海外生活

2008年2月12日星期二

「満足できる人生」

 前回『情熱大陸』で取り上げられた福田健二選手のことについて書いたが、彼と小学校・中学校・高校とずっとチームメイトで、やはり彼と同様に世界各地のリーグでプレーしてきたサッカー選手がいる。現在東京ヴェルディに所属する廣山望選手がその人である。ここ3年余りはJリーグでプレーしているが、その前はパラグアイ-ブラジル-ポルトガル-フランスと海外にプレーの場を求めていた。
 彼が約3年前、日本に戻って暫くしてから応じたインタビューが、Jリーグ選手協会のウェブサイトに載っている(1)(2)(3)。その中で彼が海外移籍の動機を述べたくだりが気になった。

 中田英寿の成功以来、日本の多くのサッカー選手が海外でのプレーを希望する。「職業として成功し、多額の年俸を得る」廣山にもそういった選手たちと同様に、サッカーで成功したいという夢があった。ただ彼には「島国的な日本から飛び出して日々を暮らしてみたい」という、生活としてのシンプルな希望もあったという。

「もちろん、サッカーで成功したいという気持ちはありました。サッカー選手ですからね。だけど、それと同じくらい日本という鎖国的なところから飛び出して、世界で生活してみたいという欲求が僕にはあったんです。世界で起こっている出来事に――例えばイスラエルとパレスチナの問題とか――非常に興味があったんです。でも、日本にいるとそういう問題がニュースで流れていても、テレビの中だけの話のように感じてしまう。そんな非現実的な感覚がありますよね。どんな大きなニュースでも他人事みたいに思えてしまう。これはまずいなと思った」

 ずっと前に、彼が海外移籍をした頃にどこかの新聞でもやはり同じことが書かれていたのを目にした記憶がある。別にどこかのチームのコアなサポーターでもなく、Jリーグの試合をスタジアムで見たことがない私でも、この言葉がとても気になった。私はある時期中東研究をしている師匠に師事していた時期があり、だから目に留まったのかもしれない。
 日本にいても意識すれば彼が言う「イスラエルやパレスチナの問題」に代表される「世の中の出来事」を「他人事」ではなく我が事として捉えることは可能だと思う。しかし、前回も書いたがプロサッカーの世界はシビアであり、結果が出ないと戦力外通告が待っている。そうした中では、サッカーにより力を注ぎ生き残っていくという選択をとる人も多かろう。しかし、世界で起こっている出来事を他人事として捕らえている自分に危機感を抱いたことを海外移籍の動機として挙げたことが、とても驚きを持って目に入ってきた。

 彼が海外リーグを渡り歩いていた頃に密着した本『此処ではない、何処かへ―広山望の挑戦』にはこういうくだりがある。

「有能な日本人選手は世界中に散らばっていく。(中略)そうした意味で、広山は特別な存在ではない。
 ただ、広山が少し違うのは、国外のクラブに移って良質なサッカーをすることに加えて、自分が満足できる人生を送ることにこだわったことだ。日本代表や年俸よりもそれを優先し、迂回することさえも厭わなかった。そこに同時代の一人の人間の姿を僕は見るようになっていた。」(p.241-242)

 実際にはチャンスがあれば日本代表に選ばれたほうがいいだろうし、年俸は高いほうがいいだろう。大事なのはそれに加えてそうした条件を取捨選択し惑わされることなく「自分が満足できる人生を送ること」であり、そしてこれはなかなか難しいことだと思う。

 私も「イスラエルとパレスチナ」に示されているような社会とのつながりなり世の中や街への視点なりをなくすことなく、満足できる人生を生きられるように日々励みたいものだ。

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2008年2月11日星期一

その街を好きになること

 日付では昨日になってしまうが、夜TBSの『情熱大陸』においてスペインのリーガ・エスパニョーラ2部でプレーするサッカー選手・福田健二選手を取り上げていた。
 去年スペインを旅行したときに彼が出た試合を見た。そのとき彼はヌマンシアに所属しており、年間10ゴールを決めその年に地元メディアが選ぶチーム最優秀選手に選ばれた。私が見た試合でもゴールを決めていた。よく報道される日本人選手の海外移籍に隠れてこそいるがいつも自らの実力で契約を勝ち取り、今シーズンはカナリア諸島のUDラス・パルマスに移籍したが、怪我もあり思うような結果が出せていないようだ。番組では結果を出せないことに対する周囲の厳しさと本人が感じているもどかしさを主に取り上げているようであった。
  番組でも少し触れられていた幼少期の生い立ち、そして彼に遺された「好きなサッカーで/世界に胸を張れる/選手になって下さい」という3行の言葉についてはNumberで取り上げられ(ここで見ることができる)、またそれにヌマンシア在籍時の生き方を主に家族とともにスペインを渡り歩く様子を書き加えた本が最近出ている。

 そんな福田選手が2年前(前々所属チーム・カステリョンを退団した頃)に応じたインタビューがある(1)(2)(3)。その中で「日本人選手が海外で活躍するために必要なこと」という問いに対して彼はこう答えている。

「そこの街を好きになることでしょうね。例えば、その街の1つの建物を見て、良い建物だなと思えばそう見えてくると思うんです。1つを悲観的に見てしまうと、そこからすべてを悲観するようなことにもなりかねない。その街の人や文化を含めて好きになることが必要なんだと思います」

 海外に限らずまたサッカーに限らず、我々はある街に身を置きつつ仕事なり学問なりと生活を営むわけである。リタイアした人だとより街を意識することが多いかもしれない。
 他方、仕事でうまくいかないこともあろう。今の福田選手もそうした感覚を持っているかもしれない。また転勤などの際に、その街に身を置くこと自体が本位ではない、と感じる人もいるだろう。
 良いことも悪いこともある、愉快なときもそうでないときもある日常において、周りの暗部に目を向けるのか良いところに目を向けるのかでは心の持ち方が明らかに違ってくる。うまくいかないときに酒を飲みながら愚痴るだけで終わるのか(前も書いたかもしれないが、前任地の日本飯屋ではそういう人を少なからず見かけた)あるいは気に入った風景を見つけて気分を新たに挑むのとではその後の結果も違ってくるだろうし、日々の心の持ち方も違ってくるだろう。

 前述の『情熱大陸』ではむしろサッカー一筋という取り上げられ方をしていた福田選手だが、そんな彼が活躍するために必要なこととして「その街を好きになること」としているのは含蓄に富んだことだと思う。「その街を好きになる」というのは、そこにずっと住み続ける場合だけのことではないのだ。

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2007年7月29日星期日

住民登録と期日前投票

 海外からの転居に限らず、引越しというのは何かと手間がかかるものである。家財道具を始め持ち物を動かすのもそうであるが、住民登録やそこに至るまでの、あるいはそれ以降の行政手続も面倒である。
 海外から日本に引っ越す場合、もといた市町村に戻るのでなければ住民登録に際して戸籍謄本・戸籍の附表の提出を求める自治体が殆どである。これに入国記録が確認できるパスポートを持参して、住民登録の申請を行うのである。だいたい役所というのは平日のオフィスアワーしか開いていないので時間を融通してこれらをこなす必要がある。自治体によっては休日開庁をしているところもあるようだが、休日に何ができるのか具体的に知ることができるのはそこに住み始めてからであろう。
 この住民登録、「住民基本台帳法」では転入後14日以内に届け出をしないといけないとされており、海外からの帰国の場合も特例はなく同様の手続きが求められている。しかしながら、現実的には出国前に持ち家がありかつそこにすぐ住めたり、勤務先に社宅があったりするのでなければ、帰国後14日以内に居住地を決めて住民登録をするのは難しいと思う。日本で住んでいたところを引き払って海外に住み、また日本に戻ってくるのであればなおさらである。私の場合、帰国->翌日に部屋探し->審査が通り次の週末に契約、ということで帰国後1週間で住む部屋を見つけることができたが、納得のいくまで部屋探しをしたいという向きには14日以内に居住地を決めることはできないだろう。その場合には仮住まいの場所で一旦住民登録をする必要があるが、正直平日にもう1回役所に行く必要があるというのはこれまた手間である。
 某参院選候補者のように3年間も登録せず放っておくのは問題だが(勤務先もどこに住民税を払ったらいいのか戸惑うだろう)、例えば1ヶ月以内なり90日以内なり、もう少し現実に即した余裕が欲しいものである。

 ということで必要に迫られて戸籍謄本と附表を取り寄せた。昔は手書きで書かれており、また亡くなった人のところにはバツがしてあったりと本当に「戸籍の 写し」という雰囲気の戸籍謄本だったのだが、私の本籍地ではある時に戸籍の改製をしたようで、ワープロ打ちの謄本なり附表の写しが送られてきた。
  この戸籍の附表には私が上海に住んでいたことも記されているが、それに加えて「在外選挙人名簿登録市町村名」として出国前に住んでいた場所が記されてい る。この場所も含めて改製以降に住んだ場所は全て「かつての住所」として横棒で消されつつ記されているのであるが、在外選挙人としてどこに登録している か、登録していたかも記されており、それが私の「記録」として残っているのは興味深い。

 さて今回の参議院選挙であるが、住民登録後数日しか経っていないため転居先での投票はできない。他方私は上記の通り在外選挙人登録をしていたのだが、この場合には出国直前に住んでいた自治体での選挙権がある。上海の領事館には転出届を出していたが転居先の選挙人名簿に登録されるまではそちらでの投票が可能なので、以前住んでいたところに期日前投票に行ってきた。電車に乗って投票に行くわけであり、何故か投票するにも「選挙には金がかかる」(といっても数百円のことであるが)状態である。期日前投票は在外選挙人登録をした人でもその自治体に住んでいる他の住民同様の場所でできるし、当日投票の場合にどこで投票できるかは選挙管理委員会に電話すれば教えてもらえる。
 投票も在外選挙人登録だから面倒だということはなく、宣誓書を書いている間に登録内容を確かめてもらい投票用紙を交付した旨を登録票の裏に記載してもらい、待たされることもなく投票することができた。以前の不在者投票と違いレジャーで不在の場合も期日前投票ができるということもあり、少なからぬ人が期日前投票をしていた。
 なお、今回の選挙から在外選挙でも日本同様に比例区・選挙区の両方に投票が可能になった。海外に住んでいると選挙区候補にはあまり関心が持てないかもしれないが、図らずも帰国後すぐのタイミングで選挙があったのでポスターが掲示板に貼られている、あるいは選挙公報に名前が載っている候補者の中から選挙区に投票できた。
 この在外選挙人登録証、国内の転居先の選挙人名簿に登録されたら返納しないといけない。いつ登録されるかは私には見えないのだが(予想はできる)、返送しておこう。
 ちなみに転居先では、最寄りの駅前に期日前投票の場所が設けられていた。選挙というのは自分の住んでいる国なり地域なりについて考える良い機会になるだろうから、こうした機会をより多く得るチャンスを自治体が提供しているのは良いことだと思う。

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2007年2月8日星期四

「一生幸せに生きていける」

 突然サッカーの話、しかも愛媛の話である。
 『ズーパー―友近聡朗の百年構想』(愛媛新聞社)という本を読んだ。この本の主人公である友近聡朗氏はFC愛媛でプレーし、昨年現役を引退した元サッカー選手である。
 彼は大学サッカーでプレーした後Jリーグ入り直前までいくが叶わず、ドイツに渡る。そこで4部リーグや7部リーグでプレーし、こうした下部リーグにも芝生のグラウンドを始めとした立派な設備が整えられており、しかも芝刈りやシャワーの水道代などクラブの運営に自治体の手厚い援助があることに驚く。そして、チームが街の人たちから愛され、街と不可分になっていることに深い感銘を受ける。
 サッカーを愛する人にとって素晴らしい環境であり彼もそのままドイツにいれば幸せに暮らせると考えるのだが、彼は帰国の道を選ぶ。この環境が愛媛にあってもいいではないか、と思って。そして、地元愛媛が彼が暮らしたドイツと同じように「このチームを応援していれば、一生幸せに生きていける」「愛媛にJリーグができれば、そこがディズニーランドになる」ことを目標に、「百年構想」でこれらを実現させることを思いつつ愛媛FCでプレーし、チームはJリーグ昇格を果たしたのである。

 この街がいい、この街に住みたい、と思って外国に居を定めるというのはよくある話であるし、気に入った街に住めるのであればそれはいいことである。「この街が好きだ」と言える街に住んでいることはある意味うらやましいとも言えるし、ましてや彼のように「この経験を持って帰ってみんなに伝えたい」という街に出会えることは幸せであるというべきであろう。
 他方、転勤やもろもろの事情で自ら居を選択することができず、外部からの命に沿ってある街に住むことを選んだ人も多いだろう。私もその1人である。そうこうしているうちにその街に住み着き、あるいはまた何かの事情で他の街に移り住むこともある。どこに住むかというのはある意味「縁」のようなものであるし、その中で気にいった街に出会えるかどうかというのも「縁」であろう。
 上海にいると「好きで来ているわけではない」「仕方なく来ている」と愚痴をこぼしながら酒を飲んでいる人がたまにいるが、それでは「そこにいるあなたは何なんだい?」ということになってしまい、暮らしていてストレスのスパイラルでちっとも楽しくないのでは、と思う。
 上海の街が「一生幸せに生きていける」と思えるかどうかはわからないし彼のような思いが上海で味わえるかもわからないが、いつも思っていることだが「楽しみを見つける」ことは心掛けたいと考えている。

 ところで前述の友近氏、来る参議院選挙に民主党からの出馬要請を受けて出るようである。彼が議員に相応しいかを選ぶのは、他ならぬ愛媛県民。
 結果は当落の何れかだが、どちらにせよ彼がドイツで感じた思いが愛媛の人達、ひいては多くの人達に伝わりそれが具現化することを願いたい。

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2006年12月10日星期日

続・銀聯カード

 以前中国のキャッシュカード『銀聯カード』について記事を書いたところ、「銀聯カードのマークは『某大手旅行会社と勘違いされることもあるアルファベット3文字のクレジットカード会社』のマークに似ている」とご指摘をいただいた

Img_3098  そのときコメントした通り、「『某大手旅行会社と勘違いされることもあるアルファベット3文字の会社』と提携した銀聯カード」がある(写真にしてしまったら伏せ字の必要はないか)。使っている色も並びの違いこそあれ一緒だし、いいのだろうか。もっとも、見たらすぐ「どちらが銀聯カードでどちらが『某大手旅行会社と勘違いされることもあるアルファベット3文字の会社』(くどい?)を表しているか」はすぐわかるが。

 中国銀聯のウェブサイトには銀聯カードのマークの由来は紹介されていないようだが、由来を聞いてみたいものである。

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2006年10月26日星期四

銀聯カード

Img_2764 殆どの中国のキャッシュカードにはこの「銀聯」マークがついている。2002年に「中国銀聯」が銀行間の決済を担う会社として政府主導で設立され、今では中国・香港・マカオの銀行がこの中国銀聯のネットワークに加盟しており、中国で発行されるキャッシュカードの殆どにこの銀聯ブランドが付与されている。これら銀聯マークが付いたキャッシュカードはまとめて「銀聯カード」と呼ばれている。
Img_2765 中国のATM。やはり銀聯マークがついており、銀聯カードが使える、つまりたいていの銀行のカードが使えることがわかる。但し、他行のATMで現金を下ろすときは日本同様に手数料を取られる。





 この銀聯カードであるが、最近は日本でも使える場所が増えてきている。まず「お金を引き出す」キャッシュカードとして、日本の金融機関のATMで銀聯カードを使って日本円の現金を引き出せるところが増えてきている。郵便局・シティバンク銀行・東京三菱UFJ銀行(まだ旧UFJ銀行のATMのみらしいが)などで使うことができる。
Img_2654Img_2655 写真はシティバンク銀行のATM。郵貯や都銀・地銀ネットワーク、PLUSに加えて銀聯カードのマークがしっかり入っている。
 先日の一時帰国時にここで3万5千円(千円札が欲しかったのだ)を引き出したが、後日上海に戻ってから記帳したら、1元=14.74円で換算されていた。現金で両替すると(そもそも日本では人民元を両替できるところは少ないのだが)もっとスプレッドを取られることを考えると銀聯カードで日本円を引き出せるというのはお得でもある。
 次にデビットカードとしてであるが、家電量販店などいろいろなところで使えるようだ。検索サイトで「銀聯カード」と入れて検索すると使える店の名前がぞろぞろと出てくる。以前の帰国時に、ヨドバシカメラで銀聯カード使用可の表示を見つけたことがある。日本人がおもむろに銀聯カードを出したら不思議がられるかもしれないが、機会があれば試してみたい。
 このように、銀聯カードは日本でも使えるようになっている。先述の通り両替するよりはお得だろうし、中国で働いて人民元をがっつり貯め込んだ人もこれで帰国時・帰国後に困ることもなく、日本円で引き出したりデビットカードとして使ったりして人民元を使うことができる。
 10数年前まで兌換券が流通し、つい最近までは旅行ガイド本に「人民元は日本では両替できないので中国の空港で両替しましょう」と書かれ、両替できても多額のスプレッドを求められていたことから考えると、人民元も随分メジャーになったものである。

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2006年6月21日星期三

公職選挙法改正-在外投票-

 ヨンハ大王にかまっていてすっかり忘れていたが、海外在住の日本人の選挙における投票機会を拡大する公職選挙法改正案が、この6月に国会で可決された。産経新聞による記事はこちら

在外投票、選挙区も可能に 公選法改正案成立  海外在住の日本人が現在投票できない衆院小選挙区と参院選挙区の投票を可能にする公選法改正案が7日午前の参院本会議で全会一致により可決、成立した。施行日は「公布後1年以内の政令で定める日」で、来年夏の参院選や次期総選挙には適用され、国内で最後に住民票があった選挙区(移民2世など居住したことのない人は本籍地)で投票できる。

 また今回の改正では、個人情報を保護する観点から、選挙人名簿閲覧の制限を強化した。

 現行の在外投票は、衆参両院の比例代表の投票しかできないが、昨年9月に最高裁が「憲法は国民固有の権利として選挙権を保障している」などの理由で憲法違反の判断を示したことから、政府が法改正を目指していた。

 従来の在外投票は、国政選挙において比例代表のみに投票が可能となっていたが、これについて憲法違反の判決が下されたことから、在外邦人にも選挙区・小選挙区での投票を可能にするべく法改正が行われたものだ。
 今後も在外選挙人登録は必要なようだが、今までは在住3ヵ月後から申請可能だったのだが、これからは在留届を出すときに併せて申請可能になるのだとか。
 2票いただけるのはありがたいことである。ただ、外国に住んでいると選挙公報を見ることもなく(領事館に行けばあるのだろうか。上海に住んでいる全員の選挙区を網羅するのは大変そう)、街中を選挙カーが行き交うこともないので、イメージ投票になりがちな気がする。あるいは、贔屓の政党があったら選挙区もその党の候補に、ということが多くなりそうである(国内でもそうか)。
 ここはやはり以前も書いたとおり在外邦人選挙区を作り、候補者に日本飯屋やスーパー銭湯に来てもらうのが良いか?
 海外に住んでいると国内の政治を距離を置いて眺める立場になりがりで、自分の気に食わない政策が進んだり気に食わない主張が日本でされても腹の立ち具合は日本にいるときより静かである。あと、日本の政治よりも国際政治に目が行きがちになる。まぁ、CCTVのニュースばかり見てそれに影響される、ということはないだろうが。これからは日本の政治・経済に何が起こっているのか、海外からももっと注視する必要があるだろう。
 最近日本からは荒んだニュースが入ってくることが多い。この2票がこうしたことが少なくなるような世の中作りに役立つことを願いたい。あと、選んだ人がその後何をしているかも注視する必要がある。

 これとは別の公職選挙法改正もあり、海外派遣の自衛隊員や南極基地の越冬隊員も選挙への参加が可能になる。こちらは移住ではないので、従来は選挙への投票自体ができなかったのだが今後は国政選挙への参加が(海外派遣自衛隊員の場合は地方選挙へも)認められるという。

 在外選挙人登録をしていない人は、お早めに。

(過去の拙ブログ記事。まとめてご覧になる場合は左側の「経済・政治・国際」カテゴリーから)
在外選挙
衆議院解散-在外投票へ-
在外投票への道(1)(2)(3)(4)(5)(6)
在外選挙権の制限に違憲判決

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2006年6月18日星期日

成田空港第1ターミナル南ウィング

 本日夜上海に帰還。
 普段上海行き・上海発の日本便は浦東空港ではいちばん端っこに駐機させられることが多く、空港の中を長距離歩かなければならないことが多いのだが、今日はターミナルの略真ん中、入国審査からそう離れていないところに珍しく駐機したので楽をすることができた。

 今回の日本往復に際して、初めて成田空港第1ターミナル南ウィングを利用した。
Img_2286 南ウィングは6月2日にオープンしたばかりで、これに伴い全日空などスターアライアンスメンバーの航空会社の殆どが南ウィングに移転した。
 この南ウィング、100台以上の自動チェックイン機があるというのが売りの1つであるが、預ける手荷物がある場合はチェックインこそ自動でできるものの手荷物を預けるために並んで順番が来るのを待たなければならないので、あまりメリットが感じられない。私は日本へ行くと本やらパソコン関連やらついついあれこれと買ってしまうので、帰りは手荷物を預けたいのである。
Img_2285_1 レストラン・ショップエリアへの入り口。TSUTAYAが本屋をやっていたり、ユニクロがあったりする。相撲柄のネクタイや日本語Tシャツを売る店があるのは相変わらず。変わったところでは航空科学博物館のミュージアムショップがある。キティちゃんグッズの店は台湾人向けか?
 第1ターミナルでは出発ロビーや出国審査後の待合エリアで無線LANが使えるため、無線LAN内蔵のPCやLANカードを持っていればインターネットにアクセス可能である。実際に利用するには、(1)入っているプロバイダが提供しているローミングサービスを利用する(2)無線LAN接続サービスに加入している場合はそれを利用(3)クレジットカード決済によるインターネット接続サービスを利用、のいずれかの方法を用いる必要がある。私は今回(1)の方法を利用してブログに書き込みを行ったが、私が利用したローミングサービスは42円/分、他方(3)のインターネット接続サービスは500円で24時間使用可能なので、13分以上インターネットを利用する場合は後者の方がお得であるといえる(もっとも、ブログの文章は接続前にメモ書きしていたので接続料金はかからなかったが)。(2)や(3)は、私が先月台湾で接続したやり方に近いといえる。
 成田空港でのインターネット接続に関する、成田空港公式ウェブサイトの案内はこちら
 そこまでしてインターネットにつないだりブログに書き込みをしたいのかと言われそうだが、やはり日本のインターネット接続環境は快適なのである。

*成田空港公式ウェブサイト

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日本の運転免許を更新

 この週末は、所用のため日本に行っていた。主な用事は、日本の運転免許の更新ととある試験を受けることであった。
 6月16日夕方に上海を発ったのだが、この日は上海協力機構の会議本番の翌日。上海空港のバス降り場やタクシー降り場でには警官がたくさんいて、やたらと笛を鳴らしていた。些細なことで笛を鳴らすだけで、あまり取締りをしているようにも見えなかったのだが・・・
 空港の中では特別なこともなくお目当ての飛行機に乗り込んだのだが、乗客全員が乗り込んでも飛行機は動く気配を見せない。しばらく待っていると「離陸の許可が下りず・・・」のアナウンス、更には「上海協力機構首脳会議のため管制に影響が出ており・・・」と言っていた。我々の出発を邪魔するのはどこの国だ?ようやく離陸する段になって、誘導路を走っているときに警官が見張りに立っている小型ジェット機や大型ジェット機をいくつか見かけた。この辺が上海協力機構関連の飛行機だろうか。
 結局飛行機は夜の9時半に成田着、空港でやっとのことでリムジンバスに乗り都内へ向かうことができた。今回は初「第1ターミナル南ウィング」だったのだが、こちらも夜遅くであたふたとしていたしだいたい到着時に空港の店や施設を利用することは少ない。出発時に時間があれば、と思った。
 運転免許の更新自体は、通常の更新期間中に行ったので何も特別なことはなし。数年前から誕生日の前後1ヶ月が更新期間になったのだが(それまでは誕生日の前1ヶ月)、海外在住者がその期間に更新できず事前に更新する場合は「そのことを証明する書類」が必要とのことで面倒そうだし、有効期間も通常の更新に比べて短くなる。海外在住なら逆に長い有効期限をもらって更新の頻度を減らしたいところなので、時期を選べるのであれば更新期間中に帰国して手続きをするのがいいだろう。

 上海でもW杯をローカルテレビやNHK-BSで見ることができるが、日本だと民放にチャンネルをあわせてもそれ関連の番組をたくさんやっている。あまり関心がないとしつこいと感じるかもしれないが、NHKの「硬い」取り上げ方から離れてたまにそうした番組を見るのもなかなかよかった。
 あと、相変わらず街中で携帯電話を使っていたり電車の中で携帯電話のゲームに興じる人をよく見かけたのだが、日本の携帯電話は大きすぎるような感じがする。カメラやらゲームやらを機能として詰め込み、さらにワンセグなどというのも盛り込もうとすると重くなりすぎるのか。携帯電話本来の持ち味であるはずの「携帯性」がなくなってきているような気がする。あるいは、中国はいまだに第2世代携帯電話が中心でたいした機能もないので小さくてすんでいるが、今年にもできるであろう第3世代携帯電話になると大きくなるのかもしれない。ノートPCやデジカメと携帯電話を別々に持ち歩くよりはまし、ということか。
 
 余談だが、今回は某所にてシXXラー社のエレベーターに乗った。「このエレベーターは検査の結果プログラムに問題なありません」と張り紙がしてあったが、エレベーターは何社製か利用者が選ぶことができるわけではなく、そこにあるエレベーターを使わねばならないので、故障や欠陥があると厄介であるし不安になる。
 成田空港にて更新。これから上海に戻ります。

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2006年3月31日星期五

在留証明

 とある事情で在留証明を取る必要があり、勤めを半日休んで万山路x興義路にある日本領事館に行ってきた。
 昨年の傷跡がまだ残っており、2階の窓ガラスは割れたままになっていた。中国側が修理するとか言っていた記憶があるけれど、結局まだ直していないのか。写真に撮ろうとしたら見張りの警官がやってきて、「ここは撮影禁止だ」と言われてしまった。
 入り口の前で守衛にパスポートを見せ、建物に入る前に別室へ入るのにまたパスポート提示。ここで空港でやるようなセキュリティチェックがあり、荷物と本人をチェック。荷物の中に先のデジカメが入っているのが見つかり、一時預かりにされてしまった。
 そうしてようやく領事館に入り、在留証明の申請。日本の住民票に当たるものである。申請書を書いて番号札を引き、待つことしばしで番号を呼ばれ、窓口へ行き申請書・パスポート・外国人就業証を提出。またしばし待った後に在留証明受け取りとなった。日本の住民票だと専用の用紙にワープロでタイプされているものが多く、公文書らしさを感じるのだが、こちらの在留証明は私が書いた申請書の下に「上記の通り証明します」と書かれ、領事館の印が押してあるのである。住所・氏名が申請者本人の手書きであり、用紙もA4の普通の白い紙なので、今ひとつ迫力に欠けるのである。
 というわけで、在留証明取得に必要なのはパスポート・外国人就業証など住所を証明する書類・印鑑である。詳しくは在上海日本国総領事館まで。(ウェブサイトの中に「戸籍抄本もしくは有効な運転免許証が必要」と書かれてあるページがあるが、予め電話で確かめたところ不要とのことだった。申請前に確認されることをお勧めします)

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2005年9月11日星期日

在外投票への道(6)−開票−

総選挙の大勢が見えてきた。既にネット上でもいろいろ言われていることだろう。刺客だの何だの言われていたが、刺客に入れた人も民営化反対候補に入れた人も(新党を作った人は別にして−新党から出た候補でもそうな場合が多いのだろうが)比例代表では自民党に入れることが多かろうから、自民党もうまくやったな、というのが感想である。
それに対して民主党であるが、「自民と違うことを言わなければならない」というのに縛られすぎたせいか主張が散漫だったきらいが、外地から見る限りでは感じた。

ところで、今回は初めて在外投票で選挙に参加したわけだが、やってみて日本での投票との違いを感じたところを挙げてみる。
1.まず根本的なルールの違いから。在外投票で投票できるのは衆議院は比例代表のみ。選挙区には投票できないし、最高裁判所裁判官国民審査にも参加できない。参議院選挙でも同様に、比例代表のみ参加可能。
2.公式な情報が手に入りにくい。日本だと少なくとも投票所に行けばどの政党が出ているかわかるし事前に選挙公報などで知ることができるのだが、こちらではネットやら何やらで自分で調べないといけない。もっとも、在外投票自体が情報技術の発展により設けられた制度ではあるが。「はて、新進党って今もあるんだっけ?」とか「私は新党大地に投票できるの?」とかいうことは自分で調べないといけない。
3.非公式な情報も手に入りにくい。ゆかりタンがどのくらい萌えるのかとかいうことは、さすがにわからない。まぁ、こういうのはどうでもいいことが多いが。
4.在外公館投票の場合は投票日の1週間くらい前が締め切り、郵送の場合は投票日当日午後8時必着のため、早々と投票しなければならず、選挙戦終盤の情勢を考慮したりぎりぎりまで政党の訴えを聞いた上で投票する、ということができない。
5.立候補者のみならず、投票する側にも選挙にカネがかかる。一票を確実に届けようとすればするほどEMSなど高額の郵送手段に頼らないといけないし、投票用紙の請求も同様である。

こんなところであろうか。
1.であるが、日本で所属する選挙管理委員会が決まっているのだから(出国時期によって、直前の居住地もしくは本籍地)、選挙区候補への投票も可能な気がする。国民審査は全国一律だから尚更である。ネットとかで調べないと候補者がわからないのだが、ネットが使えなくてもこのあたりは在外公館なりで教えてもらえばいいことだし。
2.は、まぁ仕方ないでしょう。公示を待って投票用紙を送っていたら間に合わないでしょう。それより上に書いたような選挙情報サービスの整備が重要だと考える。
3.は・・・あったほうが面白いでしょうがまぁいいです。結局日本でもネットとかマスメディアで知るのでしょうから。
4.は、少なくとも在外公館投票はもう少しぎりぎりまで可能な気がしますね。
5.・・・日本でも金を払って交通機関を使って投票に向かう方もおられるでしょうから仕方ないのだろうが、「投票のためにカネを使っている」という感触は大きいですね。

上に書いた在外投票で比例代表しか投票できないことは裁判で争われており(もともとは在外投票ができる前に在外邦人に投票権がないことの争いだった)、14日に最高裁で判決が言い渡される。こちらの結果にも注目である。

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2005年9月8日星期四

在外投票への道(5)−ついに投票−

今朝、投票用紙に記入の上、EMSで某市選挙管理委員会に送付した。
よくEMSを使っているが、朝出勤前に郵便局に持っていくと(こちらの郵便局は朝7時とか7時半とかから開いている)いつも2日後に着いているので、まぁ大丈夫だろう。
既に在外公館投票は締め切られているところが殆どだろうし、郵送投票も投票日午後8時(勿論日本時間で)必着なので、在外投票としてはかなり遅い時期といえるだろう。
もう少し早く投票すれば普通の航空便でも間に合ったのだろうが、やはり折角の1票、より確実な方法で届けるのがいいだろう。ちなみにEMS料金は121.3元。また選挙にカネをかけてしまった。

今回やってみての在外投票のまとめ?は開票後に。

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2005年9月1日星期四

在外投票への道(4)−洋上投票−

 在外投票に似た制度として、洋上投票という制度がある。総務省のウェブサイトの説明はこんな感じだが、投票を促進する気がなさそうなページである。横浜市岡山市のウェブサイトによる説明のほうがわかりやすい。
要は、貨物船や漁船などに乗船しており航海中に投票日を迎えるため投票所に行かれない乗組員が、船上のファクシミリを用いて投票を行う制度である。
 船員は事前に「選挙人名簿登録証明書」を交付してもらう。その上で、船員は出航前に船長に洋上投票の申し出をし、船長は投票用紙を請求し、受け取ったら船上に保管しておく、そして、選挙期間中にファクシミリで投票を行うという手順のようだ。
 不在者投票扱いなので、比例代表だけでなく選挙区選挙にも参加できるようだ。

この洋上投票、投票人数の割に費用がかかりすぎるとしたネット記事がある。毎日インタラクティブからの引用。元ページはこちら

(引用はじめ)
選挙:衆院選 洋上投票、会計検査院が調査か−−ファクス200万円、日本人船員減

 1票36万円、「金かかりすぎ」/組合「費用で判断しないで」

 衆院選の期日前投票とともに「洋上投票」(不在者投票)も31日、全国54カ所の選管で始まった。遠洋漁船員らが船内からファクスで「1票」を投じる制度だが、ファクス機器の設置・リース料は1台約200万円かかる。一方、船舶のハイテク化やコスト削減のため日本人船員は減少傾向にある。中には「投票ゼロ」の例もあり、今年に入って会計検査院が調査を実施した模様だ。調査を受けた関係者は「1票に金がかかりすぎるのでは」と指摘されたと明かす。【網谷利一郎】

 この制度は、公選法改正で00年6月の衆院選から実施され、今回で5回目。投票日に投票できない遠洋漁業や科学調査船の船員が、あらかじめ選管に申し込んで送信投票用紙を受け取り、公示日以降にファクス送信で「1票」の権利を行使する。今回の衆院選では、全国54選管に受信機器が国費で設置され、合計費用はざっと1億円になる。

 全日本海員組合(東京)によると、前回衆院選(03年11月)で48隻約300人が投票したという。単純計算すると、1票の費用は約36万円になる。

 ある関係者は「今年1月、会計検査院の調べがあり、1票に金がかかりすぎると指摘された」という。検査院は「調査段階の内容は一切公表していない。洋上投票の調査の有無も答えられない」と回答する。

 神奈川県内では、横須賀市と三浦市の選管が利用する。横須賀市選管の場合、前回衆院選で29人が利用、昨年7月の参院選ではゼロだった。三浦市選管は両方ともゼロ。横須賀市選管は「今回は解散が急だったためか、申請は1件」と話す。

 同組合によると、遠洋漁船の多くは解散時には既に出漁中の上、日本人船員は減少傾向にある。洋上投票には立会人と投票管理者、投票者の3人の日本人が必要で、2人以下では投票できない。同組合は「貴重な1票の権利行使を単純に費用対効果で判断するのはいかがなものか」と強調している。
(引用終わり)

 洋上投票に金がかかるというが、普通の(在外投票や洋上投票でない)選挙にも当然金がかかっているのである。勿論効率よく行ってコスト削減を図るのは望ましいことであるが、国民に権利を行使せしめるための出費を悪のように見るのはいかがなものか。
 この洋上投票、調べた限りでは在外投票よりも使い勝手が悪そうである。事前に選挙人登録証明書を取っておくのはともかく、出航前に投票用紙を取り寄せないといけないとのことであるが、上記記事の通り解散時には既に出航済みで、解散から告示・投票に至るまで日本に帰ってこないケースも多々あるだろう。漁船や貨物船で例えがわかりにくければ、世界一周の旅に出ている豪華客船の乗組員を想像していただければいいだろう(乗客も事実上投票できませんね)。こうした船では投票用紙を取り寄せることができず、投票の機会がない。
 もし日本に寄港したとしても、停泊時間が短くて本来の船務以外のことは到底していられないということもあろう。
 また、投票には3人以上の日本人がいなければならないとのことであるが、もしそうならば船長・機関長の2人だけが日本人だったりする場合にはやはり投票できない。外国の船舶に1人だけ日本人が乗っている場合はなおさらである。
 船長の権限が絶大である海事法の影響が反映されているような投票制度であるが(注:船長の権限が大きいことを批判しているわけではありません)、国政選挙は有権者が主人公であり、また投票の間口を拡げるのは国の役目である。例えば洋上から投票用紙を請求できるようにするだけでも、かなり機会が拡がるだろう。船陸間通信の発達を、もっと制度に反映させて欲しいものである。

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2005年8月28日星期日

在外投票への道(3)

IMG_1117出張から戻ってきたところ、日本からEMSが届いていた。送り主は某市選挙管理委員会。おそらく在外投票がらみだと思って封を開けてみると、


IMG_1119投票用紙はじめ今回の在外投票に必要な書類一式が、送り返されてきた在外選挙人証とともに入っていた。在外選挙人証の裏には、今回の選挙名と投票用紙を発行した選挙管理委員会の印が押されていた。
投票用紙に比例代表の政党名を書き、その投票用紙を内封筒に入れ、その封筒をさらに外封筒に入れて発送するようだ。
あと、説明によると、これら送ってもらった投票用紙など一式と在外選挙人証を持って在外公館に行っても投票可能なようである。一旦日本に投票用紙を請求しても、在外公館投票に切り替えることも可能なようである。
これで、あとは公示日後になるべく早く送り返すだけである。
しかし、選挙管理委員会からの郵便もEMSで送っていただけるんですね。より確実性が高い手段を使っていただけるのはありがたいのだが、やはり選挙には金がかかっているようである。

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2005年8月18日星期四

在外投票への道(2)

昨日、上海の日本総領事館から封書が届いた。
投票用紙は日本から送られてくるので投票用紙ではない(だいたいEMS追跡で申請用紙が届いたか調べたところこの前日本に届いたばかり)が、案の定「在外選挙のご案内」と書かれたレターが入っていた。
投票方法など今までこのブログで書いてきたようなことが書いてあったが、在外公館に行って投票する在外公館投票の投票日時を見ると、こう書いてある。

(引用はじめ)
投票日時:8月31日(水)〜9月5日(月)の期間中、毎日午前9時30分〜午後5時まで投票できます。
(土日、昼休み中も投票できます)
(引用終わり、太字は引用者)

何と土日も投票できるようである。領事館のある街に住んでいるのだから、土日の都合と交通費次第だが日本にEMSで投票用紙を請求する必要もなかった・・・orz
調べたところ上海総領事館のウェブサイトのトップページに、同じ内容が書いてあった。よく調べてから行動しようね。

まぁ、気を取り直して投票用紙を待つことにしよう。

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2005年8月14日星期日

在外投票への道(1)

かねてからこのブログで在外投票のことを書いているが(こちらこちら)、今回の衆議院選挙で実行してみることにした。
今回は郵便投票にすることにし、在外選挙人証と投票用紙請求書を日本の選挙管理委員会に送ることにした。
送り先の選挙管理委員会の住所は、在外選挙人証に書いてある。あとは請求書であるが、登録時にもらったものが行方不明なのでダウンロードをすることにした。
外務省のウェブサイトを見ると、「総務省のウェブサイトでも入手可能」とある。ところが総務省のウェブサイトを見ても、トップページには在外投票のことはおろか今回の選挙のことは触れられておらず、どこにその申請用紙が置いてあるのかわからず、不親切なウェブサイトである。結局外務省の郵便投票のページに請求書のPDFファイルがあったので、そこからダウンロードした。
しかし、折角在外投票の案内をするのなら、直接申請用紙のあるページにリンクを張るなど、有権者に親切な対応をして欲しいものだ。
なくなると困るので、日本の選挙管理委員会へはEMSで送った。郵送代は122.6元。選挙に金がかかるとは通常立候補者の弁だろうが、在外投票では有権者も「選挙に金がかかる」のである。

ところでこの在外投票、登録者が伸び悩んでいるようである。以下は時事通信の配信から。

(引用はじめ)
「在外投票」普及に苦心=過去4回は登録率1割−外務省

 9月11日投開票の衆院選に向けて、外務省は海外在住の有権者による「在外投票」の準備作業を進めている。しかし、投票に必要な在外選挙人名簿への登録率が上がらず、普及に苦心している。
 在外投票は、海外の在留邦人が国政選挙で在外公館や郵便を通じて投票できる制度。2000年の衆院選から始まり、参院選を合わせて今回で5回目。在外選挙人名簿の登録を申請し、選挙人証を取得しなければならず、過去4回の登録率は1割程度にとどまった。
 このため外務省は、登録率アップに取り組んでいる。在外公館の職員が管轄地域内の各地に出向き、登録申請を受け付ける出張サービスも昨年度から開始した。しかし、昨年10月時点の在外有権者が72万人と推定されるのに対し、登録者は8万人余りに過ぎず、「思うように進んでいないのが現状だ」という。
 同省は「制度そのものを知らない人がまだまだ多いようだ。外務省や在外公館のホームページなどを通じて可能な限り広報を充実させ、きめ細かく対応していきたい」としている。(了)
(引用ここまで)

在外有権者数が72万人とのことである。総務省ウェブサイト内の情報によると、最新のデータでは徳島1区は衆議院議員1人あたり約21万人とのことなので、在外邦人だけで1選挙区を作った場合これを基準にすれば3人、まぁ1人か2人はいてもおかしくない数字である。その一方で登録者数は8万人とのことであり、在外有権者の9割弱は権利を無駄にしていることになる。
登録しないと投票ができない、というのは結構世界あちこちであるような気がする。アメリカでも選挙人登録が必要であるし、アフタニスタンやイラクの選挙でも選挙人登録が話題になっていた。他方日本では国内居住者は登録なしで選挙権が生じるのだから、在留届を出せば選挙権ありというようにはならないのだろうか。
外務省や総務省には宣伝に励んでいただくとともに、投票用紙請求書の例に見られるように投票のしかたがすぐにわかるようなウェブサイトを構築してもらいたいものだ。

とにかく、投票用紙が来るのを待つことにしよう。

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2005年8月9日星期二

衆議院解散−在外投票へ−

昨日参議院で郵政民営化法案が否決され、これを踏まえて小泉首相が衆議院解散を決め、総選挙に突入する。
政権交代の可能性とか、これで自民党が変わるかとか、参議院での否決なのになぜ衆議院解散なのかとか、殿御乱心なのではとか、森前首相がビールの空き缶を手に出てきたのを見てやはり「酒飲んで国会」なのかなぁとか、わざわざつぶしたビールの空き缶を持ってインタビューに応じなくてもとか、既にあちこちで書かれていることだろう。最後の2つ、ビールの件以外は詳しいコメントを仕事から帰った短い時間で書く能力が私にはない。

ただ、私にとっては、以前書いた通り初の在外投票のチャンスである。
で、投票方法であるが、さっそく外務省のウェブサイトに今回の総選挙を想定した投票方法がアップされている。今のところ、郵送で選挙管理委員会に投票用紙を請求する方法でやってみようと考えている。

残念ながら今から登録しても、登録には2ヶ月ほどかかるため間に合わない。2007年夏には参議院選挙があるし、その前にまた衆議院解散があるかもしれない。在外公館が近くにある人はこれを機に登録しておくのもいいだろうし、そうでない人は公館のある都市に立ち寄ったときにしておくといいだろう。
この在外投票、施行される前は「在外日本人に選挙権がないのは法の下の平等に反する」との主張があったのだが、今の方法でも国内の有権者は衆議院・参議院2票ずつ持っているのに在外邦人にはそれぞれ比例代表の1票ずつしかないのは不平等だ、とする主張がある。
もし選挙区の1票をもらえるならどこへ、ということを考えると、一義的には登録している(出国時期によって海外転居前の住所もしくは本籍地)選挙管理委員会の属する選挙区というのが妥当な線だろうが、「海外邦人区」というのができないかな、とも考えてみる。上海だったら古北エリアで街宣カーを走らせたり、日式の居酒屋で飲んでいる客(登録してない人だったりする)と握手したり・・・なさそうだなぁ。選挙運動にも金がかかりそうだし。
産経新聞の解説に書いてあるとおり、台湾の立法院は在外国民から8人選ばれることになっているが(中華民国憲法追加修正条文第4条1項の3)、これは比例代表であり国内の選挙区投票結果に左右されるようである(注:台湾の総統選挙は、在外国民も帰国して投票できる)。どこかに在外国民選挙区のある国があったら教えてください。

まぁ、個人的には1票でもいただければ充分でございますよ、とも思うのだが、在外邦人が増えていくと軽視できない問題になろう。

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2005年7月16日星期六

在外選挙

日本では、郵政民営化をめぐって小泉首相が衆議院解散をちらつかせるなど、政局が大詰めを迎えている(と、理解している)。
で、万一衆議院解散となるとそのまま総選挙となる。日本に住んでいると公示とともにポスターが貼られ、選挙カーがけたたましく行き来し、そうこうしているうちに投票日が来るのだが、我々在外邦人も「在外選挙」という方法で日本の国政選挙に参加できるのである。参加できるのは、衆議院・参議院それぞれの比例代表選挙である。

在外選挙に参加するには、まず「在外選挙人名簿への登録」を申請しなければならない。転居後3ヶ月以上(在外公館の管轄区域に続けて3ヶ月以上)経過後申請が可能になる。さらに、日本で転出届を出している必要がある。
住んでいる地域を管轄する大使館・領事館など在外公館に行って、申請を行う。申請には、旅券及びその地域(管轄区域内)に3ヶ月以上住んでいることを証明する書類が必要である。郵送での申請はできず、在外公館に足を運んで申請しなければならない。

IMG_1028申請から2ヶ月くらいで、写真のような「在外選挙人証」が届く。これで在外選挙への準備はOKである。
私もまだ在外選挙には参加したことがないのだが、投票の方法には(1)在外公館に出向いて投票(2)郵便による投票(3)日本国内で投票 の3種類の方法がある。このうち、(2)郵便による投票は、投票用紙を日本の選挙管理委員会に請求し、投票用紙を送ってもらい、その投票用紙を返送することで投票を行うものである。
ちなみに、日本の選挙管理委員会はどこになるかというと、1994年5月1日以降に出国した人は直前の居住地、それより前に出国した人や日本に住んだことがない人は本籍地になる。直前の居住地といっても、そこに戻る予定でもない限りもう引き払っているわけだから何だかな、という感じであるが、どのみち比例代表選挙にだけ参加するのだからどこでも一緒ではある。私の在外選挙人証にも直前の居住地の選挙管理委員会の名前が入っており、郵便投票の場合はここに投票用紙を請求する。上記(3)の日本に帰って投票の場合には、この選挙管理委員会(が定める投票所)に出向いて投票することになる。
また、(1)の在外公館での投票は、扱っていない公館もある。中国の場合は、今のところ重慶総領事館が対象外のようだ。

この在外選挙制度、申請から選挙人証の受領まで2ヶ月くらいかかるので、解散が決まったり選挙が迫ってからでは間に合わない。選挙の有無に関わらず早めに申請しておくのがいいだろう。
外務省のウェブサイトによる説明はこちら
(決して解散総選挙を煽っているわけではないので、念のため)

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