経済・政治・国際

2008年3月23日星期日

書き忘れたこと

 先程帰ってきました。「選挙以外の話はまた後日」と言いながら、もう1つ今回の総統選挙の話を。
 選挙というのは複数の争点があるものだが、今回の総統選挙において馬英九陣営は「経済の立て直し」を訴え、謝長廷陣営は「台湾アイデンティティ」に訴えていた。馬陣営が唱える「経済の立て直し」のための「中台共同市場」のあり方について謝陣営の反論、更にそれに対する馬陣営の反論があったが、概ね馬陣営は経済を集票のアピールに使い、謝陣営は台湾アイデンティティを集票のアピールに使ったと言えよう。
 こうなると、「謝陣営のベースとなっている台湾アイデンティティには同意するし、馬陣営の経済立て直しも支持する」と考える人はどちらかを選ばなければならない。今回は後者を選んだ人達が多かったということだろう。もっとも馬陣営は台湾のあり方については「現状維持」のスタンスであり、台湾の独自性を維持できる考え方を示したことも票の呼び込みの要因になっているだろう。
 当選者が1人・1組の選挙の結果はゼロサムモデルだが、投票した人の考えがゼロサムモデルなわけではない。当選者はこのあたりを意識しながら施政に臨む必要があるだろう。

 ウェブサイトのニュースを見ると、数文字で見出しをつけなければならないのか気になった部分があったので。

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2008年3月22日星期六

馬英九が当選-台湾総統選挙-

 今日投・開票だった台湾総統選挙は、国民党の馬英九・蕭萬長組の勝利となり、民進党の謝長廷・蘇貞昌組の「逆転勝」はならなかった。得票数は765万票余対544万票余で、得票率では58.4%対41.6%となった。220万票の差を「馬英九の圧勝・謝長廷の惨敗」と見るか、当選した候補に4割以上の人が投票しなかったと見るか。
 8年ぶりの国民党政権となり、立法院議員選挙の結果とあわせ民進党支持者にはこの先厳しい4年間となる。謝・蘇組にとっては、得意とする台湾南部でも高雄市や省轄市、つまり「~市」と名がつくところで票が伸びなかったのが厳しい結果につながったと言える。

 陳水扁政権の8年は一貫して少数与党の状況で、当初こそ国民党から行政院長を出すなど「全民政権」を目指したもののその後は議会との対話や働きかけを欠いたか台湾の舵取りがうまくできなかったと言える。李登輝時代以降台湾人意識、台湾ナショナリズムは台湾の人達の間に確実に根付いたと言えるが、陳水扁は公民投票にこだわるなどそれを過度に用いたり経済や商業に持ち込んでしまったと言えよう。
 今回総統ポストも議会の多数も国民党が占めたことで、台湾がある方向に「動き出す」ことが期待される。ただその方向が台湾住民に歓迎されない方向だとたちまち支持を失うだろうし、馬英九や国民党の考えを実現させるために過度に交渉相手に譲歩してもやはり支持を失うだろう。彼が言う「中台共同市場」についても民進党陣営から出された反論に対して農作物の開放はしない、労働者も流入させないことで台湾の利益を守るとしているが、これも含めて交渉過程で議会絶対多数をバックに公約を違えたり住民の意識を読めない振る舞いに出ることは避けるべきであろう。もっとも、変なことになると党内がもたないであろうから一党大勢力の下でも暴走にはならないと考えたい。
 馬英九が言っている大陸との関係改善路線が台湾にとって良い方向につながり、台湾の人々の期待に応えて台湾の安定・発展を実現することができるのか注目したい。

 選挙以外の話はまた後日。

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2007年3月5日星期一

『中国時報』斜め読み

 西班牙旅行記は1回お休み。
 上海の少なからぬ喫茶店では、台湾の新聞を読むことができる。置いてあるのはたいてい『中国時報』か『聯合報』。今日喫茶店で最近の『中国時報』を数日分まとめ読みした中からいくつかピックアップ。
 さて、始めは今日(5日)付けのトップ、台湾の陳水扁総統が「台湾独立は必要」と言ったとされる記事であった。同様の内容を毎日インタラクティブから引用

台湾:陳総統「新たな考え」 独立「必要」、路線問題「ない」  

【台北・庄司哲也】台湾の陳水扁総統は4日、台湾独立や新憲法の必要性を訴える「四つの『必要』、一つの『ない』」と名付けた新たな考えを発表した。陳総統は00年5月の就任演説で、在任中は独立宣言や国号(国名)を変更しないなどとした「四つの『ノー』、一つの『ない』」という方針を表明したが、それに反する内容で、台湾独立を警戒する中国の反発を招きそうだ。
 陳総統が掲げた四つの「必要」は(1)台湾独立(2)台湾名での国連加盟(3)新憲法制定(4)台湾の発展。一つの「ない」は「台湾には左派、右派の路線問題は存在しない」。4日夜に行われた会合での演説の中で発表した。
 ただ発言の真意は、李登輝前総統による批判を意識したものとみられる。李前総統は台湾の週刊誌などで「台湾は統一か独立かを争う無意味な闘争をすべきではない」などと発言し、陳総統の姿勢を批判していた。

毎日新聞 2007年3月5日 東京朝刊

 この発言自体が李登輝が行った陳水扁批判への対抗とされている。『中国時報』でこの陳水扁の発言に触れた記事の下には、李登輝が『陳水扁はスローガンばかり』と述べたとされる記事が掲載されていた。
 (1)の「台湾独立」は、「台湾は既に独立状態にあり今更宣言をする必要もない」という主張に対し、敢えて独立をアピールすべき、というもの。
 (3)であるが、台湾は1949年に国民党政権が台湾に逃れてきてからも「我々こそが全中国を代表する」という建前で、国共内戦中の1947年に施行された憲法をそのまま台湾で適用していた。そのため例えば台湾の立法院や国民代表大会(日本の国会、と思ってください)は「議員を全中国から選出する」ということで江蘇省選出議員やら湖南省選出議員やらというのがいて、彼らは選挙ができないという理由で長いこと居座り「万年議員」となるなど、台湾のみの憲法としては矛盾があった。この矛盾を解決すべく、「自由地区」すなわち現在の台湾の支配圏のみで各種選挙ができるようにしたり行政制度や地方制度を定めたりといった「追加条文」を当初の憲法に追記している、というのが現在台湾で施行されている憲法の状況である。つまり、大陸を想定した『中華民国憲法』に書き足しをして運用している、ということである。こうした「大陸の憲法」から「台湾の憲法」に衣替えしよう、というのが上記の「新憲法制定」である。
 某国の首相は改憲の根拠として「憲法制定の過程」にこだわっているが、台湾では「前提」さえも異なっているのである。

 2000年に陳水扁が総統に就任したときには「4つのノー」、つまり独立を宣言しない、国号を(中華民国から台湾に)変更しない、2国論を憲法に盛り込まない、統一か独立かを問う国民投票はしない、と言っていたのだが、国民投票は前回の総統選時にやってしまった上に「4つの『必要』」に変わってしまった。
 「台湾の将来は台湾人が決める」わけであるが、こと陳水扁に関して言うと「うまくいかない時にスローガンを発する」「スローガン先行」という印象が否めない。今も夫人の裏金疑惑の只中だし、以前書いたが企業名から「中華」を外し「台湾」の文字を冠しようと言い出したところ立法院選挙で少数与党から脱することができなかったりと、うまく立ち回れていない感じがする。こういう発言は死に体でないところや窮地に立ったときでないときに発して欲しかった、という感じがする。
 その陳水扁であるが、不確実な噂をもとに政敵の宋楚瑜が中国共産党の人物と密会したと言ったとかで、裁判で敗訴して300万台湾元の損害賠償と謝罪広告の掲載を命ぜられたと別の日の『中国時報』1面に報じられていた。控訴可能とのことだが、何かとうまくいきませんな。

 もう1つ、先月2月28日は「2・28事件」60周年だった。本省人(台湾にもとからいた人)による、国民党や軍やそれらに属する外省人(大陸から来た人)に対する抗議運動とその弾圧から60年、翌3月1日の『中国時報』3面では台湾の政治学者・呉乃徳の演説全文として「我們還有一件事情沒有做到」という文章が掲載された。2・28事件以来生じた本省人と外相人の溝に代表されるように分裂する社会を、まとまりを持った社会にして行こう(つまりこうした台湾市民の融合が「一件事情還沒做到」)、という内容だと読んだ。

 台湾の新聞は芸能面にもかなりのスペースを割いている。3月4日・5日とも芸能面のトップは日本人。最近韓流が台頭していても日本の芸能ネタはやはり欠かせないようだ。4日は伊東美咲のこと(内容はよく読まなかった)、5日は宇多田光の離婚と飯島愛の芸能界引退の記事がトップだった。宇多田光の写真が掲載されていたが、非常にふくよかになっていたのが印象的であった。いつごろの写真を使ったのだろうか、あるいは写真が横に伸びていたのだろうか。

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2007年2月9日星期五

「中国」改メ「台湾」

 喫茶店で今日(9日)付けの台湾の新聞『中国時報』を読んでいたら、台湾の有名企業で「中国」や「中華」が付いた名前の企業3社が相次いで董事会(取締役会)を開き、社名から「中国」や「中華」を外して「台湾」の文字が入った企業名に変えるとの記事が載っていた。
 記事の中で紹介されていたのは中国石油中国造船中華郵政。いずれも名前だけ見ると大陸の会社かと思ってしまうし、「中国造船」と聞くと日本の瀬戸内にありそうな名前でもある。それぞれ以下の通り改名するらしい。

中国石油→台湾中油
中国造船→台湾造船(と書いてあったと思う。Radio Taiwan Internationalのウェブサイト上の記事では「台湾国際造船」らしい)
中華郵政→台湾郵政

 中国石油の改名は既に同社のウェブサイトで発表されている。「台湾石油」ではなく「台湾中油」として従来の「中国石油」の略称を残したのは何かの意図か。英語名は「CPC Corporation,Taiwan」で、China Petroleum Corp.の略称を残している。ちなみに大陸にある企業で「ペトロチャイナ」と呼ばれている企業は「中国石油天然気股份有限公司」であり、こちらも「中国石油」でありややこしい。
 中国造船改メ台湾造船については、『中国時報』の記事にはこちらも英文名に「CSBC」=China Shipbuilding Corpの略を残すようなことが書いてあった。
 中華郵政は日本の郵便局のようなもので郵便事業も貯金事業もやっている。紙面では「台湾郵政」への改名を「1888年に清朝の台湾巡撫・劉銘伝が設置した『台湾郵政』への回帰」として取り上げていた。

 このように企業の名前から「中国」「中華」を外し「台湾」の名を冠するのは、台湾における「正名運動」の一環とされている。陳水扁がかつて2004年の立法院選挙時にこの正名運動を前面に掲げるなど台湾アイデンティティを強調して選挙に臨んだが、これが急激な「台湾化」であるとして警戒されて結局民進党は少数与党になってしまったことがあった。その後このような形で「正名運動」は実を結びつつある(台北の国際空港の名前も、蒋介石の号を冠した「中正国際空港」から「台湾桃園国際空港」に変更されている)一方、陳水扁はこれを主張した選挙に勝てず少数与党で苦しい立場で任期を過ごさねばならないというのは何ともはや、という感じである。
 この記事を書くきっかけとなった台湾の新聞も『中国時報』。そのうち名前が変わる日は来るのだろうか。

 ところで、この記事を書くために『中国時報』のウェブサイト『中時電子報』を見ようとしたが案の定アクセスできず、プロキシありではその後他のウェブサイトにも飛べなくなってしまった。まったく・・・

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2007年1月26日星期五

兌換券

20070118002 先週の日本滞在時に、成田空港内の銀行で見かけた両替の表示。人民元の両替も可能であることを示す黄色い看板の下に「元以外の紙幣(角・分・兌換券)・コインは取り扱っておりません」との記載がある。兌換券については以前書いたことがあったが今一度。
 今中国におられる方でも兌換券と聞いても何のことかと思われる方もおられることだろう。1990年代中盤より前の中国では外貨管理を徹底しており、中国国内で流通している人民元と外貨との両替を認めていなかった。他方、外国人が中国に来て中国でお金を使うべく両替しようとすると、「兌換券」という人民元とは異なる紙幣を渡されていた。この兌換券のみが外貨への再両替が可能とされていた。両替した兌換券は中国で消費される一方だから、外国人は出国時には両替した以上の外貨を再度手にすることはなく、外貨は中国に蓄積されることになる。つまり中国は外貨を獲得した、ということである。私も90年代前半に中国を旅行した際に、両替して手に入れられるのは兌換券であった。
 従って外国人は兌換券を持ち、中国人は人民元をもっているのが本来の姿である。しかしながら、外国人が人民元を持ったり、中国人が兌換券を持ったりすることにもメリットがあるのである。まず外国人にとってであるが、当時は鉄道料金・航空運賃・観光地の入場料などが外国人料金と中国人料金の二本立てになっており、外国人は高い料金を払わされていた。これら支払いは兌換券で支払うとまず外国人であると見られて外国人料金が適用になるのだが、旅費を安くあげるべく中国人料金が適用されるよう求める人たちもおり、彼らが人民元を欲しがっていたのである。人民元で払って中国人料金にしよう、ということである。
 他方、中国人にとっては兌換券でしか買い物ができない外貨ショップ-当時は中国各地の「友諠商店」と名のつくところがそうであったが-にも兌換券を持つことで買い物をすることができ、他では手に入らない外国製品を入手することが出来たのである。
 このようにお互いにメリットがあるため、兌換券と人民元の闇両替は頻繁に行われていた。「闇」と書いている通りこれは当時違法であり、人民元から外貨への再両替はできないのみならず人民元と兌換券の両替自体が摘発の対象であった。
 また、当時は地方へ行くと兌換券の存在やデザインを知らない人もいて、餃子屋など小さな食堂で兌換券を出すと「これは偽札だろう」といわれて突き返されるケースもあった。
 この兌換券であるが、次第に外貨管理手段として別の紙幣を持つ意味が薄れたのか、1995年に廃止され以後は人民元と外貨の直接交換が可能になり、外国人も両替時に人民元を手にすることになったのである。

 それから12年、いまだに兌換券を持っている人は昔の記念にもっている人くらいであろうから、写真の看板のように今更兌換券を両替したいという人は出てこないだろう。

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2006年12月10日星期日

続・銀聯カード

 以前中国のキャッシュカード『銀聯カード』について記事を書いたところ、「銀聯カードのマークは『某大手旅行会社と勘違いされることもあるアルファベット3文字のクレジットカード会社』のマークに似ている」とご指摘をいただいた

Img_3098  そのときコメントした通り、「『某大手旅行会社と勘違いされることもあるアルファベット3文字の会社』と提携した銀聯カード」がある(写真にしてしまったら伏せ字の必要はないか)。使っている色も並びの違いこそあれ一緒だし、いいのだろうか。もっとも、見たらすぐ「どちらが銀聯カードでどちらが『某大手旅行会社と勘違いされることもあるアルファベット3文字の会社』(くどい?)を表しているか」はすぐわかるが。

 中国銀聯のウェブサイトには銀聯カードのマークの由来は紹介されていないようだが、由来を聞いてみたいものである。

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2006年10月26日星期四

銀聯カード

Img_2764 殆どの中国のキャッシュカードにはこの「銀聯」マークがついている。2002年に「中国銀聯」が銀行間の決済を担う会社として政府主導で設立され、今では中国・香港・マカオの銀行がこの中国銀聯のネットワークに加盟しており、中国で発行されるキャッシュカードの殆どにこの銀聯ブランドが付与されている。これら銀聯マークが付いたキャッシュカードはまとめて「銀聯カード」と呼ばれている。
Img_2765 中国のATM。やはり銀聯マークがついており、銀聯カードが使える、つまりたいていの銀行のカードが使えることがわかる。但し、他行のATMで現金を下ろすときは日本同様に手数料を取られる。





 この銀聯カードであるが、最近は日本でも使える場所が増えてきている。まず「お金を引き出す」キャッシュカードとして、日本の金融機関のATMで銀聯カードを使って日本円の現金を引き出せるところが増えてきている。郵便局・シティバンク銀行・東京三菱UFJ銀行(まだ旧UFJ銀行のATMのみらしいが)などで使うことができる。
Img_2654Img_2655 写真はシティバンク銀行のATM。郵貯や都銀・地銀ネットワーク、PLUSに加えて銀聯カードのマークがしっかり入っている。
 先日の一時帰国時にここで3万5千円(千円札が欲しかったのだ)を引き出したが、後日上海に戻ってから記帳したら、1元=14.74円で換算されていた。現金で両替すると(そもそも日本では人民元を両替できるところは少ないのだが)もっとスプレッドを取られることを考えると銀聯カードで日本円を引き出せるというのはお得でもある。
 次にデビットカードとしてであるが、家電量販店などいろいろなところで使えるようだ。検索サイトで「銀聯カード」と入れて検索すると使える店の名前がぞろぞろと出てくる。以前の帰国時に、ヨドバシカメラで銀聯カード使用可の表示を見つけたことがある。日本人がおもむろに銀聯カードを出したら不思議がられるかもしれないが、機会があれば試してみたい。
 このように、銀聯カードは日本でも使えるようになっている。先述の通り両替するよりはお得だろうし、中国で働いて人民元をがっつり貯め込んだ人もこれで帰国時・帰国後に困ることもなく、日本円で引き出したりデビットカードとして使ったりして人民元を使うことができる。
 10数年前まで兌換券が流通し、つい最近までは旅行ガイド本に「人民元は日本では両替できないので中国の空港で両替しましょう」と書かれ、両替できても多額のスプレッドを求められていたことから考えると、人民元も随分メジャーになったものである。

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2006年6月21日星期三

公職選挙法改正-在外投票-

 ヨンハ大王にかまっていてすっかり忘れていたが、海外在住の日本人の選挙における投票機会を拡大する公職選挙法改正案が、この6月に国会で可決された。産経新聞による記事はこちら

在外投票、選挙区も可能に 公選法改正案成立  海外在住の日本人が現在投票できない衆院小選挙区と参院選挙区の投票を可能にする公選法改正案が7日午前の参院本会議で全会一致により可決、成立した。施行日は「公布後1年以内の政令で定める日」で、来年夏の参院選や次期総選挙には適用され、国内で最後に住民票があった選挙区(移民2世など居住したことのない人は本籍地)で投票できる。

 また今回の改正では、個人情報を保護する観点から、選挙人名簿閲覧の制限を強化した。

 現行の在外投票は、衆参両院の比例代表の投票しかできないが、昨年9月に最高裁が「憲法は国民固有の権利として選挙権を保障している」などの理由で憲法違反の判断を示したことから、政府が法改正を目指していた。

 従来の在外投票は、国政選挙において比例代表のみに投票が可能となっていたが、これについて憲法違反の判決が下されたことから、在外邦人にも選挙区・小選挙区での投票を可能にするべく法改正が行われたものだ。
 今後も在外選挙人登録は必要なようだが、今までは在住3ヵ月後から申請可能だったのだが、これからは在留届を出すときに併せて申請可能になるのだとか。
 2票いただけるのはありがたいことである。ただ、外国に住んでいると選挙公報を見ることもなく(領事館に行けばあるのだろうか。上海に住んでいる全員の選挙区を網羅するのは大変そう)、街中を選挙カーが行き交うこともないので、イメージ投票になりがちな気がする。あるいは、贔屓の政党があったら選挙区もその党の候補に、ということが多くなりそうである(国内でもそうか)。
 ここはやはり以前も書いたとおり在外邦人選挙区を作り、候補者に日本飯屋やスーパー銭湯に来てもらうのが良いか?
 海外に住んでいると国内の政治を距離を置いて眺める立場になりがりで、自分の気に食わない政策が進んだり気に食わない主張が日本でされても腹の立ち具合は日本にいるときより静かである。あと、日本の政治よりも国際政治に目が行きがちになる。まぁ、CCTVのニュースばかり見てそれに影響される、ということはないだろうが。これからは日本の政治・経済に何が起こっているのか、海外からももっと注視する必要があるだろう。
 最近日本からは荒んだニュースが入ってくることが多い。この2票がこうしたことが少なくなるような世の中作りに役立つことを願いたい。あと、選んだ人がその後何をしているかも注視する必要がある。

 これとは別の公職選挙法改正もあり、海外派遣の自衛隊員や南極基地の越冬隊員も選挙への参加が可能になる。こちらは移住ではないので、従来は選挙への投票自体ができなかったのだが今後は国政選挙への参加が(海外派遣自衛隊員の場合は地方選挙へも)認められるという。

 在外選挙人登録をしていない人は、お早めに。

(過去の拙ブログ記事。まとめてご覧になる場合は左側の「経済・政治・国際」カテゴリーから)
在外選挙
衆議院解散-在外投票へ-
在外投票への道(1)(2)(3)(4)(5)(6)
在外選挙権の制限に違憲判決

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2005年9月24日星期六

李敖大陸行

2000年の台湾総統選挙の候補者だった李敖が現在大陸を訪問しており、中国のメディアが大きく取り上げている。(ネタを期待したい方は写真のところまで読み飛ばしてください)

2000年の台湾総統選挙は陳水扁(民進党)・宋楚瑜(無所属)・連戦(国民党)・許信良(無所属)そして李敖(新党)の5人で争われたが、実質的には陳水扁・宋楚瑜・連戦の3有力候補による争いであった。国民党が宋と連に分裂したことで陳水扁の当選を招き、国民党が初めて総統ポストを手放す歴史的な選挙であった。
この選挙に、李敖は新党なる政党から立候補した。この新党、1993年にできた政党であり、大陸との協調を目指す政党であった。当時は中国国民党が李登輝の下で台湾志向、つまり「台湾は中国の一部」との建前を捨てて台湾の独自性を目指す方向にあり、新党はそれに不満を持った外省人(国共内戦時に大陸から渡ってきた人)の受け皿とされていた。事実結党直後の1994年に行われた台北市長選挙では落選ながらも趙少康が国民党候補を上回る得票を得るなどその役目を果たしていた。しかしながら2000年総統選挙の時点ではこれら外省人の受け皿は宋楚瑜(選挙後親民党を結成)になっており、新党は泡沫化していた。その新党がこの総統選挙で担ぎ出したのが作家である李敖であった。
この2000年総統選挙の結果はこちら。結果の部分をアラビア数字に直して貼り付けておく。

(引用はじめ)
陳水扁・呂秀蓮(民進党)4,977,737票/39.30%
宋楚瑜・張昭雄(無所属) 4,664,932票/36.84%
連 戦・蕭万長(国民党)2,925,513票/23.10%
許信良・朱恵良(無所属)79,429票/0.63%
李 敖・馮滬祥(新 党)16,782票/0.13%
(引用終わり)
台湾の総統選挙は正副総統候補が連名で立候補する。上記は全て前者が総統候補、後者が副総統候補である。選挙中に新党が宋楚瑜支持を打ち出したこともあり、李敖は最下位落選。全くの泡沫候補であった。

李敖自身はかつて台湾における国民党独裁に反対して投獄されたり、台湾独立派を支援したとされて軟禁されたりと、苦難の道を歩んだ作家である。中国語繁体字による紹介はこちら(Wikipedia中文版より)。国民党に反対して投獄されながら結局大陸志向の政党から総統選挙に、とはなかなか波乱万丈である。
中国のメディアが大きく取り上げるということは、彼が中国にとって都合のいい人物と見られているということである。総統選挙でも台湾に対する「一国二制度」を主張するなどした姿勢が大陸受けが良いのであろう。

logical_volume_identifier__00hr_12min_14sec写真は、大陸のテレビではないが鳳凰衛視台という衛星放送のニュースから。李敖の大陸訪問をかなり時間を割いて報道している。



logical_volume_identifier__00hr_12min_47sec今日は北京にある彼の母校を訪問したとかで、そのときのインタビュー映像。やはり鳳凰衛視台のニュースから。
2000年の総統選挙では0.13%しか票を集められなかったのだから、泡沫候補の訪中を大々的に取り上げるとはなんともはや、羽柴誠三秀吉氏や高田がん氏の訪中を大々的に取り上げるようなものだ(わかるかな?)・・・と思ったら、その後無所属で台湾の立法院議員(国会議員)になっているとのこと。

logical_volume_identifier__00hr_00min_25secところで、彼は鳳凰衛視台に「李敖有話説」なるレギュラー番組を持っている。写真は鳳凰衛視台によるその番組の宣伝。番組の内容であるが台湾政治の人物を取り上げて徹底的にこき下ろしたりと、あまりお上品ではない(勿論番組の最後に「出演者の主張は放送局とは関係ありません」とテロップが出る)。鳳凰衛視台がニュースで時間を割いて彼の大陸訪問を取り上げるのも、番組を持っているせいか?鳳凰衛視台にはやはり新党の政治家である趙少康(上述)もレギュラー番組を持っていて、新党関係者に手厚いようだ。
この鳳凰衛視台、日本でも見ることができるようである。ここでも「李敖有話説」が紹介されている。日本でどんな感じで見られているのだろうか?
中国のニュースにおける「重要性」の認識例を感じた一件であった。

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2005年9月14日星期三

在外選挙権の制限に違憲判決

在外邦人が衆参両院の選挙で選挙区候補に投票できないのは憲法違反だとして訴えていた裁判の判決が今日最高裁判所大法廷で言い渡された。結果は「違憲」、原告勝訴の判決であった。
毎日インタラクティブによる記事はこちら

在外選挙権訴訟:公選法の選挙権制限は違憲 最高裁判決

 海外に住む日本人の選挙権行使を制限する公職選挙法の規定は憲法に反するとして、5カ国の在外邦人13人が違憲確認と国家賠償を求めた訴訟で、最高裁大法廷(裁判長・町田顕(あきら)最高裁長官)は14日、衆参両院の選挙区での投票を認めていない現行法の規定を違憲と判断した。そのうえで、国会が長年にわたり立法措置を怠った「不作為」も認め、国に1人5000円の慰謝料支払いを命じる判決を言い渡した。立法不作為による賠償を認めた最高裁判決は初めて。

 最高裁が法令を違憲としたのは、02年の郵便法の賠償制限を巡る訴訟の判決以来で7件目。判決に直接的な拘束力はないが、国会は早急な法改正を求められる。

 在外邦人の投票は、98年の法改正で比例代表に限って認められたが、選挙区については「在外邦人への候補者個人の情報伝達は極めて困難」との理由で見送られていた。

 大法廷は「選挙の公正を確保しつつ投票を認めることが不可能か著しく困難でない限り、選挙権行使の制限は違憲」との初判断を示した。そのうえで改正前の公選法を違憲と認め、現行法についても「通信手段の発達で候補者個人の情報を在外邦人に伝えることが著しく困難とは言えず、参院の比例代表では候補者名を書く方法で既に在外投票が行われている」と述べ、違憲と結論付けた。

 ただし、違憲確認の請求そのものは「不適法」として退け、一方で、次回衆院総選挙、参院通常選挙の選挙区で、原告らが選挙権を行使できることは確認した。

 また、84年に国会に提出された改正法案が86年に廃案となった後、96年衆院選まで法改正が行われなかった経緯を「10年以上も必要不可欠な立法を怠った著しい不作為」と認定。「例外的に国家賠償法上違法となる」と判断し、同年衆院選で投票できなかったことに対する慰謝料支払いを命じた。

 津野修裁判官は法改正時の内閣法制次長だったため審理に関与せず、判決は14裁判官のうち11人の多数意見。違憲判断に対して横尾和子、上田豊三両裁判官は「選挙権制限は国会の裁量の範囲内」と反対意見を述べた。国家賠償を認めた点には、泉徳治裁判官が「金銭賠償になじまない」と反対意見を述べた。

 原告側は96年に提訴し1、2審は違憲確認を「抽象的な訴えで不適法」と退けた。賠償請求も「憲法の文言に一義的に反するような場合でない限り、国会議員の立法行為は国家賠償法上は違法とはならない」とした判例に基づき棄却した。【木戸哲】

 ▽原告団の話 海外に住む日本人がすべての国政選挙に投票できるようすみやかに公選法を改正するよう求める。現行の海外投票制度は手続きが煩瑣(はんさ)だが、判決の精神を理解し、誰もが簡単に投票できるよう改善していただきたい。

 ▽久保信保・総務省選挙部長の話 厳粛に受け止めている。判決内容を踏まえ、関係各方面とも協議しつつ、解決方策等を早急に検討して参りたい。

 また、共同通信による配信(産経新聞の記事はこちら)に、判決の要旨がある。

 一、改正前の公選法が、在外選挙を全く認めていなかったのは違憲  一、改正後の公選法が、当分の間、在外選挙を比例代表に限っているのは違憲  一、判決後、最初の衆院総選挙、参院通常選挙において、原告らが選挙区選挙に投票できることを確認する  一、1996年までに国会が立法措置をとらなかったことは、国家賠償法上の違法行為であり、国は精神的苦痛に対する慰謝料支払い義務を負う。慰謝料は1人5000円が相当(共同)

こうした訴訟は「立法の裁量内」として退けられるケースが多い(本件も2審まではそうだった)だけに、違憲と結論付けた今回の判決は画期的であると同時に、意外でもあった。しかも慰謝料支払いまで命じた判決は珍しいのではないか。
この裁判、当初は在外邦人に投票の機会がなかったことに対する訴えであった。この裁判の影響もあり1999年の公職選挙法改正により在外邦人も比例代表選挙に限り投票可能になったが、引き続き内地の日本人が2票持っているのに在外邦人が1票だけというのは違憲として訴えを続けていたものだ。
この間、帰国などにより離脱せざるを得なかった原告もいると聞く。私などは以前「1票でもいただければ充分」と書いたことがあったのだが、こうした裁判による先人の努力により選挙権の拡大を得たことを改めて感じた次第であり、敬意と感謝の意を表したい。

この判決を受けて、おそらく選挙区への投票も可能とすべく法改正が行われるのだろう。おそらくは所属する選挙管理委員会(出国時期により、直前の居住地もしくは本籍地)によってカバーされる選挙区への投票になるのだろう。
しかし、以前も書いたように在外邦人の総数は、2004年9月現在で有権者人口が最も少ない徳島1区の3倍以上いる。在外邦人区を作る、というのも面白いのではないか?選挙戦で候補者がニューヨークのSushi Barで有権者と握手をしたり、上海の古北エリアに選挙カーを走らせて選挙運動を展開したり、青年海外協力隊がいるところをくまなく訪ねる候補者がいたり(戸別訪問はダメでしたっけ)と・・・実現性は低そうだがあったらおもしろそうである。

他方、faminet在外選挙に関するページによると、在外有権者数は推定72万人、そのうち今回選挙までに在外選挙人登録をした人は80,885人(全体の1.2%)、今回の総選挙に実際に投票した人は20,551人(登録者の25.41%)とのことである。登録者数に対する投票者数が意外と低い。今の制度は「登録しないと投票できない」システムであり、積極的に登録した人は選挙に関心があるわけだから投票率は高そうなものだが、意外とそうでもないようである。せっかく登録したのに権利を行使しない人がいるのは残念である。もっとも、郵便投票や在外公館投票がおぼつかない地域にお住まいの方もおられようから、一概に「投票していない」とも言い切れない。
と同時に、現在の在外有権者登録の煩雑さの問題も指摘されている。現在は在外公館の管轄地域に3ヶ月連続して居住した後にその在外公館に出向いて手続きをし、その2〜3ヶ月後に在外選挙人証が送られてきてようやく投票可能になる。極端な話在留届を出せばオッケーにすることも可能だろう(これから出国する人は出国直前の居住地の選挙区になる、と今の制度では決まっているわけなので恣意的に選挙区を選ぶことはない)し、少なくとも登録制度を維持するにしても申請してから2〜3ヶ月もかかるというのは怠惰以外の何物でもない。登録者数が上がらないのはこうした煩雑さに問題がある、ともいわれている。
上海では、総領事館がタウン誌で日頃から登録を呼びかける宣伝をしている。だが、肝心の総務省のウェブサイトが、在外投票を促進する気のないウェブサイトになっていると感じた。(外務省の紹介は、制度がわかるウェブサイトだと感じた)。総領事館には宣伝を続けていただくとともに、総務省の意識改革を期待したい。

いずれにせよ、現行制度では登録が必要だとされているので、今回選挙権を逃して残念な思いをされた方はこれを期に登録をし、次の選挙(参議院選挙は2007年、衆議院は???)を待つといいだろう。

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2005年9月11日星期日

在外投票への道(6)−開票−

総選挙の大勢が見えてきた。既にネット上でもいろいろ言われていることだろう。刺客だの何だの言われていたが、刺客に入れた人も民営化反対候補に入れた人も(新党を作った人は別にして−新党から出た候補でもそうな場合が多いのだろうが)比例代表では自民党に入れることが多かろうから、自民党もうまくやったな、というのが感想である。
それに対して民主党であるが、「自民と違うことを言わなければならない」というのに縛られすぎたせいか主張が散漫だったきらいが、外地から見る限りでは感じた。

ところで、今回は初めて在外投票で選挙に参加したわけだが、やってみて日本での投票との違いを感じたところを挙げてみる。
1.まず根本的なルールの違いから。在外投票で投票できるのは衆議院は比例代表のみ。選挙区には投票できないし、最高裁判所裁判官国民審査にも参加できない。参議院選挙でも同様に、比例代表のみ参加可能。
2.公式な情報が手に入りにくい。日本だと少なくとも投票所に行けばどの政党が出ているかわかるし事前に選挙公報などで知ることができるのだが、こちらではネットやら何やらで自分で調べないといけない。もっとも、在外投票自体が情報技術の発展により設けられた制度ではあるが。「はて、新進党って今もあるんだっけ?」とか「私は新党大地に投票できるの?」とかいうことは自分で調べないといけない。
3.非公式な情報も手に入りにくい。ゆかりタンがどのくらい萌えるのかとかいうことは、さすがにわからない。まぁ、こういうのはどうでもいいことが多いが。
4.在外公館投票の場合は投票日の1週間くらい前が締め切り、郵送の場合は投票日当日午後8時必着のため、早々と投票しなければならず、選挙戦終盤の情勢を考慮したりぎりぎりまで政党の訴えを聞いた上で投票する、ということができない。
5.立候補者のみならず、投票する側にも選挙にカネがかかる。一票を確実に届けようとすればするほどEMSなど高額の郵送手段に頼らないといけないし、投票用紙の請求も同様である。

こんなところであろうか。
1.であるが、日本で所属する選挙管理委員会が決まっているのだから(出国時期によって、直前の居住地もしくは本籍地)、選挙区候補への投票も可能な気がする。国民審査は全国一律だから尚更である。ネットとかで調べないと候補者がわからないのだが、ネットが使えなくてもこのあたりは在外公館なりで教えてもらえばいいことだし。
2.は、まぁ仕方ないでしょう。公示を待って投票用紙を送っていたら間に合わないでしょう。それより上に書いたような選挙情報サービスの整備が重要だと考える。
3.は・・・あったほうが面白いでしょうがまぁいいです。結局日本でもネットとかマスメディアで知るのでしょうから。
4.は、少なくとも在外公館投票はもう少しぎりぎりまで可能な気がしますね。
5.・・・日本でも金を払って交通機関を使って投票に向かう方もおられるでしょうから仕方ないのだろうが、「投票のためにカネを使っている」という感触は大きいですね。

上に書いた在外投票で比例代表しか投票できないことは裁判で争われており(もともとは在外投票ができる前に在外邦人に投票権がないことの争いだった)、14日に最高裁で判決が言い渡される。こちらの結果にも注目である。

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2005年9月8日星期四

在外投票への道(5)−ついに投票−

今朝、投票用紙に記入の上、EMSで某市選挙管理委員会に送付した。
よくEMSを使っているが、朝出勤前に郵便局に持っていくと(こちらの郵便局は朝7時とか7時半とかから開いている)いつも2日後に着いているので、まぁ大丈夫だろう。
既に在外公館投票は締め切られているところが殆どだろうし、郵送投票も投票日午後8時(勿論日本時間で)必着なので、在外投票としてはかなり遅い時期といえるだろう。
もう少し早く投票すれば普通の航空便でも間に合ったのだろうが、やはり折角の1票、より確実な方法で届けるのがいいだろう。ちなみにEMS料金は121.3元。また選挙にカネをかけてしまった。

今回やってみての在外投票のまとめ?は開票後に。

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2005年9月1日星期四

在外投票への道(4)−洋上投票−

 在外投票に似た制度として、洋上投票という制度がある。総務省のウェブサイトの説明はこんな感じだが、投票を促進する気がなさそうなページである。横浜市岡山市のウェブサイトによる説明のほうがわかりやすい。
要は、貨物船や漁船などに乗船しており航海中に投票日を迎えるため投票所に行かれない乗組員が、船上のファクシミリを用いて投票を行う制度である。
 船員は事前に「選挙人名簿登録証明書」を交付してもらう。その上で、船員は出航前に船長に洋上投票の申し出をし、船長は投票用紙を請求し、受け取ったら船上に保管しておく、そして、選挙期間中にファクシミリで投票を行うという手順のようだ。
 不在者投票扱いなので、比例代表だけでなく選挙区選挙にも参加できるようだ。

この洋上投票、投票人数の割に費用がかかりすぎるとしたネット記事がある。毎日インタラクティブからの引用。元ページはこちら

(引用はじめ)
選挙:衆院選 洋上投票、会計検査院が調査か−−ファクス200万円、日本人船員減

 1票36万円、「金かかりすぎ」/組合「費用で判断しないで」

 衆院選の期日前投票とともに「洋上投票」(不在者投票)も31日、全国54カ所の選管で始まった。遠洋漁船員らが船内からファクスで「1票」を投じる制度だが、ファクス機器の設置・リース料は1台約200万円かかる。一方、船舶のハイテク化やコスト削減のため日本人船員は減少傾向にある。中には「投票ゼロ」の例もあり、今年に入って会計検査院が調査を実施した模様だ。調査を受けた関係者は「1票に金がかかりすぎるのでは」と指摘されたと明かす。【網谷利一郎】

 この制度は、公選法改正で00年6月の衆院選から実施され、今回で5回目。投票日に投票できない遠洋漁業や科学調査船の船員が、あらかじめ選管に申し込んで送信投票用紙を受け取り、公示日以降にファクス送信で「1票」の権利を行使する。今回の衆院選では、全国54選管に受信機器が国費で設置され、合計費用はざっと1億円になる。

 全日本海員組合(東京)によると、前回衆院選(03年11月)で48隻約300人が投票したという。単純計算すると、1票の費用は約36万円になる。

 ある関係者は「今年1月、会計検査院の調べがあり、1票に金がかかりすぎると指摘された」という。検査院は「調査段階の内容は一切公表していない。洋上投票の調査の有無も答えられない」と回答する。

 神奈川県内では、横須賀市と三浦市の選管が利用する。横須賀市選管の場合、前回衆院選で29人が利用、昨年7月の参院選ではゼロだった。三浦市選管は両方ともゼロ。横須賀市選管は「今回は解散が急だったためか、申請は1件」と話す。

 同組合によると、遠洋漁船の多くは解散時には既に出漁中の上、日本人船員は減少傾向にある。洋上投票には立会人と投票管理者、投票者の3人の日本人が必要で、2人以下では投票できない。同組合は「貴重な1票の権利行使を単純に費用対効果で判断するのはいかがなものか」と強調している。
(引用終わり)

 洋上投票に金がかかるというが、普通の(在外投票や洋上投票でない)選挙にも当然金がかかっているのである。勿論効率よく行ってコスト削減を図るのは望ましいことであるが、国民に権利を行使せしめるための出費を悪のように見るのはいかがなものか。
 この洋上投票、調べた限りでは在外投票よりも使い勝手が悪そうである。事前に選挙人登録証明書を取っておくのはともかく、出航前に投票用紙を取り寄せないといけないとのことであるが、上記記事の通り解散時には既に出航済みで、解散から告示・投票に至るまで日本に帰ってこないケースも多々あるだろう。漁船や貨物船で例えがわかりにくければ、世界一周の旅に出ている豪華客船の乗組員を想像していただければいいだろう(乗客も事実上投票できませんね)。こうした船では投票用紙を取り寄せることができず、投票の機会がない。
 もし日本に寄港したとしても、停泊時間が短くて本来の船務以外のことは到底していられないということもあろう。
 また、投票には3人以上の日本人がいなければならないとのことであるが、もしそうならば船長・機関長の2人だけが日本人だったりする場合にはやはり投票できない。外国の船舶に1人だけ日本人が乗っている場合はなおさらである。
 船長の権限が絶大である海事法の影響が反映されているような投票制度であるが(注:船長の権限が大きいことを批判しているわけではありません)、国政選挙は有権者が主人公であり、また投票の間口を拡げるのは国の役目である。例えば洋上から投票用紙を請求できるようにするだけでも、かなり機会が拡がるだろう。船陸間通信の発達を、もっと制度に反映させて欲しいものである。

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2005年8月28日星期日

在外投票への道(3)

IMG_1117出張から戻ってきたところ、日本からEMSが届いていた。送り主は某市選挙管理委員会。おそらく在外投票がらみだと思って封を開けてみると、


IMG_1119投票用紙はじめ今回の在外投票に必要な書類一式が、送り返されてきた在外選挙人証とともに入っていた。在外選挙人証の裏には、今回の選挙名と投票用紙を発行した選挙管理委員会の印が押されていた。
投票用紙に比例代表の政党名を書き、その投票用紙を内封筒に入れ、その封筒をさらに外封筒に入れて発送するようだ。
あと、説明によると、これら送ってもらった投票用紙など一式と在外選挙人証を持って在外公館に行っても投票可能なようである。一旦日本に投票用紙を請求しても、在外公館投票に切り替えることも可能なようである。
これで、あとは公示日後になるべく早く送り返すだけである。
しかし、選挙管理委員会からの郵便もEMSで送っていただけるんですね。より確実性が高い手段を使っていただけるのはありがたいのだが、やはり選挙には金がかかっているようである。

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2005年8月18日星期四

在外投票への道(2)

昨日、上海の日本総領事館から封書が届いた。
投票用紙は日本から送られてくるので投票用紙ではない(だいたいEMS追跡で申請用紙が届いたか調べたところこの前日本に届いたばかり)が、案の定「在外選挙のご案内」と書かれたレターが入っていた。
投票方法など今までこのブログで書いてきたようなことが書いてあったが、在外公館に行って投票する在外公館投票の投票日時を見ると、こう書いてある。

(引用はじめ)
投票日時:8月31日(水)〜9月5日(月)の期間中、毎日午前9時30分〜午後5時まで投票できます。
(土日、昼休み中も投票できます)
(引用終わり、太字は引用者)

何と土日も投票できるようである。領事館のある街に住んでいるのだから、土日の都合と交通費次第だが日本にEMSで投票用紙を請求する必要もなかった・・・orz
調べたところ上海総領事館のウェブサイトのトップページに、同じ内容が書いてあった。よく調べてから行動しようね。

まぁ、気を取り直して投票用紙を待つことにしよう。

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2005年8月14日星期日

在外投票への道(1)

かねてからこのブログで在外投票のことを書いているが(こちらこちら)、今回の衆議院選挙で実行してみることにした。
今回は郵便投票にすることにし、在外選挙人証と投票用紙請求書を日本の選挙管理委員会に送ることにした。
送り先の選挙管理委員会の住所は、在外選挙人証に書いてある。あとは請求書であるが、登録時にもらったものが行方不明なのでダウンロードをすることにした。
外務省のウェブサイトを見ると、「総務省のウェブサイトでも入手可能」とある。ところが総務省のウェブサイトを見ても、トップページには在外投票のことはおろか今回の選挙のことは触れられておらず、どこにその申請用紙が置いてあるのかわからず、不親切なウェブサイトである。結局外務省の郵便投票のページに請求書のPDFファイルがあったので、そこからダウンロードした。
しかし、折角在外投票の案内をするのなら、直接申請用紙のあるページにリンクを張るなど、有権者に親切な対応をして欲しいものだ。
なくなると困るので、日本の選挙管理委員会へはEMSで送った。郵送代は122.6元。選挙に金がかかるとは通常立候補者の弁だろうが、在外投票では有権者も「選挙に金がかかる」のである。

ところでこの在外投票、登録者が伸び悩んでいるようである。以下は時事通信の配信から。

(引用はじめ)
「在外投票」普及に苦心=過去4回は登録率1割−外務省

 9月11日投開票の衆院選に向けて、外務省は海外在住の有権者による「在外投票」の準備作業を進めている。しかし、投票に必要な在外選挙人名簿への登録率が上がらず、普及に苦心している。
 在外投票は、海外の在留邦人が国政選挙で在外公館や郵便を通じて投票できる制度。2000年の衆院選から始まり、参院選を合わせて今回で5回目。在外選挙人名簿の登録を申請し、選挙人証を取得しなければならず、過去4回の登録率は1割程度にとどまった。
 このため外務省は、登録率アップに取り組んでいる。在外公館の職員が管轄地域内の各地に出向き、登録申請を受け付ける出張サービスも昨年度から開始した。しかし、昨年10月時点の在外有権者が72万人と推定されるのに対し、登録者は8万人余りに過ぎず、「思うように進んでいないのが現状だ」という。
 同省は「制度そのものを知らない人がまだまだ多いようだ。外務省や在外公館のホームページなどを通じて可能な限り広報を充実させ、きめ細かく対応していきたい」としている。(了)
(引用ここまで)

在外有権者数が72万人とのことである。総務省ウェブサイト内の情報によると、最新のデータでは徳島1区は衆議院議員1人あたり約21万人とのことなので、在外邦人だけで1選挙区を作った場合これを基準にすれば3人、まぁ1人か2人はいてもおかしくない数字である。その一方で登録者数は8万人とのことであり、在外有権者の9割弱は権利を無駄にしていることになる。
登録しないと投票ができない、というのは結構世界あちこちであるような気がする。アメリカでも選挙人登録が必要であるし、アフタニスタンやイラクの選挙でも選挙人登録が話題になっていた。他方日本では国内居住者は登録なしで選挙権が生じるのだから、在留届を出せば選挙権ありというようにはならないのだろうか。
外務省や総務省には宣伝に励んでいただくとともに、投票用紙請求書の例に見られるように投票のしかたがすぐにわかるようなウェブサイトを構築してもらいたいものだ。

とにかく、投票用紙が来るのを待つことにしよう。

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2005年8月9日星期二

衆議院解散−在外投票へ−

昨日参議院で郵政民営化法案が否決され、これを踏まえて小泉首相が衆議院解散を決め、総選挙に突入する。
政権交代の可能性とか、これで自民党が変わるかとか、参議院での否決なのになぜ衆議院解散なのかとか、殿御乱心なのではとか、森前首相がビールの空き缶を手に出てきたのを見てやはり「酒飲んで国会」なのかなぁとか、わざわざつぶしたビールの空き缶を持ってインタビューに応じなくてもとか、既にあちこちで書かれていることだろう。最後の2つ、ビールの件以外は詳しいコメントを仕事から帰った短い時間で書く能力が私にはない。

ただ、私にとっては、以前書いた通り初の在外投票のチャンスである。
で、投票方法であるが、さっそく外務省のウェブサイトに今回の総選挙を想定した投票方法がアップされている。今のところ、郵送で選挙管理委員会に投票用紙を請求する方法でやってみようと考えている。

残念ながら今から登録しても、登録には2ヶ月ほどかかるため間に合わない。2007年夏には参議院選挙があるし、その前にまた衆議院解散があるかもしれない。在外公館が近くにある人はこれを機に登録しておくのもいいだろうし、そうでない人は公館のある都市に立ち寄ったときにしておくといいだろう。
この在外投票、施行される前は「在外日本人に選挙権がないのは法の下の平等に反する」との主張があったのだが、今の方法でも国内の有権者は衆議院・参議院2票ずつ持っているのに在外邦人にはそれぞれ比例代表の1票ずつしかないのは不平等だ、とする主張がある。
もし選挙区の1票をもらえるならどこへ、ということを考えると、一義的には登録している(出国時期によって海外転居前の住所もしくは本籍地)選挙管理委員会の属する選挙区というのが妥当な線だろうが、「海外邦人区」というのができないかな、とも考えてみる。上海だったら古北エリアで街宣カーを走らせたり、日式の居酒屋で飲んでいる客(登録してない人だったりする)と握手したり・・・なさそうだなぁ。選挙運動にも金がかかりそうだし。
産経新聞の解説に書いてあるとおり、台湾の立法院は在外国民から8人選ばれることになっているが(中華民国憲法追加修正条文第4条1項の3)、これは比例代表であり国内の選挙区投票結果に左右されるようである(注:台湾の総統選挙は、在外国民も帰国して投票できる)。どこかに在外国民選挙区のある国があったら教えてください。

まぁ、個人的には1票でもいただければ充分でございますよ、とも思うのだが、在外邦人が増えていくと軽視できない問題になろう。

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2005年7月23日星期六

人民元切り上げ(2)

人民元切り上げに関連して。
給料がドル建てであった場合、同じベースでも今回の切り上げで人民元で実際に手にできる給料は2.3%目減りしてしまう。かく言う私もその1人である。
「お前の給料の前に仕事の心配をしろ」と言われそうなので、この辺はグッと胸にしまっておく。しかし、今後どんどん切り上がっていったらオオゴトである・・・

日本にいたときは、タリフは円建てで振り込まれる給料も円貨であった。仕事については為替レートによって利益率が上下するのでその点気にしなければならなかったが、こと給料という点では円高や円安で損した得したということはなかった。この辺りを意識するようになるのは外貨預金や外貨MMFをするようになってからだが、それもささやかなものなのである。
一方、人民元は兌換性が低いため、将来中国以外に住んだり出身国に戻る気があれば米ドルや日本円など兌換性の高い通貨で受け取っておいたほうが良いということになる。最近日本の銀行でも人民元を日本円に両替してくれるところが出てきたが、スプレッドが確か片道2円だったと思う。今のところ1元=約13.7円(7月23日付け日経1面によると、22日の上海外為取引センターの終値1円=0.073059元)だから、このレベルで2円、往復4円はすごく痛い。
また、中国では通貨持ち出し制限があるので、それも気にしなければならない(5,000ドル超は要申告)。日本の口座に振り込んでもらえるのなら、そうしたほうがいいことになる。
一方、人民元切り上げを睨むと、人民元を手許に持っておいたほうが良い、ということになる。ここで、いったい給料をどの通過で受け取ったらいいか、という問題が生じてくる。人民元が高くなることを予想して人民元で受け取るか、兌換性重視で外貨での受け取りか。
自分のサラリーまで投機の対象になってしまうのはどうかと自分でも思うのだが・・・いや、投機というより「どの通貨で受け取るのが給料を目減りさせないか」ということだが・・・

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2005年7月22日星期五

人民元切り上げ

昨日の夜、ついに人民元の切り上げが発表された。
今回の措置は、人民元の切り上げというよりは、通貨制度の変更ともいえるものである。人民気は今まで1ドル=約8.28元に固定されていたが、これを7月21日21時現在で1ドル=8.11元とするとともに、米ドル連動をやめて複数通貨の動向を参考にして上下0.3%の範囲内で変動させる方式にするということである。

人民元については割安に設定されているとされ、中国の輸出競争力を不当に高めるものとしてアメリカを始めとする各国から為替制度の改革を要求されていた。中国にしても、外圧に屈する形での改革は面子が許さないところであったが、すでに切り上げを見込んだ投機資金の流入が激しくなっており、何らかの手を打たなければならなかった、とされている。
外圧のほうは、自国の輸出拡大が見えなかったり中国製品の市場占有拡大の動きがとまらなければ、またぞろ要求が出てくるのであろう。まだ「中国にモノを売る」流れが「中国で作って輸出する」流れより小さいのであり、やはりそういうことになろう。人民元切り上げは、中国にしてみれば自国通貨の価値が上がるわけで、中国にとって輸入や海外への投資には有利になる点もあるのだが(今まで1ドル投資するのに8.3元必要だったが、今日は8.11元でいいことになるので)、外国からするとやはり中国からの輸出に目が行くのだろう。

今回の切り上げ幅は2.3%であり、予想よりも小幅にとどまったとされる。一気に切り上げるのではなく少しずつ調整をしていくということであろうか。あるいは日々の変動幅として0.3%が許容されている(今までもそうだったが、為替介入により一定レートが維持されていた)ので、これを使って調整していくということであろうか。毎日0.3%ずつ変動していけば、理論的には同じ方向に変動していれば1ヶ月で相当変動することもありうる。しかしながら、今日の為替市場では終値は1ドル=8.1111元で、逆に元安にふれたとのことであり、急激な変化にはならないということか。

いずれにせよ企業も、個人も、新しい流れへの対応が必要になっている。

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2005年7月16日星期六

在外選挙

日本では、郵政民営化をめぐって小泉首相が衆議院解散をちらつかせるなど、政局が大詰めを迎えている(と、理解している)。
で、万一衆議院解散となるとそのまま総選挙となる。日本に住んでいると公示とともにポスターが貼られ、選挙カーがけたたましく行き来し、そうこうしているうちに投票日が来るのだが、我々在外邦人も「在外選挙」という方法で日本の国政選挙に参加できるのである。参加できるのは、衆議院・参議院それぞれの比例代表選挙である。

在外選挙に参加するには、まず「在外選挙人名簿への登録」を申請しなければならない。転居後3ヶ月以上(在外公館の管轄区域に続けて3ヶ月以上)経過後申請が可能になる。さらに、日本で転出届を出している必要がある。
住んでいる地域を管轄する大使館・領事館など在外公館に行って、申請を行う。申請には、旅券及びその地域(管轄区域内)に3ヶ月以上住んでいることを証明する書類が必要である。郵送での申請はできず、在外公館に足を運んで申請しなければならない。

IMG_1028申請から2ヶ月くらいで、写真のような「在外選挙人証」が届く。これで在外選挙への準備はOKである。
私もまだ在外選挙には参加したことがないのだが、投票の方法には(1)在外公館に出向いて投票(2)郵便による投票(3)日本国内で投票 の3種類の方法がある。このうち、(2)郵便による投票は、投票用紙を日本の選挙管理委員会に請求し、投票用紙を送ってもらい、その投票用紙を返送することで投票を行うものである。
ちなみに、日本の選挙管理委員会はどこになるかというと、1994年5月1日以降に出国した人は直前の居住地、それより前に出国した人や日本に住んだことがない人は本籍地になる。直前の居住地といっても、そこに戻る予定でもない限りもう引き払っているわけだから何だかな、という感じであるが、どのみち比例代表選挙にだけ参加するのだからどこでも一緒ではある。私の在外選挙人証にも直前の居住地の選挙管理委員会の名前が入っており、郵便投票の場合はここに投票用紙を請求する。上記(3)の日本に帰って投票の場合には、この選挙管理委員会(が定める投票所)に出向いて投票することになる。
また、(1)の在外公館での投票は、扱っていない公館もある。中国の場合は、今のところ重慶総領事館が対象外のようだ。

この在外選挙制度、申請から選挙人証の受領まで2ヶ月くらいかかるので、解散が決まったり選挙が迫ってからでは間に合わない。選挙の有無に関わらず早めに申請しておくのがいいだろう。
外務省のウェブサイトによる説明はこちら
(決して解散総選挙を煽っているわけではないので、念のため)

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2005年6月13日星期一

皇族の肖像を商標登録?

出所はこちら。世界日報のウェブサイトより。

<引用ここから>
天皇の肖像を商標登録申請−北京
中国人酒業家が提出、当局受理

13億円で日本企業に売却検討

 【香港5日深川耕治】4日付の中国紙「新京報」によると、北京で酒造販売業を営む中国人経営者が中国国家商工総局に昭和天皇、天皇陛下、皇太子さまに酷似した顔写真をグラフィック合成したデザインを靴類販売で使用する目的で商標登録申請し、当局が許可すれば日本企業に13億円で売却するか国内で使用することを検討中として物議を醸している。

 同経営者は1月24日に当局に登録申請を提出、すでに申請受理の通知書を受け取っており、認可待ちの状態という。

 商標登録申請したデザインは昭和天皇の肖像に酷似した顔を頂点に左下に天皇陛下、右下に皇太子さまの肖像に酷似したトライアングル構造のグラフィック合成デザインとなっている。登録が認可されれば、靴類のみでの商標使用が可能という。

 登録申請した中国人経営者は「すでに日本の関係機関が商標を買い取りたいと打診して来ている。自社ブランドの酒の五年間の営業販売権と靴類のみで使用できる商標という条件で13億円での売却が条件」としており、売却が困難な場合は国内企業への売却も検討するとしている。

 同商標登録申請について、北京の商工当局関係者は「外国要人の肖像権侵害の疑いがあり、商標には不適切。外交問題を引き起こしかねない」と懸念。四月に起きた中国各地の反日デモに続き、一般の中国人から沸き起こる恣意的な反日行動は皇室の肖像権問題にまでエスカレートしそうだ。
<引用終わり>

中国のニュースは何が本当かわからないのだが、もしこれが本当だとしたら皇族の肖像をを商標登録しようなどとは実にけしからん。商売とは関係なく、悪意を持って申請したか(靴底に書いて踏みつけようという気か)和解金目当てで登録したのが見え見えである。
以前にも中国でりんごに「青森」と商標登録しようとしたということを聞いたことがあるが(結局通ったのだろうか)、どうも喧嘩を売っているとしか思えないやり方である。
まぁ当局が「肖像権侵害の疑いがあり、商標には不適切」といっているとかで当たり前の対応がなされるのだと思うが・・・何かあったら「これは日本の皇族ではない」と言って開き直るのだろうな。
このニュース、他の新聞では見たことがないような気がするのだが、見逃していたのだろうか。あるいは慮ったかガセネタだと思ったかで載せなかったのか。yahoo!のニュース検索で「中国 商標」で検索しても引っかからなかった。

他にも日本製プリンター インク海賊版横行 中国で数百億円の被害Sankei Web)や「CD・DVDは模倣品でも構わない」――中国ネットユーザーの5割IT media News)など、中国における知的所有権の意識の低さに関する記事が目に付く。
翻って身の回りを見ると、道端やコンビニエンスストアの前で(店そのものではない)板の上にDVDを並べて売っているのを目にするが、とても怪しい。
私自身は日本のDVDやCDはamazon.co.jpから輸入している。もっとも、当地で海賊版など出なさそうなアーティストの曲を聴いたりDVDを見たりすることが多いのだが・・・やはり海賊版は安くても買ってはダメだ。
DVDについては、さすがに作品の価格並みではないが輸入するときに結構馬鹿にならない関税を取られる。どうやって課税標準や税率を決めているのか、知りたいものだ。機会があったら調べてみたい。
海賊版や知的所有権対策、WTOに加盟したからにはしっかりやってもらいたいものだ。

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2005年5月16日星期一

宋楚瑜も来た

先の連戦大陸訪問に続いて、台湾の野党第2党・親民党の宋楚瑜主席も大陸訪問を果たした。
上海でのテレビでの取り上げられ方は相変わらずで、ニュースでは連日「宋楚瑜大陸行」と題して動静を伝え、胡錦涛との会談の日には会談の様子とともに内容を文字で表して読み上げるなど、連戦のときと扱いは同じだった。日本だと衆議院・参議院とも野党第2党は日本共産党(ぉ)。野党第2党の訪問がこれだけ大きな扱いか。
陳水扁としては面白くないのは確かで、日本経済新聞5月13日付国際版の国際面によるとこの会談における共同声明を「台湾を香港と同様、中華人民共和国の一部とするもの」と批判したそうだ。台湾住民の間に「台湾意識」が根付いている一方、経済的には大陸との繋がりが強くなっている台湾。今までは「近付く経済、遠ざかる政治」という感じであったが、一連の訪問により中台接近がなり、経済的メリットが出た場合にはそれは2人の貢献と評価されるだろう。もとより胡錦涛は陳水扁・民進党を相手にするつもりはなく、連戦や宋楚瑜(つまり、国民党や親民党)を相手にして、台湾住民に「国民党・親民党政権だったら台湾の経済メリットがもっと出るようにしてあげるよ」というアピールをして、次回総統選挙までに民進党を追い込もうというのが目先のところだろう。実際陳水扁政権はずっと少数与党のせいで思う政策もできず、急進的なこと(有力企業の名前から「中国」の名前をはずす)をすると支持を減らす、という感じでうまくいっていない。中国共産党にとっては台湾住民の不満を陳水扁・民進党離れに結び付けたいところだろうが、台湾住民は反国家分裂法にもっと不満なので、どうだか。

それにしても陳水扁・連戦・宋楚瑜、表舞台が長い。1994年に台湾で台湾省長・台北市長が初めて直接選挙になったとき当選したのが、台湾省長が宋楚瑜で台北市長が陳水扁。連戦はその頃行政院長で、1996年の総統選挙で李登輝とコンビを組み副総統に当選。今や陳水扁が総統、後の2人が野党党首として政界のキーパーソンになっている。日本の政治家の活躍期間が短いのかもしれないが、さしずめ台湾政界は同じ登場人物が役をとっかえひっかえメインキャストを務める「橋田寿賀子ドラマ状態」と言えるだろう。

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2005年5月1日星期日

国共会談

日付では一昨日のことになってしまったが、4月29日に胡錦涛・中国共産党総書記と連戦・国民党主席が会談をした。
当地の新聞「新聞晨報」は1面に2人が握手する写真を大きく掲載し、「60年の歴史風雨を乗り越える握手」と報じ、これに先立って行われた連戦の北京大学でのスピーチを「40分で15回の拍手」と見出しをつけていた。CCTVのニュースでは、会談中の胡錦涛の発言をかなりの時間を割いて取り上げて、会談で合意したとされる5項目を全て文字にして画面に表わしていた。午後7時のニュースは30分間ずっとこの内容だった。
特に早期統一に向けて某かの宣言が出たわけではなく、また連戦も北京大学でのスピーチで「現状維持」で早期の独立にも統一にも賛成しない立場を表明したとされる。中台の枠組みが今回の訪問で大きく変わるということはなさそうであるが、共産党と国民党の接近がこれでより白日のものになり、台湾意識が伸びてきているが大陸との経済的つながりを重視せざるを得ない今日の台湾において「大陸とパイプを築いた」国民党の評価がどうなるか注目である。

やはりこれらについて分析する能力がないのか、当地での報道がお決まりのものだったせいか、興味は今ひとつである。「台湾独立反対」「1つの中国という共同理想」などと聞き飽きた言葉がニュースで並ぶ。新聞や報道を見返して思うところがあればまた書いてみたい。

しかし連戦、野党の党首である。日本だと民主党の岡田党首に当たるのか、あるいは自民党が下野した時の党首である河野洋平氏に該当するのか。それにしては取り上げられ方が大きいのだが。

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2005年4月30日星期六

卓球選手権とデモ防止と

明日から労働節連休。例によって連休前後の土日が平日扱いになるのだが、今回は
4月25日(月)〜30日(土) 6連投
5月1日(日)〜7日(土) 7連休
5月8日(日)〜13日(金) 6連投
であり、連投が比較的短く疲れが少ないと言えよう。
昼間は仕事なので、日が沈んでからネタを探しに街に出てみた。

IMG_0714IMG_0715IMG_0717そういえば今日から上海で世界卓球選手権が開催される。愛ちゃんはいつ来たのだろう。よくわからない。
しかしながら徐家匯の交差点に面したビルやデパートの前には、卓球選手権にちなんだオブジェクトが飾られ、きれいな光を放っていた。オートバイの世界グランプリも昨日から開催されているという。去年は第一汽車方程式もといF1も上海で開かれたし、世界規模のイベントが次々と上海にやってくる。

IMG_0719IMG_0736翻って日本総領事館近くの類山関路と興義路の交差点。興義路の中央に海上輸送用のコンテナが並べられ、車線を分離している。デモ隊が入れないよう、あるいは群れることができないように、ということだろう。

日本総領事館の壁とコンテナに挟まれた興義路を歩き、総領事館正門へ通じる万山路との交差点。万山路への入り口が、やはりコンテナで塞がれている。
IMG_0728写真左側、自転車が出てきているのが万山路であり、奥に見える建物が日本総領事館である。
ぴったりふさがれている訳ではなく人が自由に出入りできており、このままではデモ隊が来たらあっさり入られそうな感じであるが、万一の際には塞いで総領事館を守ってくれるのだろうか。
類山関路の総領事館沿いには「武警」と書かれたロープが張ってあり、緑色の服を着た警官が詰所以外にも立って見張っていた。ここの掲示板は割られたそのままの姿を晒しており、割れたガラスが掲示板に残ったままである。

IMG_0727総領事館の壁。ペンキの入ったペットボトルか何か投げた痕が無残に残っている。





5月1日(メーデー)もしくは5月4日(5・4運動)にデモをするよう呼びかけがあるといわれている。結果はどうなるかわからないが、この前途中の道では警官が何もしなかったのはここに書いた通りであり、万一の際にまた容認などということがあってはならない。このコンテナが見せかけのポーズなのかどうか、デモがなくてわからなかった、というのが一番良いのであるが。
卓球やモータースポーツのイベントがある中で反日デモ、ということになると中国も信用にかかわるだろう。

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2005年4月27日星期三

連戦大陸訪問、その後に・・・

昨日(26日)台湾の中国国民党の連戦主席ら一行が南京空港に降り立った。かつて大陸反抗を唱えていた国民党が今や「台独反対」の中国共産党に歓迎の横断幕まで掲げてもらっての大陸訪問である。
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昨日22時に放映されたCCTVのニュースでは、「中国国民党主席 連戦一行大陸訪問特別報道」と銘打って(それでも10分足らずだが)空港に降り立ったところ、連戦のスピーチ、江蘇省党幹部の歓迎の様子などを放映していた。冒頭で空港にいる記者が「歴史的な一瞬です!!」と言っていたが、今や共産党の敵は国民党ではなく民進党など台独を主張する勢力であり、取り立てて何かという感慨は、見ていて感じなかった。とにかく中台関係の年表に残るであろう点からすると「歴史的な一瞬」なのかもしれない。
余談だが、勇利アルバチャコフというロシアから日本に来たプロボクサーが世界チャンピォンを獲得したときもアナウンサーはCIS=旧ソ連出身初の王者を「歴史的な一瞬です!!」と言っていた。この言葉、「初物」くらいに聞いたほうがいいようだ。本当に歴史的な一瞬かは後世が判断するだろう。
それにしても連戦、総統選に2連敗し、連戦連敗というシャレにならない有様ですっかり過去の人になるかと思ったが、その後の立法委員選挙で野党連合が過半数を維持したことで辛うじて踏みとどまり、今回の大陸訪問につなげて名を残したといえる。
北京で胡錦濤総書記・国家主席と会うらしいが、そこで驚くべき話が出てくるのか、あるいはJust say helloで終わるのかが注目される。
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ところで、連戦一行の訪問日程を示す地図が映ったが、台湾のみならず南沙諸島もしっかりと領有を主張した地図であった。別に連戦一行は南沙諸島の上を通るわけではないのだが、隙を見せないように、ということか。

このニュースの後に国際ニュース(当然中台関係のニュースは国内扱い)があったが、その中で日本の福知山線の事故が取り上げられていた。最後に救出された人が病院に搬送される際に父親らしき人が「がんばれよ、がんばれよ!!」と声をかける場面、遺体安置場であろう体育館から沈痛な表情で出てくる人、そして事故現場が放映され、この時点で死者が73人であること、スピードが出すぎていたようであることが述べられていた。この手の事故は私より若く将来のある人、私と同世代の人、私より年上の人、私よりずっと年上で人生まだまだこれからという人の命を奪ってしまう。

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2005年4月16日星期六

4月16日、上海

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今日反日デモが行われると噂されていたが、その前日、つまり昨日の上海電視台のニュースでは「『中華人民共和国集会遊行示威法』に基づき、違法なことはせず、社会の安定に影響を及ぼしたり上海の状況を損なうようなことはせず、・・・合法かつ秩序立てて自らの正義感を表し、上海の持続かつ穏やかな社会環境を維持していこう」という上海市公安局スポークスマンのコメントを紹介していた。このニュースではさらに「警察は上海でのデモの申請を受け付けたり認めたりしていない。党と政府が国家・民族の長期的かつ基本的な利益から、正しく中日関係に当たることができるものと信じている」とのコメントも発表しており、明らかに反日デモを意識してのコメント発表であることを匂わせている。

明けて16日。午後11時頃の延安西路。この時第1陣は既に日本総領事館前に達していたようで、これは第2波のようだ。日本総領事館前でどんなことになったかは報じられている通りである。
IMG_0668延安西路の片側車線をふさいでデモ行進をするデモ隊。



IMG_0669歩道橋の上の人にアピールするデモ隊。




IMG_0670デモ隊の手前に立っている警官が何もせず、スルーパスなのがわかる。



IMG_0675五星紅旗を振って鼓舞するデモ隊。



IMG_0676デモ隊は義勇軍行進曲を歌いながら行進していった。



IMG_0678ややお疲れ気味の人もいるか。



IMG_0680延安西路と交差する道路では激しい渋滞。どうにもならず車の外に出て様子見の風情。



IMG_0682延安路から離れ、淮海路を一仕事終えたという風情で戻る警官。何かしてくれたのだろうか。
私が12時頃淮海路に行ったときは特に何もなく通常通りだったが、日本領事公邸前の掲示板が、この前は2つあるうちの1つがガラスが割られていたのが今日見たら2つとも窓ガラスがなくなっていた。公邸の前には警官がたくさんいたが、座り込んだりうろうろしたりと手持ち無沙汰のようであった。この人たちは、掲示板への攻撃を防いでくれたのだろうか。
思えば昨日のニュースでのスポークスマンの談話も、「ポーズ」のようなものであった。実際に影響がなかったことは今日の一件で明らかである。
なお、これらデモは上海電視台では私が見る限り一切報じられていない。今日の天気やらメーデー休暇に東南アジア旅行を申し込む人が多い、やらサッカーの結果やらを報じている。

デモ隊の一部は日本料理店を襲撃したらしいが、これら日本料理店には中国人経営のところも多いし、たいてい従業員は中国人である(日本の中華料理店と逆ですね)。同胞が経営している店を壊している可能性があることを、壊している人たちは知っているのだろうか。
何度も言うようだが、主義主張は、破壊行為を正当化する理由にはならない。NHK-BSのニュースによるとデモ隊の主張は「国を愛していれば多少のことは罪にはならない」らしいが、充分罪である。
この前文化大革命の亡霊という記事を書いたが、当時のスローガン「造反有理、革命無罪」のように「何でもOK」との思い込みの下での破壊をまた繰り返すのか。大義があれば何でもOK、というのは法治国家では成り立たない。

全く外出できないというわけではなく、今日も買い物などに出掛けることが出来たが、引き続き緊張を保って生活する必要がある。これは、デモがあろうとなかろうと同じことであるが、緊張を保つことの必要性を思い知らされた次第である。
今日はデモ隊を遠巻きに見るように、あるいは彼らが通る反対側から眺めていた。報道では日本人が負傷したらしい。上記のことももし私が怪我していたら軽はずみと責を問われたかもしれない。領事館は「興味本位でデモ、署名活動及び抗議活動等の開催地やその可能性のある場所に近づかない」よう呼びかけている。さすがに日本総領事館前には行けなかった。興奮状態の場所には近付かないなど、こちらも気をつけたい。

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2005年4月15日星期五

反日デモの噂

在上海日本国総領事館のウェブサイトに、明日(16日)か明後日(17日)に反日デモが開かれる可能性があると注意喚起されている。
しかし、集合場所が徐家匯とも人民広場とも外灘とも言われ、ルートも南京路とも淮海路とも言われており、デモの有無も含めて本当のところはハッキリしていない。
ネットや電子メールで情報を共有した人たちが集まって決まった行動を取り、消え去るのをフラッシュモブと言うらしいが、今回の反日デモがもし本当なら性質が悪すぎる。

本当のところは明日以降に明白になるが、部屋でこのことを知ることが出来るのかあるいは外の動きでこのことを知るのか、はわからない。

主義主張をするのは勝手だが、それは店や公共施設の破壊を正当化する理由にはならない。

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2005年4月14日星期四

日本総領事公邸

先週日曜日(4月10日)に日本総領事公邸前の掲示板のガラスが割られたことが、ニュースで報じられていた。
昨日現場を確かめようと思い、出勤前に総領事公邸前に立ち寄った。上海図書館の隣ですね。2つある掲示板のうち1つにはガラスがなく、掲示物も(もともとあったかどうか定かでないが)なかった。ガラスが散乱していたり破片が残っていたりということはなく、きれいにはなっていた。
デジカメで写真を撮ろうとしたら、私服の人が寄ってきて「写真を撮るな」と言う。さらに公安の肩章をつけた人が寄ってきて同じことを言った。私が根拠は何か?」と言っても撮るなの一点張り。まぁ事を荒立てたくなかったが、「写真撮影禁止はいいが、その前にガラスを割られないようにすべきではないか?中華民族の優越性を示すのであれば、こうした暴力を抑制してこそ尊敬を集められるのでは?違うか?」と言ってその場を立ち去った。

中国からこのブログやココログにアクセス不可になると困るので、これ以上写真掲載への追求はしないことにする。

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2005年4月10日星期日

反日運動

昨日北京で、今日は成都・広州・深センでも反日デモがあり、それぞれ暴徒化した参加者が日系スーパーや日本料理店に対して危害を加えたことが、日本のメディアで報じられている。また、上海では日本人留学生2人が飲食店で中国人客に殴られ、怪我をしたことが報じられている。
当たり前だが、人や建物に攻撃を加えるのは、絶対に許されないことである。「日本の常任理事国入りに反対」やら「歴史問題」はこれらを正当化する理由には全くならない。

これら反日デモや事件であるが、上海電視台のニュースでは私が見る限りいずれもこれらを取り上げず、中国要人の動静を伝えたり「上海で桃の花が満開」などを報じている。もっとも、世界で80あまりの非政府組織が日本の常任理事国入りに反対したとか、日本がアメリカと米軍基地の土地の使い方などについて協議したとかは報じられていた。前者などはバックに国連議場やアナン事務総長のカットを使い、いかにも「各国が反対している」かのような雰囲気を醸し出していた。反日論調自体は制限されてはいないが、反日運動を取り上げることは制限されているようだ。一方、日本の芸術家の作品展(うまく例えられないが、彫刻の森美術館で見られるようなものや滑り台のような作品)が上海で開かれたことも、報じられていた。
衛星の鳳凰電視台でも、私が見た時間に限っては反日デモは全く扱われていなかった。

日本のニュースではおそらく反日デモの様子が取り上げられ、これまた中国全土で反日運動が盛り上がっているように見えることだろう(私が見たNHK-BSのニュースでは、北京の反日デモで「日本の常任理事国入り絶対反対」とインタビューに応じる少女と、極楽とんぼの加藤浩次に似た青年が叫んでいる様子が写っていた)。しかし、少なくとも私自身は今日近所に出掛け、スーパーにも出掛けたが、それぞれ何事もなく帰ってくることができた。全中国人が興奮状態にある、という状況ではないと認識している。

海外に身を置く場合は日本以上に身の回りに気をつけろとよく言われる。日本にいても夜道は気をつけないといけないし犯罪に巻き込まれたりしないよう気をつけないといけないのは一緒なんだからことさら強調しなくても、と思っていたが、今回「海外に身を置くこと」に日本とは違うリスクが生じることを改めて感じた次第である。

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2005年2月8日星期二

消費税

私のように日本を離れて住む人たち、つまり非居住者は一定の条件の下に日本で「消費税」を支払わなくて済む。
一時帰国の際に買い物をすると、消費税免除となることがある。但し、以下の条件が付く。
1.その買った品物は、日本から輸出すること(つまり持って帰ること)。
2.一取引1万円以上。
3.飲食料品、たばこ、医薬品、化粧品、フィルム、電池などの消耗品は対象外。
4.国内にある非居住者の資産の運送、保管・宿泊や飲食など日本で便益を受けるサービスも対象外。
5.その店が「輸出物品販売場許可」を得ていること。

従って、日本でホテルに「消費税を負けろ」とゴネたり、映画館で交渉したり、コンビニでおにぎりを買った時に「5円まけて」とかはできない。
5.であるが、通常は秋葉原などにある免税店を思い浮かべがちだが、免税店の看板を出していない家電量販店やデパートでもこの許可を得た店は多い。トライしてみる価値はあるだろう。
また、日本国外に発送してくれるインターネット書店などでの買い物も、この恩恵が受けられる。
補足があったら教えてください。

出所はこちらこちら。 

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2005年1月30日星期日

中台直航便

IMG_0403日付では昨日になってしまったが、旧正月前後に中国と台湾を直航で結ぶフライトを運行することで中台双方が合意し、昨日から運航が開始された。大陸側の北京・上海・広州、台湾側の台北・高雄をそれぞれ結ぶフライトが運航される。
中国のニュースも衛星の『鳳凰電視台』もこのニュースをしきりに取り上げていた。写真は『鳳凰電視台』の画面であるが、画面の下に『xx航空のxx便が何時何分に中正空港(台北の空港)に到着した』など、逐一フライトスケジュールを空港のアナウンスのように流している。今回は大陸側の航空会社が(ハイジャックは別にして)初めて台湾側に飛ぶこともあり、大きなニュースなのだろう。
ただこれらのフライト、最短距離を飛ぶのではなく香港上空を経由してのフライトらしい。船舶だと、香港や石垣島に形式上入港する(岸壁には着岸せず、沖で書類手続きのみしてすぐ出航、これで「中台直通」ではなくなるから)ことで実質的な直航をしているが、それと同様のフォーマリティーはまだ必要ということであろうか。

「一つの中国」の建前を維持する大陸側はこのフライトは「国内便」、一方台湾側は「国際便に準ずる」として、両者の主張には隔たりがあるが、実務的には中国と台湾の「三通」、つまり「郵便、通商、通航」は着々と進行している。郵便については可能になっているし、台湾資本企業が大陸に進出し、多くの台湾人が大陸で働いている。残る「通航」にしても、前述の通り遠回りではあるが可能になっている。台湾にとっても中国市場を意識せずしては成り立たないわけであり、「近づく経済、遠ざかるアイデンティティ」の中で中国大陸との距離をどう置くか、政治・経済・教育・文化など様々な面で考えていかなければならないだろう。もっとも、大陸側の立場は一貫しているのだが・・・
ちなみに、上海から台湾に飛ぼうとすると通常は香港もしくはマカオ経由となる。日本から台湾に飛ぶのと比べ、相当の覚悟?が必要なのである。

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2005年1月17日星期一

趙紫陽氏死去

今日、趙紫陽・元総書記が死去したというニュースを聞いた。何でもここ数日重体だったらしいが、そのことはNHK-BSのニュースで「新華社によると容態は安定しているらしい」というニュースを聞いて初めて知ったのである。
趙紫陽は、1987年にやはり失脚した胡耀邦・元総書記の後を受けて中国共産党の総書記に就任したが、2年後に天安門事件が起こった際に運動側に理解を示し、学生らと面談したりしたのが「動乱を支持し、誤りを犯した」とされ、全ての職を解任された。共産党の党籍だけは保たれていたことは死去を報じるニュースで初めて知ったが、軟禁状態にあったとされている。
趙紫陽そのものについてはあまり語るものを持たないので、彼の生涯に詳しく触れることはできない。

ところで、この「趙紫陽死去」のニュース、中国の通信社である新華社が伝えているものの、新聞や雑誌への掲載のみを許可し、テレビでの放映は制限されているらしい。さらに、ZAKZAKによると、NHKの国際放送ワールド・プレミアムでこのニュースを報道したところ放送が中断されたり、インターネット掲示板での書き込みが制限されているらしい。一般市民にニュースが伝わらないよう、情報管制が敷かれているようだ。いつもはアパートの下においてある夕刊も着いていないし、コンビニでも夕刊を見かけなかった。胡耀邦の追悼集会から天安門事件が起こったように、趙紫陽追悼から民主化運動が起こるのを恐れているのか。英語とか日本語とか外国語ができてインターネットに接続可能であれば情報ジャジャ漏れなのだが、パソコンがまだまだ高嶺の花だし、インターネットも中国語サイトを制御すれば情報統制可能だと思っているのだろうか。
私も日本では天安門事件に関する書籍を持っていたし、台湾研究をしていたので台湾に関する書籍も持っていたのだが、引越しに際してはそれらは全部日本に置いてきた。「好ましくない書籍は理由を告げられず没収され、どれを没収したかも教えてくれない」と聞いていたし、書籍やビデオテープ・DVDなど光学メディアをたくさん持っているとそれらを1つ1つ調べるため、全ての引越荷物の通関が遅れるとも聞いたからである。その割には空港での手荷物チェックはないに等しいいい加減さであるが・・・

ところで、このブログを書いている際にも「問題が生じたため、Operaを終了します」とのメッセージとともにブラウザーが終了してしまい、書きかけの記事がパーになってしまった。これも「情報統制」のせいか、Operaに問題があるのか、PCが古い上にろくにデフラグもしなかったので動きが悪くなったせいなのだろうか。

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