2009年・環黄海旅行記(12)煙台・煙台山建築群
煙台の滞在は一泊だけで、明けた翌日の夕方には仁川行きの船に乗る予定である。1日足らずではあるが、煙台でもあちこち足を運んでみた。まずは煙台山の建築群から。
今回泊まった金海湾酒店の上に、小山とその上にそびえ立つ灯台が見える。このあたりに、1800年代後半から1900年代前半にかけての外国の領事館などが保存されている。
煙台は1858年の天津条約で外国に開放され、日本や欧米諸国がこの地に領事館を開き、外国から商人が来て会社を営んだりした。当時の名残りがこの煙台山やその付近に保存されている。
煙台山公園に入ってすぐのところにあるのは、かつてのアメリカ領事館。内部は博物館になっていて、開港から中華人民共和国になるまでの近現代の煙台にまつわる展示をしている。
園内の案内には「聯合教堂」の名で紹介されていた建物。この地で働いていた欧米諸国の人たちのための教会だったのだろうか。
中国の女性作家・冰心が父親の仕事の関係などでここ煙台に住んだことがあるとかで、かつての「東海関総監察長官官邸」が冰心にまつわる博物館になっている。
この白い建物は旧東海関副税務司令官邸。内部では京劇にまつわる展示がなされていた。
煙台には日本も領事館を構えていたが、当時の領事館は博物館になっていたが訪れた日は非公開であった。領事邸宅はおそらく右写真の柵の奥にあるようだが、こちらにも入ることは出来なかった。
旧英国領事館の前の芝生には、とても小さな鳥が群れをなして停まっていた。写真だと小ささがわかりにくいがとても小さい。中学生の頃見た英語の教科書に出てきたhummingbird=ハチドリとも違うし、何という鳥なのだろうか。
煙台山のてっぺんには灯台があり、エレベーターで上まで登ることができる。
灯台の上から港方面を見る。煙台と大連の間でフェリーが頻繁に運航されているが、写真の白い船もその中の1隻なのだろう。
反対側の海岸方面を見下ろす。海岸線と高層ビルにはさまれるように煉瓦色の屋根の建物が並んでいるのが見えた。このときはこの建物も歴史があるものなのか、あるいは当時を模したレストランか何かなのかはよくわからなかった。後からこの辺りも歩いてみたが、古い建物が並ぶ通りの中にはそれらを生かして上海の新天地のような場所にしようとしているところもあるようである。このあたりを歩いたときの写真は後程。
ここ煙台山公園でも、結婚写真の撮影をしているカップルがいた。海辺の欧風建築、そして海をバックに撮影というのはカップルにとって人気なのだろうか。
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