当に何もない、寂しいとも言える景色が、スクリーン上では違う道をたどってきた人が触れあう場所となるのである。

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