2009年・環黄海旅行記(番外編)門司港レトロ観光列車
今回の旅行では、釜山から船で帰国した後は北九州空港発のフライトで東京に戻ることにしていた。入国審査が何時からなのか、どのくらいかかるのかわからないので午後1時前のフライトを予約していたのだがスムーズに入国審査が終わり、8時前には博多のターミナルを後にした。時間が余ったのでどこか行こうかと考えたが、新しい場所はあまり思いつかなかったので約3年振りに門司港へ行ってみることにした。
門司港駅の構内。九州での鉄道の起点であることを示す0哩(マイル)標と、蒸気機関車の動輪や安全の鐘が置かれている。
門司港駅。この日は駅前で青空市か何かだったようで、雑貨などを広場に並べて売る人とそれを買いに来る人で賑わっていた。
滞在時間も限られているのでもう1度九州鉄道記念館に行こうかと思って駅を出たら、青色の小さな機関車と客車が廃線跡に停まっていて、それに乗ろうと人が集まっているのが見えた。廃線跡(列車が走るようになったので今やそうは呼べないが)を観光列車が走るようである。時間を聞いたら片道10分、25分で往復できるとのことだったので私も乗ってみることにした。
この青色のトロッコ列車「門司港レトロ観光線」(ネーミングライツで「やまぎんレトロライン」とも言うらしい)は、かつての貨物線の廃線跡にやはり廃止された南阿蘇鉄道で使われていた機関車に客車をくっつけて走らせている。北九州市が持つ線路に平成筑豊鉄道が持つ車輌を走らせるというれっきとした鉄道で、春から秋にかけての季節運行ながら本屋で売っている時刻表にも運行ダイヤが掲載されている。今年は11月29日までの土・日・祝日に運行され、来年(2010年)は3月13日から運行再開だそうで、夏休みなど観光客の多い時期は毎日運行になるようだ。あと、駅での案内など係員にボランティアの方がおられるとかで、ボランティアが運行に関わるのは珍しいのではなかろうか。
乗車中のアナウンスでは「もっとも短い、もっとも遅い列車です」と言っていた。「もっとも短い」が車輌のことなのか路線のことなのかわからないが、門司港駅前にある九州鉄道記念館から出光美術館・ノーフォーク広場の2駅を経由して関門橋の下をトンネルでくぐって終点の関門海峡めかり駅までの4駅2.1キロメートルを10分かけてこの列車は走る。
終点近くのトンネルを通るときに、関門海峡に住んでいる魚が客車の天井に映し出されて歓声が上がっていた。
終点近くでは、かつて関門トンネルを走った電気機関車(EF30型)が保存されているのが車窓から見えた。
帰りは起点の1つ手前、出光美術館で下りて歩くことに。近くの広場にあるステージでは踊りやパフォーマンスの出し物があるようで、本番直前の最終チェックというところだろうか。
門司港の街を走る観光列車。機関車が前後についていて、どちらの方向へも難なく走っていくことができる。こうした列車に乗ると皆嬉しくなるのか、乗客が沿道を歩く観光客にしばしば手を振っていた。
今回訪れた中国や韓国に続き、ここ門司港でも事前には思いもつかなかったものに出会うことができた。勿論予めガイドブックを読んだりインターネットで調べればわかることなのだろうが、予め調べて知ったことやガイドブックに書いてあることをたどるだけでなく、そこから道を踏み出してみたりあるいはそこに何があるのか楽しみにしながら旅をするのも良いのではないかと思う。


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