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七月 2009

2009年7月26日星期日

東中野の中央アジア料理店

 先日東中野で映画を観た際に映画館近くのコンビニエンスストアで鑑賞券を引き取ったのだが、そのコンビニエンスストアの裏に麺料理の写真とともに「ラグメン」の名を掲げた張り紙を貼っている店があった。「ラグメン」は中央アジアの麺料理であり、かつて食べた烩面(炒めた具財を茹でて湯を切った麺の上にかけた料理)のような「シルクロードの味」を味わえそうでランチをやっていればと思い、映画を観終わったあとで再度行ってみたのだが残念ながら店は営業していなかった。ただ中で小麦粉をこねて麺を作っている人が見えたので夜は営業しているのだろうと思い、日を改めてこの週末にその店に行ってみた。
20090726098  店の名前はPAO Caravan Saraiという。店内では靴を脱いで、絨毯の上に座って食事をするスタイルである。







20090726100  ラグメンを頼もうと思ったのだが、メニューを見るとパキスタンやアフガニスタンでは丸くて浅い「カラヒィ」という鉄板があり、これで具財を炒めた料理もまたカラヒィというのだとかで、そのカラヒィを注文してみた。
 写真がそのカラヒィ。いろいろあるが羊肉とトマトとししとうを炒めたものを頼んだ。横にあるナンに汁を浸したり具を載せて食べるとのことである。トマト味で羊肉を炒めるのはまさにシルクロードの味と言え、美味しく戴いた。
 とある同学は東中野を「大盛りのイメージの街」と仰っていたが、このカラヒィは量は少なくおとなしめな感じである。お値段はナンを含めると1,000円を超えてしまう。学生時代にウイグルを旅行した際にかの地で食べた烩面は3元だったし、上海在住時にはかの地の新疆料理店で10元前後でやはり烩面を食べることができた。さすがに今の日本で3元や10元というわけにはいかないし日本ではなかなか見つからない料理ではあり、またラグメンは850円~1,000円とかでランチ1回分で堪能できるわけであるが、このカラヒィももう少し廉価で堪能することができればいいのに、と思う。
 ラグメンの看板を見て入った店だがそのラグメンを食べなかったので、機会があればそちらも食べてみたい。

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2009年7月13日星期一

『台湾人生』

20090712095 昨日のことであるが、東中野へ行って映画『台湾人生』を観てきた。2週間前、封切り直後の日曜日に観ようと思い足を運んだのだが、1日1回の上映ということもありミニシアターの少ない席は満席で、立ち見もいっぱいだとのことでそのときは見ることはできなかった。昨日は40分前に着いて無事座って観ることができたが、やはり満席で通路に敷かれた座布団に座って観ることになった人もいた。さらに早々と満席になったとかで、予定時間より少し早く上映開始となった。
 この『台湾人生』、台湾で日本統治期に日本語で教育を受けたり日本語の環境で育った方々へのインタビューを中心にしたドキュメンタリー映画である。当時日本人経営のコーヒー園で働き今も茶畑で茶摘みをする女性、当時台湾人がなかなか進学できなかった女学校へ進み茶道や華道を習い「今の日本人以上に日本人」と言って憚らない女性、台湾原住民で戦後立法委員(国会議員)を務めた後に旧友を訪ね故郷を訪ねそれぞれを大切にする男性、公学校の担任でその後の夜間中学進学を支援してくれた日本人の先生を忘れずにいる男性、太平洋戦争での従軍・2・28事件での自らへの拷問や「白色恐怖」で弟を亡くすという過酷な経験を経て今は台北の二二八紀念館と総統府でボランティアガイドをする男性、この5人のかつてのエピソードと現在の様子、そして語りが交互に展開されていく。彼らの話は殆ど日本語で展開され、話し相手によって台湾語・台湾国語(中国語)・客家語と使い分けていてそれだけに我々の心に響き、さらに日本統治期・蒋父子期そして今の台湾を含めた台湾社会の複雑さと台湾の歴史を示すのである。
 この5人がそれぞれに語る、日本統治期に教えられた礼儀や正邪の判断を美徳として身につけつつ敗戦とともに台湾を去った「日本」に対する愛憎半ばの複雑な思い、日本統治期の次に来た蒋介石父子の戒厳令期を生きさらに現代の台湾を生きる中から出てくる深い言葉が印象に残る。戦後の「白色恐怖」で過酷な人生を歩んだ方が総統府で「蒋介石の文物の紹介はしたくない」と語ることも、今でも茶畑で働く女性が旧正月に家族に囲まれて語ることも、今日に至るまでの複雑な台湾の歴史を歩んできた中から出てきた言葉である。
 恩師の墓参りのために千葉を訪れた男性、その墓参りには孫娘も一緒について来ていた。彼女は日本語を学んでいるとかで祖父と流暢な日本語で会話ができ、男性は「孫が日本語を学ぶとは思いもよらなかった」と言っている。かつての「日本語世代」から今の若い世代へ、日本への思いがそして祖父の経験が経験が孫へと受け継がれようとしている光景である。

 この映画が初監督である酒井充子監督はもともと会社の営業を経て新聞記者をされていたのだが、1998年に日本で公開された台湾映画『愛情萬歳』を観てその中の台北の風景に関心を持ち台湾を訪れ、その時出会った「日本語世代」の台湾の年配の方との出会いから台湾のことを伝えようと思い、その後映画界に転じて仕事をする中で台湾をテーマにした映画を作ろうと思い続け足かけ6年に渡る取材を経てそれが今回実現したのだとか。「台湾のことを伝えたい」監督の手で「『日本語世代』が今の日本人に対して話しておきたいこと」が伝えられたと言えよう。
 この日は上映後に監督のトークショーがあり、対談者の「もっと特定の部分や主張に焦点を当てることができたのでは」との問いに対して監督は「取材して見聞きしたことをそのまま伝えたいと思った」と仰っていた。勿論監督が見聞きしたことのうち時間の都合で伝えられているのはごく一部なのだろうが、それでも古くから台湾に住む人たちのことが深く伝わり、彼らの心に触れた思いがする映画であった。
 この『台湾人生』、全国各地で放映されるようであるしこの「ポレポレ東中野」では8月から昼間にロングラン上映をするそうである。酒井監督がトークで仰っていた、台湾の若者を題材にしたという次回作が楽しみであるが、この『台湾人生』も台湾の隣に住む人として多くの人に観てもらいたいと思うし、私も「隣の」台湾には常に関心を持っていたい。。

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2009年7月12日星期日

投票日

20090712093 今日は都議会議員選挙の投票日だった。投票所に指定された小学校へは今まで行ったことがなく、また普段の通勤路とは逆なので普段あまり足を運ぶことがない方向だったので投票所への道程は目新しいものだった。そう遠くはないのだが近くでさえも足を運んだことがないところがまだまだある。
 通りには「For rent」と書かれた新しいマンションがいくつが建てられていた。長くこの街に住んでいる人からすると、こうしたマンションを見ると街の風景も変わったと思ってしまうのかもしれない。ただ街には新しい人が来るのが常であり、師匠が仰る「変わるものと変わらないもの」ではないが、新しい人と古くから住む人でこの街が作られていくのであろうし、それが住みやすい、過ごしやすいほうに向かって欲しいものである。

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2009年7月8日星期三

七夕

20090707  1日遅くなったが、近所で見た七夕飾りの写真。本来は旧暦の7月7日の夜が七夕と称されるようだが、物心ついてからずっとこの時期に七夕飾りを見ている。七夕にちなんだお祭りをするところに住んでいる人だと、その土地の七夕祭りの時期に応じて「七夕」を感じる時期は違うのかもしれない。
 家族の健康であるとか家族旅行の実現だとか、日々の生活の中での願いとりわけ家族の幸福祈願が多く短冊に託されている。

20090708  こちらは職場近くのビルの中でみつけた七夕飾り。こちらの短冊には、個人の健康維持だとか仕事上の目標実現とか、個人から出てくる願望が多く託されていた。

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2009年7月6日星期一

スペイン語を学ぶ-外国語を教わる・教えるということ-

 過去にスペインへ何度か旅行したことがあり、拙ブログでも過去に旅行記を書いたことがある。スペイン語については、地下鉄の出口にはsalidaと書いてあるとか案内所はinformationだとか表示を見てごくごくわずかのスペイン語が類推できたり口にできたりするだけなのだが、それよりももう少しスペイン語をわかりたくなり、次に行く機会があればもう少しわかった上で訪れたいと思い、この週末に初心者向けのスペイン語講座を受けてきた。
 土・日の2日間で集中して学ぶ講座で、講師は大学の先生なのだが、スペイン語を学ぶという観点のみならず「語学を教わる、語学を教える」という観点からも得るものが多い講座で、楽しく学ぶことができた。
 限られた時間でスペイン語を教えようとすればいきなり発音なり会話なりから入るのだろうが、今回は受講者1人1人にスペイン語を学ぼうと思った動機やスペイン語圏の人や文化などに触れた経験を聞きだすところから授業が始まったのが意外だった。受講者の話からスペイン語圏のいろいろな話に展開し、興味を高めていくという感じであった。私自身は中南米への関心はあまり高くなかったのだが、その中南米圏の人と触れたことからスペイン語を学ぼうと思った方が多かったのが私にとっては新鮮だった。
 私の場合、中国を旅行したり中国に住んでいた時には、例えば日本の新聞で「中国は『調和の取れた社会』を目指し…」と書かれているときに街のあちこちで「和諧社会」という看板を見つけ「あぁ、こういうことか」とその実体がわかるわけであり、スペイン語でその域に達するのは難しいだろうが言葉を理解することで表面的に見るもの以上のものがわかるかもしれない、というのが動機である。
 講座の内容は自己紹介を中心にした会話が主で、動詞の活用などのスペイン語のきまりごとは最少限に留め「もっと学びたい場合は次の機会で」という感じであった。例文をもとに単語を置き換えていくのが会話ではよくあるが、「あなたは何を飲みますか?」「私は~を飲みます」という会話で、先生は「ワイン」という単語を置き換えの候補になかなかしようとはされなかった。スペインといえばワインもそこそこ有名なので、受講者の1人が「ワインは?」と言うと、先生は「ワインを飲みます、と言うと『赤か白か』聞き返されますね」と仰った。「私はワインを飲みます」だけ教えると、いざ使おうとしたときに「赤ワイン・白ワイン」という言葉を知らないと聞き返されたときわからなくなってしまうということで、当たり前なのだが外国語を教える先生はよく考えておられるなぁ、と感心してしまった。
 スペイン語そのものの他にも、バルセロナ五輪を契機に日本ではスペイン語の学習の機会が増えたり辞書の数が増えたなどここ20年くらいのスペイン語事情や、そのいくつかある辞書の特徴に触れて学び方によってどのような辞書が良いかについてのお話もあった。お話から察するに講師の先生は私と略同世代のようであるが、バルセロナ五輪の頃のスペイン語事情を聞いてその頃の中国語事情を自分ならどう説明しようか、説明できるか、と考えてみたりもした。
 スペイン語の入り口に触れたという感じの今回の講座だったが、スペイン語のみならず「外国語を教わること、外国語を教えること」についていろいろと得るものがある講座だった。もっとも今後私が中国語なり語学なりを教える可能性は低いのだが、既に学んでいる中国語も含めて外国語と触れ、外国語を学ぶに際して参考になることが多かった。中国語を学んだときはフルタイムの学生だったので、(同学ならご存知だろうが)会話・文法・作文・講読それぞれに時間を掛け、特に会話なり文法なりについては反復練習でやりこんでいくという方法で学んでいった。フルタイムではない、仕事など他のことがあり時間が限られたなかで外国語(のみならず新しい知識や情報)に興味をもちまた興味を持たせ、修得していくということについて引き続き考えることにしたい。

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2009年7月2日星期四

中国、検閲ソフトのパソコン掲載義務化延期

 中国で販売されるパソコンには「有害サイト」=都合の悪いウェブサイトへの接続を遮断できるソフトのインストールが義務付けられるとかで以前拙ブログでもこのことに触れたが、昨日(7月1日)の日本経済新聞国際面によると各方面からの反発やソフト自体に問題があるとかでこの措置は延期されるとのこと。

検閲ソフトのパソコン搭載 中国、義務化を延期
日米欧の撤回要請 配慮か

 中国政府は30日、7月1日から予定していた国内販売パソコンへの「検閲ソフト」搭載義務づけを延期すると発表した。一部パソコン会社が大量のソフト搭載には時間が必要と主張しているたっめとしているが、日米欧の撤回要請に配慮したとみられている。延期期間など詳細は明らかにしていない。(後略)

 この検閲ソフト、記事中では「グリーン・ダム」という名前で紹介されている。中国語では何というのだろうか。「绿坝」かな?
 海外からの反発に加え、この「グリーン・ダム」自体が設計技術を盗用しているとアメリカのソフトウェア会社からクレームを受けていたり欠陥が指摘されていると記事では述べている。
 さらに記事では、中国国内のネット利用者からも反発の声が上がり1万4千件を超える抗議の署名が集まったことや、有力経済誌が「権力の乱用を避けるため、有害情報のろ過では強制的な手段をとらず、市民の選択権を尊重すべきだ」とする論評を配信したり、中国当局が批判的な報道を規制する通達を出したことにも触れている。
 施行前日や期近になって突然通達を出すのはよくあることだが、やはり検閲ソフトのパソコン掲載を強引に進める環境にはなかった、ということであろう。諦めたとは言っていないが当局が強引に事を進めなかった、というのも印象的である。
 もっとも、だからといってネット上の情報に対する検閲が無いわけではなく、プロバイダ側でフィルタリングをかける、ということは相変わらず行われているのだろう。検閲ソフトの件も諦めたわけではないだろうし、またこの件が蒸し返されるのだろう。
 他方、記事によるとパソコン購入者の殆どがこの検閲ソフトのことを知らなかったのだとか。市民の知らぬ間に情報統制がなされ市民の思考形成に影響を及ぼす、ということが大いにありそうである。

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