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2014年7月12日星期六

映画『GF*BF』(原題『女朋友。男朋友』)

 先週のことだが、六本木シネマートで上映されていた『GF*BF』を観に行った。台湾では2012年夏に公開され、日本でも大阪アジアン映画祭やアジアンクィア映画祭への出品はあったが2年越しでの公開になる。ちょっと時間がかかっている感はある。

 台湾の戒厳令期の1985年、その解除後政治体制の改革が叫ばれ学生運動盛んだった1990年、それが叶い新しい時代になった1997年、そして台湾での公開当時の「今」である2012年と話は進んでいく。1985年に高校生だった忠良・心仁そして美宝(演ずるのは順に張孝全-ジョセフ・チャン、鳳小竹-リディアン・ヴォーン、桂綸鎂-グイ・ルンメイ)。3人仲の良い高校時代を過ごすも、いろいろあって美宝は当初校内公認の相手と目されていた忠良ではなく心仁を選び、その後学生運動盛んな1990年やその後の1997年を心仁はうまく渡り歩きつつもその時の彼の正式な相手は美宝ではなく、美宝はそれに振り回されながらもずるずると関係を続け、他方忠良は美宝への、そして心仁への想いを内に秘めつつ…というストーリーである。時代背景に3人の人間模様を重ね、物語の鍵となるエピソードをその場面は見せずにストーリーの中で表現していて、約2時間の中に物語が凝縮されている感じだった。
 美宝は心仁との関係の中で彼との子どもを宿すが、その双子の女の子が忠良によって育てられているということが暗示される。この映画は「今」から話が始まるのだが、その冒頭のシーンで忠良は学校で問題を起こした二人のために学校に呼び出されて家庭に問題があるのではと学校側に問われたが、それに対して落ち着いた口調で「誰よりも深い愛情で育ててきた」と返す。そう答えるに十分な程に忠良が歩んできた人生、がこの映画のストーリーなのだと思う。
 時代に合わせてうまく渡り歩いた心仁、そして彼との関係の中で心が不安定だった美宝、この二人のためにうまくいかない日々が多かった忠良であり、二人の事情を押し付けられ続けた感もあるのだが、そこを心の中で溶かしつつ、双子の女の子と一緒に過ごす忠良が二人との思い出を強く心に残しつつ二人を育てていっているのだな、と思い起こすことができる。

 美宝を演じた桂綸鎂-グイ・ルンメイ、6年前に観た『遠い道のり』同様に「自分が一番にはなれない相手を持つ」役だったが、今回は頻繁に心が揺れ動く役柄だったと思う。そのっ起伏をスムーズに演じきっていたとも思う。

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